「ウイルプラスホールディングス」がIPO、初値予想は?

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「株式会社ウイルプラスホールディングス(3538)」のJASDAQスタンダードへの新規上場が承認されました。予定される上場スケジュールから幹事団、最も気になる「初値予想」や新規公開株としての評価・価格、当選・上場結果まで一通りの情報を、この記事でまとめます。

まずは概要だけ、ざっくりまとめ。

2016年2月19日(金)、株式会社ベネフィットジャパン(3934)に続いて新規上場が発表されました。IPOが承認されたのは「株式会社ウイルプラスホールディングス(3538)」で、上場日は2016年3月24日(木)を予定しています。

新規上場(IPO)する銘柄、市場は?

銘柄名 株式会社ウイルプラスホールディングス
銘柄URL http://www.willplus.co.jp/
銘柄コード 3538
上場市場 JASDAQスタンダード
業種 小売業
事業内容 輸入車販売関連事業

幹事団や仮条件、BBの日程は?

幹事団や仮条件、ブックビルディングの日程は下記の通りです。

主幹事 みずほ証券
その他の引受証券会社 SBI証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、いちよし証券、岡三証券、SMBCフレンド証券、マネックス証券、岩井コスモ証券、むさし証券
委託幹事 カブドットコム証券、楽天証券
仮条件決定日 2016年3月3日(木)
ブックビルディング期間 2016年3月7日(月)~2016年3月11日(金)

初値形成における好材料/悪材料は?

想定価格は1,880円(売買単元100株)。吸収金額(想定価格ベース)はオーバーアロットメント含め約11.3億円で、JASDAQスタンダードへの上場となります。初値形成における好材料/悪材料を整理すると下記のようになります。プラス・マイナスは半々ですね。

上場市場 プラス(人気の新興市場)
吸収金額(想定価格ベース) プラス(約11.3億円、やや小型)
業種 マイナス(IPOとしては地味な印象)
公開比率 なし(25.3%、普通)
売出比率 プラス(23.7%、やや売出が少ない)
ロックアップ マイナス(VCにロックアップ無し)
同日上場 マイナス(2社同日上場)
前回IPOからの期間 なし(特に材料にならない)

2016年は年初から市況がかなり悪化しており、ベンチャーキャピタルのロックアップがかかっていないことへの懸念が残ります。2社同日上場でおそらく、もう片方の株式会社ベネフィットジャパン(3934)の方が人気があると予想。公開価格と初値のギャップで大きく稼げる可能性は低いと思います。公募割れの可能性も視野に入れておいた方が良さそう。初値は公開価格の0.8倍~1.2倍未満と予想。私の抽選参加スタンスとしてはSBI証券のみ参加の予定です。

メモ抽選への参加スタンスはどう考えている?

抽選に当選し初値で売る場合、いわゆる公募割れ(初値が公開価格を下回ること)が発生しなければ、(手数料は考えないとして)損はしません。つまり公募割れするかしないかの見極めが最も大事。私は、公募割れしないと思った銘柄には積極的に参加しています。初値予想は、資金の都合で全ての抽選に参加出来ない場合に、優先順位をつけるために私は予想しています。

概要は以上ですが、以下で詳細をまとめていきたいと思います。

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日程・スケジュール

上場日 2016年3月24日(木)
仮条件決定日 2016年3月3日(木)
ブックビルディング期間 2016年3月7日(月)~2016年3月11日(金)
公開価格決定日 2016年3月14日(月)
申込期間 2016年3月15日(火)~2016年3月18日(金)

※証券会社によってはスケジュールが多少ずれる場合があります。ご注意を。

メモ抽選にはいつ参加できる?

各証券会社によっても違いますが、ざっくり前期型と後期型に分かれます。前期型はブックビルディング期間に抽選申込、公開価格決定日あたりで抽選というパターン。後期型はブックビルディング期間にブックビルディング、申込期間に抽選申込、申込期間終了後に抽選というパターンが多いです。

株式情報

売買単元/価格

売買単元 100株
想定価格 1,880円
仮条件 1,730円~1,880円
公開価格 1,880円

メモブックビルディングの価格はいくらで抽選対象になるの?

