「ユー・エム・シー・エレクトロニクス」がIPO、初値予想は?

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ユー・エム・シー・エレクトロニクス株式会社(6615)」の東証への新規上場が承認されました。予定される上場スケジュールから幹事団、最も気になる「初値予想」や新規公開株としての評価・価格、当選・上場結果まで一通りの情報を、この記事でまとめます。

まずは概要だけ、ざっくりまとめ。

2016年2月9日(火)、株式会社LITALICO(6187)に続いて新規上場が発表されました。IPOが承認されたのは「ユー・エム・シー・エレクトロニクス株式会社(6615)」で、上場日は2016年3月15日(火)を予定しています。

新規上場(IPO)する銘柄、市場は?

銘柄名 ユー・エム・シー・エレクトロニクス株式会社
銘柄URL http://www.umc.co.jp/
銘柄コード 6615
上場市場 東証一部
業種 電気機器
事業内容 電子機器の受託製造・開発を行うEMS事業

幹事団や仮条件、BBの日程は?

幹事団や仮条件、ブックビルディングの日程は下記の通りです。

主幹事 みずほ証券
その他の引受証券会社 三菱UFJモルガン・スタンレー証券、野村証券、SMBC日興証券、SBI証券、むさし証券、マネックス証券
委託幹事 カブドットコム証券
仮条件決定日 2016年2月24日(水)
ブックビルディング期間 2016年2月26日(金)~2016年3月3日(木)

初値形成における好材料/悪材料は?

想定価格は3,400円(売買単元100株)。吸収金額(想定価格ベース)はオーバーアロットメント含め約80.6億円で、東証一部への上場となります。初値形成における好材料/悪材料を整理すると下記のようになります。ちょっとマイナスが目立ちますね。

上場市場 なし(特に材料にならない)
吸収金額(想定価格ベース) マイナス(約80.6億円、小型)
業種 マイナス(IPOとしては地味な印象)
公開比率 なし(28.4%、普通)
売出比率 プラス(21.8%、やや売出が少ない)
ロックアップ プラス(VC不在、上位株主にロックアップ)
同日上場 マイナス(3社同日上場)
前回IPOからの期間 マイナス(毎日IPOのある週)

2016年は年初から市況がかなり悪化しており、東証一部にしては小型とはいえ、約80.6億円の規模は厳しい。3,000円まで10%以上も大幅に公開価格を下げたのは、その厳しさを象徴しています。さらに同日上場3社という悪条件も重なってしまいましたので、初値が高騰する可能性は低いと思います。むしろ公募割れのリスクも考えるべきかと。初値は公開価格の0.8~1.2倍未満と予想。私の抽選参加スタンスとしてはSBI証券のみ参加の予定です。

メモ抽選への参加スタンスはどう考えている?

抽選に当選し初値で売る場合、いわゆる公募割れ(初値が公開価格を下回ること)が発生しなければ、(手数料は考えないとして)損はしません。つまり公募割れするかしないかの見極めが最も大事。私は、公募割れしないと思った銘柄には積極的に参加しています。初値予想は、資金の都合で全ての抽選に参加出来ない場合に、優先順位をつけるために私は予想しています。

概要は以上ですが、以下で詳細をまとめていきたいと思います。

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日程・スケジュール

上場日 2016年3月15日(火)
仮条件決定日 2016年2月24日(水)
ブックビルディング期間 2016年2月26日(金)~2016年3月3日(木)
公開価格決定日 2016年3月4日(金)
申込期間 2016年3月7日(月)~2016年3月10日(木)

※証券会社によってはスケジュールが多少ずれる場合があります。ご注意を。

メモ抽選にはいつ参加できる?

各証券会社によっても違いますが、ざっくり前期型と後期型に分かれます。前期型はブックビルディング期間に抽選申込、公開価格決定日あたりで抽選というパターン。後期型はブックビルディング期間にブックビルディング、申込期間に抽選申込、申込期間終了後に抽選というパターンが多いです。

株式情報

売買単元/価格

売買単元 100株
想定価格 3,400円
仮条件 3,000円~3,100円
公開価格 3,000円

メモブックビルディングの価格はいくらで抽選対象になるの?

仮条件の上限の価格で参加すれば抽選対象になります。成行が指定できる場合は成行でも抽選対象になります。

なぜかというと、抽選対象となるには公開価格以上の希望価格を指定しなくてはならないので、確実に抽選対象となるには上限の価格を指定する必要があるためです。最近ではほとんどの場合、公開価格は仮条件の上限の価格になります。

株式数/時価総額

上場時発行済株数 8,356,140株
公募株数 1,613,000株
売出株数 450,000株
オーバーアロットメント株数 309,400株
その他株数(海外募集等) 0株
売出人 内山  茂(60,000株)、内山  尚男(60,000株)、内山  修(60,000株)、S・ウチヤマ・ホールディングス有限会社(50,000株)、H・ウチヤマ・ホールディングス有限会社(50,000株)、O・ウチヤマ・ホールディングス有限会社(50,000株)、内山  雅子(40,000株)、内山  美智子(40,000株)、内山  ふみ子(40,000株)
公開比率 28.4%
売出比率 21.8%
時価総額(想定価格ベース) 約284.1億円
時価総額(公開価格ベース) 約250.6億円

メモ公開比率・売出比率って何?

