「昭栄薬品」がIPO、初値予想は?

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昭栄薬品株式会社(3537)」のJASDAQスタンダードへの新規上場が承認されました。予定される上場スケジュールから幹事団、最も気になる「初値予想」や新規公開株としての評価・価格、当選・上場結果まで一通りの情報を、この記事でまとめます。

まずは概要だけ、ざっくりまとめ。

2016年2月12日(金)、株式会社富山第一銀行(7184)に続いて新規上場が発表されました。IPOが承認されたのは「昭栄薬品株式会社(3537)」で、上場日は2016年3月16日(水)を予定しています。

新規上場(IPO)する銘柄、市場は?

銘柄名 昭栄薬品株式会社
銘柄URL http://www.shoei-yakuhin.co.jp/
銘柄コード 3537
上場市場 JASDAQスタンダード
業種 卸売業
事業内容 天然油脂由来の油脂化学品(オレオケミカル)を主な取扱商品とする化学品事業、家庭用洗剤等の日用品を企画販売する日用品事業、土木建築関連の薬剤を主な取扱商品とする土木建設資材事業

幹事団や仮条件、BBの日程は?

幹事団や仮条件、ブックビルディングの日程は下記の通りです。

主幹事 大和証券
その他の引受証券会社 三菱UFJモルガン・スタンレー証券、SMBC日興証券、SBI証券
委託幹事 カブドットコム証券
仮条件決定日 2016年2月26日(金)
ブックビルディング期間 2016年3月1日(火)~2016年3月7日(月)

初値形成における好材料/悪材料は?

想定価格は1,330円(売買単元100株)。吸収金額(想定価格ベース)はオーバーアロットメント含め約4.5億円で、JASDAQスタンダードへの上場となります。初値形成における好材料/悪材料を整理すると下記のようになります。プラスが多く、好材料が上回ると思います。

上場市場 プラス(人気の新興市場)
吸収金額(想定価格ベース) プラス(約4.5億円、超小型)
業種 マイナス(IPOとしては地味な印象)
公開比率 マイナス(30.1%、高い)
売出比率 なし(33.3%、特に材料にならない)
ロックアップ プラス(上位株主、VCにロックアップ)
同日上場 プラス(同じ日に上場する銘柄なし)
前回IPOからの期間 マイナス(毎日IPOのある週)

2016年は年初から市況がかなり悪化していますが、公募割れするような規模ではないと思います。初値は公開価格の1.2倍~1.5倍未満と予想。私の抽選参加スタンスとしては全力参加の予定です。

メモ抽選への参加スタンスはどう考えている?

抽選に当選し初値で売る場合、いわゆる公募割れ(初値が公開価格を下回ること)が発生しなければ、(手数料は考えないとして)損はしません。つまり公募割れするかしないかの見極めが最も大事。私は、公募割れしないと思った銘柄には積極的に参加しています。初値予想は、資金の都合で全ての抽選に参加出来ない場合に、優先順位をつけるために私は予想しています。

概要は以上ですが、以下で詳細をまとめていきたいと思います。

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日程・スケジュール

上場日 2016年3月16日(水)
仮条件決定日 2016年2月26日(金)
ブックビルディング期間 2016年3月1日(火)~2016年3月7日(月)
公開価格決定日 2016年3月8日(火)
申込期間 2016年3月9日(水)~2016年3月14日(月)

※証券会社によってはスケジュールが多少ずれる場合があります。ご注意を。

メモ抽選にはいつ参加できる?

各証券会社によっても違いますが、ざっくり前期型と後期型に分かれます。前期型はブックビルディング期間に抽選申込、公開価格決定日あたりで抽選というパターン。後期型はブックビルディング期間にブックビルディング、申込期間に抽選申込、申込期間終了後に抽選というパターンが多いです。

株式情報

売買単元/価格

売買単元 100株
想定価格 1,330円
仮条件 1,330円~1,350円
公開価格 1,350円

メモブックビルディングの価格はいくらで抽選対象になるの?

仮条件の上限の価格で参加すれば抽選対象になります。成行が指定できる場合は成行でも抽選対象になります。

なぜかというと、抽選対象となるには公開価格以上の希望価格を指定しなくてはならないので、確実に抽選対象となるには上限の価格を指定する必要があるためです。最近ではほとんどの場合、公開価格は仮条件の上限の価格になります。

株式数/時価総額

上場時発行済株数 1,148,035株
公募株数 200,000株
売出株数 100,000株
オーバーアロットメント株数 45,000株
その他株数(海外募集等) 0株
売出人 鐵野 磨輝男(80,000株)、大阪中小企業投資育成株式会社(20,000株)
公開比率 30.1%
売出比率 33.3%
時価総額(想定価格ベース) 約15.2億円
時価総額(公開価格ベース) 約15.4億円

メモ公開比率・売出比率って何?