仮条件の上限の価格で参加すれば抽選対象になります。成行が指定できる場合は成行でも抽選対象になります。

なぜかというと、抽選対象となるには公開価格以上の希望価格を指定しなくてはならないので、確実に抽選対象となるには上限の価格を指定する必要があるためです。最近ではほとんどの場合、公開価格は仮条件の上限の価格になります。

株式数/時価総額

上場時発行済株数 2,382,720株
公募株数 400,100株
売出株数 124,000株
オーバーアロットメント株数 78,600株
その他株数(海外募集等) 0株
売出人 みずほキャピタル第3号投資有限責任組合(49,600株)、三菱UFJキャピタル3号投資有限責任組合(49,600株)、りそなキャピタル2号投資事業組合(24,800株)
公開比率 25.3%
売出比率 23.7%
時価総額(想定価格ベース) 約44.7億円
時価総額(公開価格ベース) 約44.7億円

メモ公開比率・売出比率って何?

公開比率とは、公募・売出株数が上場時発行済株数に占める割合です。要はIPOで今まで非公開だった株がどれ位の割合で公開されたか、ということ。初値を決める最大の要因は需給。公開の割合が低い方が供給が抑えられ希少性が高いということを意味しますので、公開比率は低い方が好感される傾向にあります。

売出比率とは、売出株数が公募・売出株数に占める割合です。IPO以降の新しい株主は基本的にその銘柄の将来性に期待して株を買う訳なので、上場のタイミングで大量の株を売り出すのは、将来性を疑われる行為。売出人がその銘柄に将来性を感じているなら保有し続けた方が得なはずですからね。という訳で売出比率は低い方が好感される傾向にあります。

株式指標

1株あたり利益(前期) 226.00
1株あたり利益(予想) 223.71
PER(予想・想定価格ベース) 8.4
PER(予想・公開価格ベース) 8.4
1株あたり純資産(前期) 1226.6
PBR(前期・想定価格ベース) 1.5
PBR(前期・公開価格ベース) 1.5
1株あたり配当(予想) 28.00
配当利回り(予想・想定価格ベース) 1.49%
配当利回り(予想・公開価格ベース) 1.49%

企業情報

事業内容/詳細

小売業(輸入車販売関連)で、新車、中古車、車輌整備並びに損害保険の代理店事業を展開。ブランド毎に傘下の法人が分かれており、FCAジャパン株式会社の正規ディーラーであるチェッカーモータース株式会社、ビー・エム・ダブリュー株式会社の正規ディーラーであるウイルプラスモトーレン株式会社、ボルボ・カー・ジャパン株式会社の正規ディーラーである帝欧オート株式会社の連結子会社3社です。セグメントは輸入車販売関連事業のみの単一セグメント。

参照有価証券届出書(新規公開時)|株式会社ウイルプラスホールディングス|EDINET

当社グループは、新車(注1.)、中古車(注2.)、車輌整備並びに損害保険の代理店を行う事業会社として、FCAジャパン株式会社の正規ディーラー(注3.)として販売を行うチェッカーモータース株式会社、ビー・エム・ダブリュー株式会社の正規ディーラーとして販売を行うウイルプラスモトーレン株式会社、ボルボ・カー・ジャパン株式会社の正規ディーラーとして販売を行う帝欧オート株式会社の連結子会社3社と持株会社である当社により構成されております。

注1.メーカーで生産された後に、初めてナンバー登録されて販売される車輌、あるいは未登録の状態の車輌のこと。
2.ナンバー登録された車輌や消費者の購入等によって使用された後、再び販売される車輌のこと。
3.インポーター(日本国内で、外国自動車メーカーからの輸入代理権を基に輸入車を取り扱う業者)と正規販売代理店契約を締結している自動車ディーラーのこと。

拠点の状況は福岡県14拠点、東京都8拠点、神奈川県5拠点で、ドミナント戦略(地域を絞り集中的に出店する経営戦略)をとり、同一商圏内における市場シェア向上、店舗間の効率の良い人員配置を目指しているそうです。

