「ユーザベース」がIPO、初値予想など情報まとめ

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「株式会社ユーザベース(3966)」の東証へのIPOが承認されました。予定される新規上場スケジュールから幹事団、最も気になる「初値予想」や新規公開株としての評価・価格、当選・上場結果まで一通りの情報を、この記事でまとめます。

まずはIPOの概要だけ、ざっくりまとめ。

新規上場(IPO)する銘柄、市場は?

2016年9月15日(木)、株式会社マーキュリアインベストメント(7190)に続いて新規上場が発表されました。IPOが承認されたのは「株式会社ユーザベース(3966)」で、主幹事はみずほ証券上場日は2016年10月21日(金)を予定しています。

想定価格は2,510円(売買単元100株)。吸収金額(想定価格ベース)はオーバーアロットメント含め約21.2億円で、東証マザーズへの上場となります。

メモIPO投資ってどうやって始めるの?

IPO投資の始め方(IPO投資って何?~IPO投資の強み~IPO投資、二つのやり方~始めるのに最低限必要なもの)」という記事を書きました。ご参考にどうぞ。

銘柄名 株式会社ユーザベース
銘柄URL http://www.uzabase.com/
銘柄コード 3966
上場市場 東証マザーズ
業種 情報・通信業
事業内容 法人向けオンライン企業・業界情報プラットフォーム「SPEEDA」の提供、経済ニュースサービス「NewsPicks」の提供

IPO幹事団や仮条件、BBの日程は?

IPO幹事団や仮条件、ブックビルディングの日程は下記の通りです。

主幹事 みずほ証券
その他の引受証券会社 マネックス証券、SMBC日興証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、野村証券、大和証券、SBI証券
委託幹事 カブドットコム証券、松井証券
仮条件決定日 2016年10月3日(月)
ブックビルディング期間 2016年10月4日(火)~2016年10月11日(火)

初値形成における好材料/悪材料は?

初値形成における好材料/悪材料を整理したものが下記。プラス・マイナスの数を比較するとプラスが上回ると思います。

上場市場 プラス(人気の新興市場)
吸収金額(想定価格ベース) マイナス(約21.2億円、中型)
業種 プラス(人気のIT・ネット系)
公開比率 プラス(12.0%、低い)
売出比率 なし(26.3%、普通)
ロックアップ プラス(上位株主、VCにロックアップ)
同日上場 プラス(同じ日に上場する銘柄なし)
前回IPOからの期間 なし(特に材料にならない)

2016年は市況の悪化からIPOへの資金流入も減少していますが、総合的に見て公募割れする可能性があると思います。

吸収金額(想定価格ベース)はマイナス要素にしましたが、そこまで大きくなく、ロックアップも1.5倍の解除条件ありとはいえかかっていますし、需給の条件としてはそこまで悪くない。

加えてSPEEDA、NewsPicksといった提供しているサービスの知名度もあると思いますので、需要はそこそこあるのではないでしょうか。

ネガティブ要素は、今後の収益性をどう見るかでしょうかね。ぱっと見の印象ですが私はこの想定価格は少し高いように感じました。この後、機関投資家などへのロードショーを経て仮条件が決まりますが、専門家がどのように評価しているか少し見えてきそうかなとは思います。

ニュースサービスはどこも収益に苦戦している印象もあり、NewsPicksもまだ赤字のようですし。BtoBで提供していて今期黒字化したSPEEDA含め、今後の収益がどの程度上向くのか、見込みが気になるところ。

(2016/10/3 追記)仮条件の評価が思っていたより低かったため、公募割れの可能性を低い→あるに下げ、初値予想も1.2倍~1.5倍未満→0.8倍~1.2倍未満に下げました。抽選参加スタンスは全力参加で変更ありません。

初値は公開価格の0.8倍~1.2倍未満と予想。私の抽選参加スタンスとしては全力参加の予定です。

メモ抽選への参加スタンスはどう考えている?

抽選に当選し初値で売る場合、いわゆる公募割れ(初値が公開価格を下回ること)が発生しなければ、(手数料は考えないとして)損はしません。つまり公募割れするかしないかの見極めが最も大事。私は、公募割れしないと思った銘柄には積極的に参加しています。初値予想は、資金の都合で全ての抽選に参加出来ない場合に、優先順位をつけるために私は予想しています。

IPOの概要は以上ですが、以下で詳細をまとめていきたいと思います。

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IPOの日程・スケジュール

上場日 2016年10月21日(金)
仮条件決定日 2016年10月3日(月)
ブックビルディング期間 2016年10月4日(火)~2016年10月11日(火)
公開価格決定日 2016年10月12日(水)
申込期間 2016年10月13日(木)~2016年10月18日(火)

※証券会社によってはスケジュールが多少ずれる場合があります。ご注意を。

メモ抽選にはいつ参加できる?