公開比率とは、公募・売出株数が上場時発行済株数に占める割合です。要はIPOで今まで非公開だった株がどれ位の割合で公開されたか、ということ。初値を決める最大の要因は需給。公開の割合が低い方が供給が抑えられ希少性が高いということを意味しますので、公開比率は低い方が好感される傾向にあります。

売出比率とは、売出株数が公募・売出株数に占める割合です。IPO以降の新しい株主は基本的にその銘柄の将来性に期待して株を買う訳なので、上場のタイミングで大量の株を売り出すのは、将来性を疑われる行為。売出人がその銘柄に将来性を感じているなら保有し続けた方が得なはずですからね。という訳で売出比率は低い方が好感される傾向にあります。

株式指標

1株あたり利益(前期) 249.39
1株あたり利益(予想) 277.36
PER(予想・想定価格ベース) 12.3
PER(予想・公開価格ベース) 10.8
1株あたり純資産(前期) 1,770.16
PBR(前期・想定価格ベース) 1.9
PBR(前期・公開価格ベース) 1.7
1株あたり配当(予想) 3.0
配当利回り(予想・想定価格ベース) 0.09%
配当利回り(予想・公開価格ベース) 0.10%

企業情報

事業内容/詳細

電子回路基板の実装および加工組立製造・開発をメーカー等から受託するEMS(Electronics Manufacturing Service)事業を展開。車載・産業機器向けが売上の5割近くを占めるとのこと。EMS事業だとシークス株式会社(7613)がEMS事業を持ってますね。海外だと先日シャープ買収協議で話題になった鴻海精密工業(ホンハイ)がEMS企業の世界最大手です。

参照有価証券届出書(新規公開時)|ユー・エム・シー・エレクトロニクス株式会社|EDINET

当社グループは、当社(ユー・エム・シー・エレクロニクス株式会社)及び連結子会社11社により構成され、電子回路基板の実装ならびに加工組立製造・開発を国内外有力メーカー等から受託するEMS(Electronics Manufacturing Service)事業を主たる事業としており、「物づくり力」を企業活力の源泉とする企業であります。なかでも、技術面、品質面での要求水準の高さから参入障壁が高いと言われている車載・産業機器向け売上比率を5割近く有する特徴があります。

その他の詳細は下記の通り。

代表者の役職氏名 代表取締役社長 内山 茂樹
本店所在地 埼玉県上尾市瓦葺721番地
設立年月日 1968年1月26日
監査法人 新日本有限責任監査法人
従業員数 171人(平均臨時雇用者数551人)
平均年齢 42.3歳
平均勤続年数 11.4年
平均年間給与 594.1万円

業績

連結で前期は減収増益ですね。手堅い印象で、急成長の気配は感じません。

四季報が予想する業績予想の記事はこちら

幹事団/証券会社への割り当て数

引受株式数はそれぞれ下記のように各証券会社へ割り当てられました。

引受株式数 割り当て割合
みずほ証券(主幹事) 1,650,700株 80.01%
三菱UFJモルガン・スタンレー証券 123,700株 6.00%
野村證券 123,700株 6.00%
SMBC日興証券 82,500株 4.00%
SBI証券 41,200株 2.00%
むさし証券 20,600株 1.00%
マネックス証券 20,600株 1.00%

上記引受株式数のうち、2,000株は委託に回るとのこと。私の知る限りでは、委託幹事はカブドットコム証券です。

ロックアップ/上位株主TOP10

上位株主にはロックアップ(90日と90日or1.5倍)が軒並みかかっており、非ロックアップ株数は概算で478,000株(上場時発行済株数の5.72%)。なお、内山茂氏(60,000株)、内山尚男氏(60,000株)、内山修氏(60,000株)、内山雅子氏(40,000株)、内山美智子氏(40,000株)、内山ふみ子氏(40,000株)は全て売出に回しているため、除外。公募・売出・OA等が上場時発行済株数に占める割合である公開比率が28.4%なので、65.89%くらいがロックアップでカバーされてる感じだと思います。

以上、総合的に考えて、初値形成時の既存株主からの売りは、あまり気にしなくて良さそうです。なお、下記表の所有割合は有価証券届出書に記載されたもので、上場時発行済株数が分母ではありません。

所有株式数 所有割合 ロックアップ
ユー・エム・シー・エレクトロニクス株式会社(自己株式) 645,234株 66.33% 90日
S・ウチヤマ・ホールディングス有限会社 325,962株 6.59% 90日or1.5倍
東京センチュリーリース株式会社 316,856株 5.98% 90日or1.5倍
H・ウチヤマ・ホールディングス有限会社 306,820株 4.30% 90日or1.5倍
O・ウチヤマ・ホールディングス有限会社 294,220株 2.61% 90日or1.5倍
株式会社豊田自動織機 293,960株 1.97% 90日or1.5倍
NOK株式会社 63,386株 1.79%
株式会社商工組合中央金庫 59,384株 1.41% 90日or1.5倍
株式会社みずほ銀行 50,200株 1.30% 90日or1.5倍
UMCグループ社員持株会 43,620株 1.15%
株式会社東和銀行 43,620株 1.15% 90日or1.5倍

メモロックアップとは?

