「フェニックスバイオ」がIPO、初値予想は?

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「株式会社フェニックスバイオ(6190)」の東証マザーズへの新規上場が承認されました。予定される上場スケジュールから幹事団、最も気になる「初値予想」や新規公開株としての評価・価格、当選・上場結果まで一通りの情報を、この記事でまとめます。

まずは概要だけ、ざっくりまとめ。

2016年2月15日(月)、株式会社イワキ(6237)に続いて新規上場が発表されました。IPOが承認されたのは「株式会社フェニックスバイオ(6190)」で、上場日は2016年3月18日(金)を予定しています。

新規上場(IPO)する銘柄、市場は?

銘柄名 株式会社フェニックスバイオ
銘柄URL http://phoenixbio.co.jp/
銘柄コード 6190
上場市場 東証マザーズ
業種 サービス業
事業内容 PXBマウスを用いた受託試験サービス

幹事団や仮条件、BBの日程は?

幹事団や仮条件、ブックビルディングの日程は下記の通りです。

主幹事 SMBC日興証券
その他の引受証券会社 野村証券、藍澤証券、中銀証券、ひろぎんウツミ屋証券、SBI証券
委託幹事
仮条件決定日 2016年3月2日(水)
ブックビルディング期間 2016年3月3日(木)~2016年3月9日(水)

初値形成における好材料/悪材料は?

想定価格は2,400円(売買単元100株)。吸収金額(想定価格ベース)はオーバーアロットメント含め約11.3億円で、東証マザーズへの上場となります。初値形成における好材料/悪材料を整理すると下記のようになります。プラスが上回りますが、6社同日上場が相当きついですね…。

上場市場 プラス(人気の新興市場)
吸収金額(想定価格ベース) プラス(約11.3億円、やや小型)
業種 マイナス(バイオ銘柄がネガティブな印象)
公開比率 プラス(16.7%、低い)
売出比率 なし(26.8%、特に材料にならない)
ロックアップ プラス(上位株主、VCにロックアップ)
同日上場 マイナス(6社同日上場)
前回IPOからの期間 マイナス(毎日IPOのある週)

2016年は年初から市況がかなり悪化しており、最大の懸念点は6社同時上場による資金分散で、公開価格と初値のギャップで大きく稼げる可能性は低いと思います。業績面、ロックアップの状況等はそれほど悪くありませんが、2、3月に入ってIPOを何件かみた感じ、思ったより資金が入ってきていない印象を受けました。となると3月18日の6社同時上場では、ただでさえ少ない資金が分散する恐れがあり、思った以上に初値が伸びない可能性が懸念されます。公募割れの可能性も視野に入れておいた方が良さそう。初値は公開価格の0.8倍~1.2倍未満と予想。私の抽選参加スタンスとしてはSBI証券のみ参加の予定です。バイオ銘柄では珍しく黒字で吸収金額も小さめですし、6社同時上場ではなく単独上場であれば…といった印象。

メモ抽選への参加スタンスはどう考えている?

抽選に当選し初値で売る場合、いわゆる公募割れ(初値が公開価格を下回ること)が発生しなければ、(手数料は考えないとして)損はしません。つまり公募割れするかしないかの見極めが最も大事。私は、公募割れしないと思った銘柄には積極的に参加しています。初値予想は、資金の都合で全ての抽選に参加出来ない場合に、優先順位をつけるために私は予想しています。

概要は以上ですが、以下で詳細をまとめていきたいと思います。

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日程・スケジュール

上場日 2016年3月18日(金)
仮条件決定日 2016年3月2日(水)
ブックビルディング期間 2016年3月3日(木)~2016年3月9日(水)
公開価格決定日 2016年3月10日(木)
申込期間 2016年3月11日(金)~2016年3月16日(水)

※証券会社によってはスケジュールが多少ずれる場合があります。ご注意を。

メモ抽選にはいつ参加できる?