各証券会社によっても違いますが、ざっくり前期型と後期型に分かれます。前期型はブックビルディング期間に抽選申込、公開価格決定日あたりで抽選というパターン。後期型はブックビルディング期間にブックビルディング、申込期間に抽選申込、申込期間終了後に抽選というパターンが多いです。

株式情報

売買単元/価格

売買単元 100株
想定価格 2,510円
仮条件 2,190円~2,510円
公開価格 2,510円

メモブックビルディングの価格はいくらで抽選対象になるの?

仮条件の上限の価格で参加すれば抽選対象になります。成行が指定できる場合は成行でも抽選対象になります。

なぜかというと、抽選対象となるには公開価格以上の希望価格を指定しなくてはならないので、確実に抽選対象となるには上限の価格を指定する必要があるためです。最近ではほとんどの場合、公開価格は仮条件の上限の価格になります。

株式数/時価総額

上場時発行済株数 7,084,707株
公募株数 543,000株
売出株数 193,300株
オーバーアロットメント株数 110,400株
その他株数(海外募集等) 0株
売出人 新野 良介(78,500株)、梅田 優祐(78,500株)、稲垣 裕介(27,300株)、株式会社ウエスト・プラニング(6,000株)、有限会社ネオローグ(3,000株)
公開比率 12.0%
売出比率 26.3%
時価総額(想定価格ベース) 約177.8億円
時価総額(公開価格ベース) 約177.8億円

メモ公開比率・売出比率って何?

公開比率とは、公募・売出株数が上場時発行済株数に占める割合です。要はIPOで今まで非公開だった株がどれ位の割合で公開されたか、ということ。初値を決める最大の要因は需給。公開の割合が低い方が供給が抑えられ希少性が高いということを意味しますので、公開比率は低い方が好感される傾向にあります。

売出比率とは、売出株数が公募・売出株数に占める割合です。IPO以降の新しい株主は基本的にその銘柄の将来性に期待して株を買う訳なので、上場のタイミングで大量の株を売り出すのは、将来性を疑われる行為。売出人がその銘柄に将来性を感じているなら保有し続けた方が得なはずですからね。という訳で売出比率は低い方が好感される傾向にあります。

株式指標

1株あたり利益(前期) 17.07
1株あたり利益(予想) 12.61
PER(予想・想定価格ベース) 199.0
PER(予想・公開価格ベース) 199.0
1株あたり純資産(前期) 44.71
PBR(前期・想定価格ベース) 56.1
PBR(前期・公開価格ベース) 56.1
1株あたり配当(予想) 0
配当利回り(予想・想定価格ベース) 0.00%
配当利回り(予想・公開価格ベース) 0.00%

企業情報

事業内容/詳細

企業・業界分析を行うビジネスパーソンのためのオンライン情報プラットフォーム「SPEEDA」(BtoBサービス)及び、ソーシャル経済ニュースプラットフォーム「NewsPicks」(BtoCサービス)の2つの事業を展開。セグメントは「SPEEDA」事業及び「NewsPicks」事業の2つ。

参照有価証券届出書(新規公開時)|株式会社ユーザベース|EDINET
当社及び当社の関係会社(以下、「当社グループ」という。)は、ミッションとして「経済情報で、世界をかえる」を掲げ、世界中の経済情報を人とテクノロジーの力で整理・分析・創出することで、人々の生産性を高め、創造性を解放し、世界中の意思決定を支えるプラットフォームを作りあげたいと考えております。

当該ミッションを果たすために、当社グループは、BtoBサービスである企業・業界分析を行うビジネスパーソンのためのオンライン情報プラットフォーム「SPEEDA」及び、BtoCサービスであるソーシャル経済ニュースプラットフォーム「NewsPicks」の2つの事業を運営しております。なお、当該2事業は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。また、当社グループは、当社、子会社4社(国内子会社1社(株式会社ニューズピックス)、海外子会社3社(Uzabase Asia Pacific Pte. Ltd.、Uzabase Hong Kong Limited、上海優則倍思信息科技有限公司)及び関連会社1社(ピッチネス株式会社)で構成されております。なお、「SPEEDA」事業は当社及び海外子会社3社が、「NewsPicks」事業は株式会社ニューズピックスが運営しております。