その他の詳細は下記の通り。

代表者の役職氏名 代表取締役社長 成瀬 隆章
本店所在地 東京都大田区南千束1丁目3番8号
設立年月日 2007年10月25日
監査法人 新日本有限責任監査法人
従業員数 23人(平均臨時雇用者数6人)
平均年齢 40.6歳
平均勤続年数 3.1年
平均年間給与 407.1万円

業績

売上は伸びていますが、経常利益は第7期(平成26年6月期)と第8期(平成27年6月期)を比較すると減益になっています。第9期第2四半期(平成28年6月期)は売上、経常利益ともに第7期(平成26年6月期)を上回るペースで推移していますが、期末にどこで着地するか。

四季報が予想する業績予想の記事はこちら

幹事団/証券会社への割り当て数

引受株式数はそれぞれ下記のように各証券会社へ割り当てられました。

引受株式数 割り当て割合
みずほ證券(主幹事) 448,400株 85.56%
SBI証券 26,200株 5.00%
三菱UFJモルガン・スタンレー証券 20,900株 3.99%
いちよし証券 5,200株 0.99%
岡三証券 5,200株 0.99%
SMBCフレンド証券 5,200株 0.99%
マネックス証券 5,200株 0.99%
岩井コスモ証券 5,200株 0.99%
むさし証券 2,600株 0.50%

上記引受株式数のうち、2,000株を上限として委託に回るとのこと。私の知る限りでは、委託幹事はカブドットコム証券、楽天証券です。

ロックアップ/上位株主TOP10

上位株主にはロックアップ(ほとんど90日or1.5倍)が軒並みかかっていますが、ベンチャーキャピタルなどロックアップなしのものもあり、非ロックアップ株数は概算で368,380株(上場時発行済株数の15.46%)。公募・売出・OA等が上場時発行済株数に占める割合である公開比率が25.3%なので、59.24%くらいがロックアップでカバーされてる感じだと思います。

みずほキャピタル第3号投資事業有限責任組合、三菱UFJキャピタル3号投資事業有限責任組合、りそなキャピタル2号投資事業組合にロックアップがかかっていないですね。3社とも34.72%を売り出しに回していて、みずほキャピタルが49,600/142,840株、三菱UFJキャピタルが49,600/142,840株、りそなキャピタルが24,800/71,420株といった感じの割合。残りを初値形成時に売ってくるかわかりませんが、思った以上に売りが出てくる可能性も捨てきれません。売出の残りは3社あわせると上場時発行済株数の9.78%(233,100株)で、まぁそこそこありますね。

以上、総合的に考えて、初値形成時の既存株主からの売りは、わりと気にしておいた方が良いと思います。なお、下記表の所有割合は有価証券届出書に記載されたもので、上場時発行済株数が分母ではありません。

所有株式数 所有割合 ロックアップ
成瀬 隆章 1,114,320株 43.36% 90日or1.5倍
株式会社ウイルプラスホールディングス 478,740株 18.63% 90日
株式会社ゼロ 143,400株 5.58% 90日or1.5倍
みずほキャピタル第3号投資事業有限責任組合 142,840株 5.56%
三菱UFJキャピタル3号投資事業有限責任組合 142,840株 5.56%
三井住友海上火災保険株式会社 121,680株 4.73% 90日or1.5倍
齊田 勇 85,660株 3.33% 90日or1.5倍
りそなキャピタル2号投資事業組合 71,420株 2.78%
損害保険ジャパン日本興亜株式会社 66,660株 2.59% 90日or1.5倍
柴田 学爾 52,660株 2.05% 90日or1.5倍
ウイルプラス社員持株会 17,420株 0.68%

メモロックアップとは?