公開比率とは、公募・売出株数が上場時発行済株数に占める割合です。要はIPOで今まで非公開だった株がどれ位の割合で公開されたか、ということ。初値を決める最大の要因は需給。公開の割合が低い方が供給が抑えられ希少性が高いということを意味しますので、公開比率は低い方が好感される傾向にあります。

売出比率とは、売出株数が公募・売出株数に占める割合です。IPO以降の新しい株主は基本的にその銘柄の将来性に期待して株を買う訳なので、上場のタイミングで大量の株を売り出すのは、将来性を疑われる行為。売出人がその銘柄に将来性を感じているなら保有し続けた方が得なはずですからね。という訳で売出比率は低い方が好感される傾向にあります。

株式指標

1株あたり利益(前期) 231.08
1株あたり利益(予想) 821.88
PER(予想・想定価格ベース) 1.6
PER(予想・公開価格ベース) 1.6
1株あたり純資産(前期) 5,210.78
PBR(前期・想定価格ベース) 0.3
PBR(前期・公開価格ベース) 0.3
1株あたり配当(予想) 40.0
配当利回り(予想・想定価格ベース) 3.01%
配当利回り(予想・公開価格ベース) 2.96%

企業情報

事業内容/詳細

子会社が2社(中国、タイに1社づつ)あり、天然油脂由来の油脂化学品(オレオケミカル)を主な取扱商品とする化学品事業を主に展開。オレオケミカルの仕入販売を主体とした化学品事業、家庭用洗浄剤を中心とした日用品事業、地盤改良やコンクリートの補修補強材料等に使用する材料・添加剤、汚染土壌改良(環境改善)のための環境改善薬剤の仕入販売等を行う土木建設資材事業という3つの事業を抱えています。

参照有価証券届出書(新規公開時)|昭栄薬品株式会社|EDINET

当社グループは、当社及び子会社2社により構成されており、天然油脂由来の油脂化学品(総称して以下、「オレオケミカル」といいます。)を主な取扱商品とする化学品事業を主たる事業としております。

当社グループの主な取扱商品である「オレオケミカル」とは、パーム油、ヤシ油及びパーム核油等の天然油脂を原材料として生み出される油脂化学品の総称であり、多種多様な化学品の中で資源に限りがある石油化学品とは異なり、再生産が可能であること及び環境負荷が低いこと等の特徴があります。

また、化学品事業におけるオレオケミカル及びオレオケミカルを原材料とする界面活性剤に関する専門的知識を活用し、事業間のシナジー効果を重視した関連多角化により、家庭用洗剤等を取扱う日用品事業、及び地盤改良やコンクリートの補修補強材料等を取扱う土木建設資材事業を営んでおります。

その他の詳細は下記の通り。

代表者の役職氏名 代表取締役社長 藤原 佐一郎
本店所在地 大阪府大阪市中央区安土町一丁目5番1号
設立年月日 1960年3月17日
監査法人 太陽有限責任監査法人
従業員数 56人(平均臨時雇用者数3人)
平均年齢 44.3歳
平均勤続年数 14.3年
平均年間給与 754.2万円

業績

前期は連結で減収・減益、純利益がぼこっと下がっている期もありますが、おおむね売上・経常利益は横ばい、どちらかといえば手堅い印象です。

四季報が予想する業績予想の記事はこちら

幹事団/証券会社への割り当て数

引受株式数はそれぞれ下記のように各証券会社へ割り当てられました。

引受株式数 割り当て割合
大和證券(主幹事) 279,000株 93.00%
三菱UFJモルガン・スタンレー証券 9,000株 3.00%
SMBC日興証券 9,000株 3.00%
SBI証券 3,000株 1.00%

上記引受株式数のうち、2,000株を上限として委託に回るとのこと。私の知る限りでは、委託幹事はカブドットコム証券です。

ロックアップ/上位株主TOP10

既存株主には1株主を除いて90日or1.5倍のロックアップがかかっており、非ロックアップ株数は概算で5,000株(上場時発行済株数の0.44%)に過ぎません。公募・売出・OA等が上場時発行済株数に占める割合である公開比率が30.1%なので、69.51%くらいがロックアップでカバーされてる感じだと思います。

以上、総合的に考えて、初値形成時に大きな売りが既存株主から出る可能性は、1.5倍になるまで考える必要はないでしょう。なお、下記表の所有割合は有価証券届出書に記載されたもので、上場時発行済株数が分母ではありません。

所有株式数 所有割合 ロックアップ
鐵野 磨輝男 252,735株 26.66% 90日or1.5倍
昭栄薬品社員持株会 170,395株 17.97% 90日or1.5倍
大阪中小企業投資育成株式会社 122,500株 12.92% 90日or1.5倍
雨森 肇 37,205株 3.92% 90日or1.5倍
西巻 俊樹 35,025株 3.69% 90日or1.5倍
内野 佐斗司 32,060株 3.38% 90日or1.5倍
小林 節夫 30,000株 3.16% 90日or1.5倍
山口 宏 28,500株 3.01% 90日or1.5倍
三嶋 昭生 26,890株 2.84% 90日or1.5倍
岩井 伸太郎 24,000株 2.53% 90日or1.5倍

メモロックアップとは?