■「SPEEDA」事業
「SPEEDA」は、企業・業界分析を行うすべてのビジネスパーソンのための法人向けオンライン情報プラットフォームであります。金融機関・コンサルティングファーム・会計ファームの他、事業会社を顧客とし、顧客の所在地は平成28年8月末現在、日本国内のみならずアジア諸国を中心として世界11ヶ国にわたります。インターネットが接続できる環境であれば、いつでも「SPEEDA」を利用することができます。利用者は、「SPEEDA」を通じ、世界200ヶ国以上をカバーした企業の財務、株価データ、550を超える業界の地域別の分析レポートの他、統計データ、経済ニュース、M&A情報など、幅広いビジネス情報にワンストップでアクセスすることができます。また、「SPEEDA」はサービス利用者の目線に立った開発を追求しており、利用者は直観的な操作によりサービスを利用することが可能であります。

■「NewsPicks」事業
「NewsPicks」はソーシャル機能も兼ね備えた、経済ニュースプラットフォームであります。「NewsPicks」では、90以上の国内外のメディアが配信する経済ニュースをワンストップで読むことができることに加え、「NewsPicks」独自の編集部が取材・編集したオリジナルコンテンツを提供しております。「NewsPicks」は、ニュースを配信するプラットフォームとしての性格に加えて、ユーザー同士やユーザーと企業とのコミュニケーションを提供する「コミュニティ」の性格も備えており、ソーシャル機能も兼ね備えた、経済ニュースプラットフォームとして独自のポジショニングを確立しております。「NewsPicks」は、iPhoneやAndroidに対応しているアプリ版とPCからご利用いただけるWeb版を展開しております。

その他の詳細は下記の通り。

代表者の役職氏名 代表取締役社長(共同経営者) 新野 良介、代表取締役社長(共同経営者) 梅田 優祐
本店所在地 東京都渋谷区恵比寿一丁目18番14号
設立年月日 2008年4月1日
監査法人 有限責任監査法人トーマツ
従業員数 101人(平均臨時雇用者数16人)
平均年齢 32.6歳
平均勤続年数 2.6年
平均年間給与 590.6万円

業績

売上・経常利益など業績は以下の通り。

四季報が予想する業績予想の記事は、こちらから見ることが出来ます。

IPO幹事団/証券会社への割り当て数

引受株式数はそれぞれ下記のように各証券会社へ割り当てられました。

引受株式数 割り当て割合
みずほ証券(主幹事) 589,300株 80.04%
マネックス証券 36,800株 5.00%
SMBC日興証券 33,100株 4.50%
三菱UFJモルガン・スタンレー証券 25,700株 3.49%
野村証券 25,700株 3.49%
大和証券 18,400株 2.50%
SBI証券 7,300株 0.99%

上記引受株式数のうち、2,000株を委託幹事(上記以外の証券会社)に回すとのこと。

ロックアップ/上位株主TOP10

既存株主にはロックアップ(90日or1.5倍)がかかっており、非ロックアップ株数は概算で31,800株(上場時発行済株数の0.45%)。

非ロックアップ株数は、売出・新株予約権による潜在株式数は除外しました。ベンチャーキャピタル・ファンド系がわんさかいるので、1.5倍になったらがっつり売りが降ってくるんじゃないですかね。

以上、総合的に考えて、既存株主からの初値形成時の売りは、1.5倍になるまではあまり気にする必要はないと思います。なお、下記表の所有割合は有価証券届出書に記載されたもので、上場時発行済株数が分母ではありません。

所有株式数 所有割合 ロックアップ
新野 良介 1,932,564株 26.25% 90日or1.5倍
梅田 優祐 1,932,564株 26.25% 90日or1.5倍
稲垣 裕介 675,372株 9.17% 90日or1.5倍
Globis Fund III, L.P. 580,899株 7.89% 90日or1.5倍
Financial Intelligence Services Ltd. 369,600株 5.02% 90日or1.5倍
マネックスベンチャーズ株式会社 215,778株 2.93% 90日or1.5倍
ブログビジネスファンド投資事業有限責任組合 198,000株 2.69% 90日or1.5倍
テクノロジーベンチャーズ3号投資事業有限責任組合 183,984株 2.50% 90日or1.5倍
Globis Fund III (B), L.P. 166,731株 2.26% 90日or1.5倍
竹内 秀行 147,135株 2.00% 90日or1.5倍

メモロックアップとは?