IPO承認以前からの株主だからといって、上場後に自由に株を売ることが出来るとは限りません。上場後、既存株主がバカスカ売ったら供給過剰で爆下げなんてこともあり得ます。購入検討者からすると、これは怖い事態。

そんな不安を和らげるためにあるのがロックアップという措置。一定の条件(期間や価格の上昇等)を満たさない限り売りませんよ、という契約を既存株主と交わすことをロックアップと呼びます。で、ロックアップがかかっている株数が多ければ多いほど、供給が抑えられ株価の上昇が期待できる訳です。逆に、ロックアップの条件を満たしたら大量の売りが出てくる可能性もあるということ。

初値予想

公募割れの可能性

公募割れの可能性もあると思います。

吸収金額(想定価格ベース) 約11.3億円
吸収金額(公開価格ベース) 約11.3億円
推定初売最大金額(想定価格ベース)*1 約18.2億円
推定初売最大金額(公開価格ベース)*2 約18.2億円
非ロックアップ比率(概算) 15.46%

*1 公募・売出・OA・その他株数計+非ロックアップ株数を想定価格で掛け算
*2 公募・売出・OA・その他株数計+非ロックアップ株数を公開価格で掛け算
*3 上場時発行済株数に占める非ロックアップ株数の割合

メモ吸収金額・推定初売最大金額って?

吸収金額とは、公募や売出などで新規公開される株数を想定価格や公開価格で掛け算したもので、新規上場の規模をつかむための数字です。IPO投資において、私はこの数字を重要視しています。なぜなら初値を決める最大の要因は需給。供給(売り)の規模を示すこの数字はとても重要と考えるからです。ま、新規公開される株が全て売られる訳ではないですけどね。それでも規模感をつかむには適していると思いますよ。

推定初売最大金額は、非ロックアップの株数から既存株主から出そうな最大の売り金額を推定、吸収金額に足したものです。他ではあまり見ない数字だと思いますが、これも供給の規模感をつかむために計算しています。

初値予想/私の抽選参加スタンス

初値は公開価格の0.8倍~1.2倍未満と予想。私の抽選参加スタンスとしてはSBI証券のみ参加の予定です。

初値予想(承認時) 0.8倍~1.2倍未満
初値予想(仮条件決定時) 0.8倍~1.2倍未満
抽選参加スタンス(承認時) SBI証券のみ参加
抽選参加スタンス(仮条件決定時) SBI証券のみ参加

抽選結果

全滅でした。

上場結果

2016年3月24日(木)、上場の日を迎えました。

初日の状況は、前場が開く直前、8:59の買い気配は1,729円(173,600株の気配)くらい。公開価格が1,880円ですので、約0.92倍。金額にすると約3.0億円の買い需要。これは残念ながら公募割れ濃厚ですね…。

前場が開くと9時ちょい過ぎに見たところでは1,880円に239,200株の売り気配で、特売り。売り側、供給サイドとしては約4.4億円の規模でした。初日の下限は1,410円。どうなるか。

そして、市場が開いてすぐ、9:12に初値がつきます。初値は1,729円。公開価格比で約0.92倍。無念の公募割れ。同日上場のもう一方、ベネフィットジャパン(3934)の初値は約1.67倍もの高騰。明暗が分かれる結果となってしまいました。初値形成時の出来高は181,800株で、約3.1億円の買い需要が発生。オーバーアロットメントによる買い支えはあったと思いますが、もしオーバーアロットメント分78,600株を全部1,729円で入れたと仮定して約1.3億円の買い支え。実需は約1.8億円くらいなんじゃないでしょうか。資金の偏りが著しいですね。

値がついた後の値動きはというと、初値直後は値を下げ9:32に最安値(1,563円)をつけましたが、その後一気に切り返します。10:03には最高値(1,798円)に到達しますが、そこからまた一気にダウン。徐々に値を下げ、終値は最安値に近い1,566円となってしまいました。

初値がらみの数字を整理すると下記の通りです。

初値 1,729円(公開価格比:約1.67倍)
終値(初値の当日) 1,566円
高値(初値の当日) 1,798円
安値(初値の当日) 1,563円
出来高(初値時ティック) 181,800株
出来高(初値の当日) 727,400株
初売比率(公募・売出ベース)*4 30.16%
初売比率(公募・売出+非ロックアップベース)*5 18.72%
買い需要(初値形成時) 約3.1億円
売買代金(初値の当日) 約12.2億円

*4 初値時ティックを公募・売出・OA・その他株数計で割り算
*5 初値時ティックを公募・売出・OA・その他株数計+非ロックアップ株数で割り算