各証券会社によっても違いますが、ざっくり前期型と後期型に分かれます。前期型はブックビルディング期間に抽選申込、公開価格決定日あたりで抽選というパターン。後期型はブックビルディング期間にブックビルディング、申込期間に抽選申込、申込期間終了後に抽選というパターンが多いです。

株式情報

売買単元/価格

売買単元 100株
想定価格 2,400円
仮条件 1,800円~2,400円
公開価格 2,400円

メモブックビルディングの価格はいくらで抽選対象になるの?

仮条件の上限の価格で参加すれば抽選対象になります。成行が指定できる場合は成行でも抽選対象になります。

なぜかというと、抽選対象となるには公開価格以上の希望価格を指定しなくてはならないので、確実に抽選対象となるには上限の価格を指定する必要があるためです。最近ではほとんどの場合、公開価格は仮条件の上限の価格になります。

株式数/時価総額

上場時発行済株数 2,826,800株
公募株数 300,000株
売出株数 110,000株
オーバーアロットメント株数 61,500株
その他株数(海外募集等) 0株
売出人 三和商事株式会社(100,000株)、CVC1号投資事業有限責任組合(10,000株)
公開比率 16.7%
売出比率 26.8%
時価総額(想定価格ベース) 約67.8億円
時価総額(公開価格ベース) 約67.8億円

メモ公開比率・売出比率って何?

公開比率とは、公募・売出株数が上場時発行済株数に占める割合です。要はIPOで今まで非公開だった株がどれ位の割合で公開されたか、ということ。初値を決める最大の要因は需給。公開の割合が低い方が供給が抑えられ希少性が高いということを意味しますので、公開比率は低い方が好感される傾向にあります。

売出比率とは、売出株数が公募・売出株数に占める割合です。IPO以降の新しい株主は基本的にその銘柄の将来性に期待して株を買う訳なので、上場のタイミングで大量の株を売り出すのは、将来性を疑われる行為。売出人がその銘柄に将来性を感じているなら保有し続けた方が得なはずですからね。という訳で売出比率は低い方が好感される傾向にあります。

株式指標

1株あたり利益(前期) 22.72
1株あたり利益(予想) 53.24
PER(予想・想定価格ベース) 45.1
PER(予想・公開価格ベース) 45.1
1株あたり純資産(前期) 418.27
PBR(前期・想定価格ベース) 5.7
PBR(前期・公開価格ベース) 5.7
1株あたり配当(予想) 0.0
配当利回り(予想・想定価格ベース) 0.00%
配当利回り(予想・公開価格ベース) 0.00%

企業情報

事業内容/詳細

PXBマウス(ヒト肝細胞を持つキメラマウス)を用いた医薬品開発の受託試験サービスを行う事業を展開。ヒト肝細胞を持つキメラマウスというのはパッと聞いただけではよくわかりませんが、有価証券届出書を読んだところでは、マウスの肝臓の70%以上がヒトの肝細胞になっているマウスのことだそうです。医薬品の安全性、有効性確保のため、ヒトでの代謝を確認する必要がありますが、薬を代謝するのに重要な臓器である肝臓をヒトに近づけたマウスを使うことで、ヒトに近い実験結果を得られるということみたいですね。セグメントはPXBマウス事業のみの単一セグメント。

参照有価証券届出書(新規公開時)|株式会社フェニックスバイオ|EDINET

当社グループは、当社と連結子会社2社により構成されており、PXBマウス(ヒト肝細胞を持つキメラマウス)を用いた医薬品開発の受託試験サービスを主たる業務としております。

当社は、マウスの肝臓の70%以上がヒトの肝細胞に置き換えられた「PXBマウス=ヒト肝細胞キメラマウス」を作製する技術を持ち、このヒト肝細胞キメラマウス(製品名:PXBマウス)を用いて、医薬品開発における創薬過程のうち、主に前臨床過程において様々なサービスを展開しております。