IPO承認以前からの株主だからといって、上場後に自由に株を売ることが出来るとは限りません。上場後、既存株主がバカスカ売ったら供給過剰で爆下げなんてこともあり得ます。購入検討者からすると、これは怖い事態。

そんな不安を和らげるためにあるのがロックアップという措置。一定の条件(期間や価格の上昇等)を満たさない限り売りませんよ、という契約を既存株主と交わすことをロックアップと呼びます。で、ロックアップがかかっている株数が多ければ多いほど、供給が抑えられ株価の上昇が期待できる訳です。逆に、ロックアップの条件を満たしたら大量の売りが出てくる可能性もあるということ。

初値予想

公募割れの可能性

公募割れの可能性があると思います。

IPO相場の傾向(2016年2月~4月)という記事で書きましたが、株価に関係なく初値で買いに来る資金は、約2.5億円~約5億円程度と推測しています。

吸収金額(想定価格ベース)が約21.2億円で約25%が売りに回ったと仮定して約5.3億円。株価に関係なく初値で買いに来る資金の上限を少し超えます。人気でカバー出来るかどうかは市況に影響を受けそうです。

(2016/10/3 追記)仮条件の評価が思っていたより低かったため、公募割れの可能性を低い→あるに下げ、初値予想も1.2倍~1.5倍未満→0.8倍~1.2倍未満に下げました。抽選参加スタンスは全力参加で変更ありません。

吸収金額(想定価格ベース) 約21.2億円
吸収金額(公開価格ベース) 約21.2億円
推定初売最大金額(想定価格ベース)*1 約22.0億円
推定初売最大金額(公開価格ベース)*2 約22.0億円
非ロックアップ比率(概算)*3 0.45%

*1 公募・売出・OA・その他株数計+非ロックアップ株数を想定価格で掛け算
*2 公募・売出・OA・その他株数計+非ロックアップ株数を公開価格で掛け算
*3 売出人の株数は非ロックアップの場合、売出数を引き算

メモ吸収金額・推定初売最大金額って?

吸収金額とは、公募や売出などで新規公開される株数を想定価格や公開価格で掛け算したもので、新規上場の規模をつかむための数字です。IPO投資において、私はこの数字を重要視しています。なぜなら初値を決める最大の要因は需給。供給(売り)の規模を示すこの数字はとても重要と考えるからです。ま、新規公開される株が全て売られる訳ではないですけどね。それでも規模感をつかむには適していると思いますよ。

推定初売最大金額は、非ロックアップの株数から既存株主から出そうな最大の売り金額を推定、吸収金額に足したものです。他ではあまり見ない数字だと思いますが、これも供給の規模感をつかむために計算しています。

初値予想/私の抽選参加スタンス

初値は公開価格の1.2倍~1.5倍未満と予想。私の抽選参加スタンスとしては全力参加の予定です。

(2016/10/3 追記)仮条件の評価が思っていたより低かったため、公募割れの可能性を低い→あるに下げ、初値予想も1.2倍~1.5倍未満→0.8倍~1.2倍未満に下げました。抽選参加スタンスは全力参加で変更ありません。

初値予想(承認時) 1.2倍~1.5倍未満
初値予想(仮条件決定時) 0.8倍~1.2倍未満
抽選参加スタンス(承認時) 全力参加
抽選参加スタンス(仮条件決定時) 全力参加

抽選結果

全滅でした。

上場結果

2016年10月21日(金)、上場の日を迎えました。

初日の状況は、前場が開く直前、8:59の買い気配は2,999円(291,200株の気配)くらい。公開価格が2,510円ですので、約1.19倍。金額にすると約8.7億円の買い需要。初日の上限5,780円までは上がらなそうですが、公開価格は上回る形に。

前場が開くと9:00ちょい過ぎに見たところでは2,510円に235,100株の売り気配。公募割れ回避には約5.9億円が必要だったということになりますが、問題なかったですね。

そして、市場がはじまり9:29に初値がつきます。初値は2,908円。公開価格比で約1.16倍。初値形成時の出来高は524,500株で、約15.2億円の買い需要が発生。朝の気配よりかは少し下でしたね。

値がついた後の値動きは下記の通り。

初値がらみの数字を整理すると下記の通りです。

初値 2,908円(公開価格比:約1.16倍)
終値(初値の当日) 3,410円
高値(初値の当日) 3,410円
安値(初値の当日) 2,908円
出来高(初値時ティック) 524,500株
出来高(初値の当日) 2,564,100株
初売比率(公募・売出ベース)*4 61.95%
初売比率(公募・売出+非ロックアップベース)*5 59.70%
買い需要(初値形成時) 約15.2億円
売買代金(初値の当日) 約81.8億円

*4 初値時ティックを公募・売出・OA・その他株数計で割り算
*5 初値時ティックを公募・売出・OA・その他株数計+非ロックアップ株数で割り算