IPO承認以前からの株主だからといって、上場後に自由に株を売ることが出来るとは限りません。上場後、既存株主がバカスカ売ったら供給過剰で爆下げなんてこともあり得ます。購入検討者からすると、これは怖い事態。

そんな不安を和らげるためにあるのがロックアップという措置。一定の条件(期間や価格の上昇等)を満たさない限り売りませんよ、という契約を既存株主と交わすことをロックアップと呼びます。で、ロックアップがかかっている株数が多ければ多いほど、供給が抑えられ株価の上昇が期待できる訳です。逆に、ロックアップの条件を満たしたら大量の売りが出てくる可能性もあるということ。

初値予想

公募割れの可能性

公募割れの可能性もあると思います。市況が悪化した2016年最初の東証一部上場ということで、ちょっと様子見したい感じです。

吸収金額(想定価格ベース) 約80.6億円
吸収金額(公開価格ベース) 約71.1億円
推定初売最大金額(想定価格ベース)*1 約96.9億円
推定初売最大金額(公開価格ベース)*2 約85.5億円
非ロックアップ比率(概算)*3 5.72%

*1 公募・売出・OA・その他株数計+非ロックアップ株数を想定価格で掛け算
*2 公募・売出・OA・その他株数計+非ロックアップ株数を公開価格で掛け算
*3 売出人の株数は非ロックアップの場合、売出数を引き算

メモ吸収金額・推定初売最大金額って?

吸収金額とは、公募や売出などで新規公開される株数を想定価格や公開価格で掛け算したもので、新規上場の規模をつかむための数字です。IPO投資において、私はこの数字を重要視しています。なぜなら初値を決める最大の要因は需給。供給(売り)の規模を示すこの数字はとても重要と考えるからです。ま、新規公開される株が全て売られる訳ではないですけどね。それでも規模感をつかむには適していると思いますよ。

推定初売最大金額は、非ロックアップの株数から既存株主から出そうな最大の売り金額を推定、吸収金額に足したものです。他ではあまり見ない数字だと思いますが、これも供給の規模感をつかむために計算しています。

初値予想/私の抽選参加スタンス

初値は公開価格の0.8~1.2倍未満と予想。私の抽選参加スタンスとしてはSBI証券のみ参加の予定です。

初値予想(承認時) 0.8~1.2倍未満
初値予想(仮条件決定時) 0.8~1.2倍未満
抽選参加スタンス(承認時) SBI証券のみ参加
抽選参加スタンス(仮条件決定時) SBI証券のみ参加

抽選結果

全滅でした。

上場結果

2016年3月15日(火)、上場の日を迎えました。

初日の状況は、前場が開く直前、8:59の買い気配は2,799円(333,200株の気配)くらい。公開価格が3,000円ですので、約0.93倍。金額にすると約9.3億円の買い需要。公募割れは避けられそうにない展開。

前場が開くと9時ちょい過ぎに見たところでは3,000円に340,900株の売り気配で、約10.2億円。当然ながら特売りです。公募割れ回避には1億円くらい足りなかったですね…。初日の下限2,250円はさすがに大丈夫そう。

そして、市場が開いてすぐ、9:31に初値がつきます。初値は2,480円。公開価格比で約0.83倍。うーん、もう少し高いところで寄ると思ったんですが。初値形成時の出来高は428,700株で、約10.6億円の買い需要が発生。他の2社(富士ソフトサービスビューロ(6188)富山第一銀行(7184))は公募割れをなんとか回避。こうなると、ますます3月18日(金)の同日6社上場が恐ろしい…。

初値がついた後の値動きはというと、はじめは9:21に最高値(2,554円)をつける局面もありましたが、ほどなく下落。どんどん値を下げ、2,250~2,350円程度の間で膠着。最終引け間際14:52には2,240円の最安値をつけ、ほぼそのままの2,241円が終値となりました。

初値がらみの数字を整理すると下記の通りです。

初値 2,480円(公開価格比:約0.83倍)
終値(初値の当日) 2,241円
高値(初値の当日) 2,554円
安値(初値の当日) 2,240円
出来高(初値時ティック) 428,700株
出来高(初値の当日) 926,300株
初売比率(公募・売出ベース)*4 18.07%
初売比率(公募・売出+非ロックアップベース)*5 15.04%
買い需要(初値形成時) 約10.6億円
売買代金(初値の当日) 約22.2億円

*4 初値時ティックを公募・売出・OA・その他株数計で割り算
*5 初値時ティックを公募・売出・OA・その他株数計+非ロックアップ株数で割り算