IPO承認以前からの株主だからといって、上場後に自由に株を売ることが出来るとは限りません。上場後、既存株主がバカスカ売ったら供給過剰で爆下げなんてこともあり得ます。購入検討者からすると、これは怖い事態。

そんな不安を和らげるためにあるのがロックアップという措置。一定の条件(期間や価格の上昇等)を満たさない限り売りませんよ、という契約を既存株主と交わすことをロックアップと呼びます。で、ロックアップがかかっている株数が多ければ多いほど、供給が抑えられ株価の上昇が期待できる訳です。逆に、ロックアップの条件を満たしたら大量の売りが出てくる可能性もあるということ。

初値予想

公募割れの可能性

公募割れの可能性は低いと思います。

吸収金額(想定価格ベース) 約4.5億円
吸収金額(公開価格ベース) 約4.6億円
推定初売最大金額(想定価格ベース)*1 約4.6億円
推定初売最大金額(公開価格ベース)*2 約4.7億円
非ロックアップ比率(概算) 0.44%

*1 公募・売出・OA・その他株数計+非ロックアップ株数を想定価格で掛け算
*2 公募・売出・OA・その他株数計+非ロックアップ株数を公開価格で掛け算
*3 上場時発行済株数に占める非ロックアップ株数の割合

メモ吸収金額・推定初売最大金額って?

吸収金額とは、公募や売出などで新規公開される株数を想定価格や公開価格で掛け算したもので、新規上場の規模をつかむための数字です。IPO投資において、私はこの数字を重要視しています。なぜなら初値を決める最大の要因は需給。供給(売り)の規模を示すこの数字はとても重要と考えるからです。ま、新規公開される株が全て売られる訳ではないですけどね。それでも規模感をつかむには適していると思いますよ。

推定初売最大金額は、非ロックアップの株数から既存株主から出そうな最大の売り金額を推定、吸収金額に足したものです。他ではあまり見ない数字だと思いますが、これも供給の規模感をつかむために計算しています。

初値予想/私の抽選参加スタンス

初値は公開価格の1.2倍~1.5倍未満と予想。私の抽選参加スタンスとしては全力参加の予定です。

初値予想(承認時) 1.2倍~1.5倍未満
初値予想(仮条件決定時) 1.2倍~1.5倍未満
抽選参加スタンス(承認時) 全力参加
抽選参加スタンス(仮条件決定時) 全力参加

抽選結果

全滅でした。

上場結果

2016年3月16日(水)、上場の日を迎えました。

初日の状況は、前場が開く直前、8:59の買い気配は1,600円(155,800株の気配)くらい。公開価格が1,350円ですので、約1.19倍。金額にすると約2.4億円の買い需要。

前場が開くと9時ちょい過ぎに見たところでは1,350円に275,700株の買い気配で、約3.7億円。徐々に買いが集まってきました。初日の上限3,105円にどこまで近づけるか。

そして、市場が開いて、10:33に初値がつきます。初値は2,001円。公開価格比で約1.48倍。場が開く前の気配より大分上げましたね。当選された方、おめでとうございます!初値形成時の出来高は214,800株で、約4.2億円の買い需要が発生。

初値がついた後の値動きはというと、はじめは10:33に最安値(1,910円)をつける局面もありましたが、すぐに上昇。どんどん値を上げ、ついに2,501円でストップ高。途中、S高から剥がれる局面もありましたが、結局、S高のまま2,501円が終値に。少し良い雰囲気になってきたかもしれません。

ところで、このS高の要因としては、PBRから見た格安さに理由があるという話をTwitterで目にしました。そうなのか、と思って有価証券届出書を見てみると、花王株式会社の694,910株をはじめ、25社の株式を所有。貸借対照表に計上されている金額は約52億円にものぼります。その資産が評価されたようで、このことは覚えておきたいところ。

初値がらみの数字を整理すると下記の通りです。

初値 2,001円(公開価格比:約1.48倍)
終値(初値の当日) 2,501円
高値(初値の当日) 2,501円
安値(初値の当日) 1,910円
出来高(初値時ティック) 214,800株
出来高(初値の当日) 1,494,600株
初売比率(公募・売出ベース)*4 62.26%
初売比率(公募・売出+非ロックアップベース)*5 61.37%
買い需要(初値形成時) 約4.2億円
売買代金(初値の当日) 約33.0億円

*4 初値時ティックを公募・売出・OA・その他株数計で割り算
*5 初値時ティックを公募・売出・OA・その他株数計+非ロックアップ株数で割り算