医薬品の安全性、有効性を確保するためには、臨床試験においてヒトでの代謝を確認することが必要ですが、「PXBマウス」では薬を代謝するのに重要な臓器である肝臓の大部分がヒト肝細胞に置き換わっていることから、ヒトの代謝を予測することができると考えられ、当社は製薬会社に対し「PXBマウス」を用いた医薬候補物質の投与の受託試験サービスを提供しております。

また、「PXBマウス」は、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルスなど、ヒトの肝細胞にしか感染しないウイルスを研究するツールとなることも実証されており、抗ウイルス薬の開発にも利用されております。

その他の詳細は下記の通り。

代表者の役職氏名 代表取締役 藏本 健二
本店所在地 広島県東広島市鏡山三丁目4番1号
設立年月日 2002年3月4日
監査法人 有限責任 あずさ監査法人
従業員数 39人(平均臨時雇用者数は特に記載なし)
平均年齢 42.2歳
平均勤続年数 8.2年
平均年間給与 490.5万円

業績

業績は、第10期(平成23年3月期)~第12期(平成25年3月期)は赤字でしたが、第13期(平成26年3月期)~第14期(平成27年3月期)は黒字に転換しています。第15期第3四半期(平成28年3月期)も経常利益、純利益ともに、前期の数字をクリア。

四季報が予想する業績予想の記事はこちら

幹事団/証券会社への割り当て数

引受株式数はそれぞれ下記のように各証券会社へ割り当てられました。

引受株式数 割り当て割合
SMBC日興証券(主幹事) 348,500株 85.00%
野村証券 32,800株 8.00%
藍澤証券 8,200株 2.00%
中銀証券 8,200株 2.00%
ひろぎんウツミ屋証券 8,200株 2.00%
SBI証券 4,100株 1.00%

上記引受株式数のうち、2,000株を上限として委託に回るとのこと。

ロックアップ/上位株主TOP10

既存株主にはロックアップ(ベンチャーキャピタルは大体1.5倍)が軒並みかかっており、非ロックアップ株数は概算でわずか5,563株(上場時発行済株数の0.20%)。その他59名でくくられている部分のロックアップ株数がわからなかったのですが、58名はロックアップかかっているので均等に割りました。また、CVC1号投資事業有限責任組合(10,000株)は全て売出なので除外。公募・売出・OA等が上場時発行済株数に占める割合である公開比率が16.7%なので、83.12%くらいがロックアップでカバーされてる感じだと思います。

以上、総合的に考えて、初値形成時の既存株主からの売りは、1.5倍になるまでは、気にする必要はないと思います。

所有株式数 所有割合 ロックアップ
三和商事株式会社 1,052,250株 15.49% 180日
森本 俊一 900,000株 13.25% 180日
株式会社バイオインテグレンス 593,120株 8.73% 180日
京大ベンチャーNVCC1号投資事業有限責任組合 432,210株 6.36% 180日or1.5倍
株式会社特殊免疫研究所 431,300株 6.35% 180日
株式会社叡拳 411,880株 6.06% 180日
積水メディカル株式会社 400,000株 5.89% 180日
中外テクノス株式会社 138,600株 2.04% 180日
三菱UFJキャピタル4号投資事業有限責任組合 132,940株 1.96% 180日or1.5倍
バイオ・サイト・インキュベーション二号投資事業有限責任組合 132,530株 1.95% 180日or1.5倍
JAIC-ブリッジ2号投資事業有限責任組合 132,530株 1.95% 180日or1.5倍

メモロックアップとは?

IPO承認以前からの株主だからといって、上場後に自由に株を売ることが出来るとは限りません。上場後、既存株主がバカスカ売ったら供給過剰で爆下げなんてこともあり得ます。購入検討者からすると、これは怖い事態。

そんな不安を和らげるためにあるのがロックアップという措置。一定の条件(期間や価格の上昇等)を満たさない限り売りませんよ、という契約を既存株主と交わすことをロックアップと呼びます。で、ロックアップがかかっている株数が多ければ多いほど、供給が抑えられ株価の上昇が期待できる訳です。逆に、ロックアップの条件を満たしたら大量の売りが出てくる可能性もあるということ。

初値予想

公募割れの可能性

公募割れの可能性もあると思います。

吸収金額(想定価格ベース) 約11.3億円
吸収金額(公開価格ベース) 約11.3億円
推定初売最大金額(想定価格ベース)*1 約11.4億円
推定初売最大金額(公開価格ベース)*2 約11.4億円
非ロックアップ比率(概算) 0.20%

*1 公募・売出・OA・その他株数計+非ロックアップ株数を想定価格で掛け算
*2 公募・売出・OA・その他株数計+非ロックアップ株数を公開価格で掛け算
*3 上場時発行済株数に占める非ロックアップ株数の割合

メモ吸収金額・推定初売最大金額って?

吸収金額とは、公募や売出などで新規公開される株数を想定価格や公開価格で掛け算したもので、新規上場の規模をつかむための数字です。IPO投資において、私はこの数字を重要視しています。なぜなら初値を決める最大の要因は需給。供給(売り)の規模を示すこの数字はとても重要と考えるからです。ま、新規公開される株が全て売られる訳ではないですけどね。それでも規模感をつかむには適していると思いますよ。

推定初売最大金額は、非ロックアップの株数から既存株主から出そうな最大の売り金額を推定、吸収金額に足したものです。他ではあまり見ない数字だと思いますが、これも供給の規模感をつかむために計算しています。

初値予想/私の抽選参加スタンス

初値は公開価格の0.8倍~1.2倍未満と予想。私の抽選参加スタンスとしてはSBI証券のみ参加の予定です。

承認時と仮条件決定時では評価が変わりました。

初値予想(承認時) 1.2倍~1.5倍未満
初値予想(仮条件決定時) 0.8倍~1.2倍未満
抽選参加スタンス(承認時) 全力参加
抽選参加スタンス(仮条件決定時) SBI証券のみ参加

抽選結果

全滅でした。

上場結果

2016年3月18日(金)、上場の日を迎えました。

初日の状況は、前場が開く直前、8:59の買い気配は2,229円(123,500株の気配)くらい。公開価格が2,400円ですので、約0.92倍。金額にすると約2.7億円の買い需要。これは公募割れ濃厚…。

前場が開くと9時ちょい過ぎに見たところでは2,400円に135,800株の売り気配で、特売り。供給サイドの規模は約3.2億円。この時点では初日の下限1,800円は、まぁ大丈夫そうかな…といった感じでしたが…。

そして、市場が開いてすぐ、9:01に初値がつきます。初値は2,350円で公募割れ。公開価格比で約0.97倍。初値形成時の出来高は126,200株で、約2.9億円の買い需要が発生。

初値がついた後の値動きはというと、はじめこそ9:02に最安値(2,349円)をつけましたが、すぐに反転。直後の9:06にまさかのストップ高で最高値(2,850円)。一時S高から剥がれる局面もありましたが、ストップ高のまま2,850円が終値に。なんなんすかねー、このフェニックスな値動き。

初値がらみの数字を整理すると下記の通りです。

初値 2,350円(公開価格比:約0.97倍)
終値(初値の当日) 2,850円
高値(初値の当日) 2,850円
安値(初値の当日) 2,349円
出来高(初値時ティック) 126,200株
出来高(初値の当日) 798,700株
初売比率(公募・売出ベース)*4 26.77%
初売比率(公募・売出+非ロックアップベース)*5 26.45%
買い需要(初値形成時) 約2.9億円
売買代金(初値の当日) 約21.2億円

*4 初値時ティックを公募・売出・OA・その他株数計で割り算
*5 初値時ティックを公募・売出・OA・その他株数計+非ロックアップ株数で割り算