「中本パックス」がIPO、初値予想は?

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中本パックス株式会社(7811)」の東証への新規上場が承認されました。予定される上場スケジュールから幹事団、最も気になる「初値予想」や新規公開株としての評価・価格、当選・上場結果まで一通りの情報を、この記事でまとめます。

まずは概要だけ、ざっくりまとめ。

2016年1月28日(木)、株式会社バリューゴルフ(3931)に続いて新規上場が発表されました。IPOが承認されたのは「中本パックス株式会社(7811)」で、上場日は2016年3月3日(木)を予定しています。

新規上場(IPO)する銘柄、市場は?

銘柄名 中本パックス株式会社
銘柄URL http://www.npacks.co.jp/
銘柄コード 7811
上場市場 東証二部
業種 その他製品
事業内容 グラビア印刷加工、ドライラミネート加工、コーティング加工及び成型加工による製造販売

幹事団や仮条件、BBの日程は?

幹事団や仮条件、ブックビルディングの日程は下記の通りです。

主幹事 野村証券
その他の引受証券会社 みずほ証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、SMBC日興証券、SBI証券、エース証券、岩井コスモ証券、髙木証券
委託幹事 カブドットコム証券
仮条件決定日 2016年2月15日(月)
ブックビルディング期間 2016年2月16日(火)~2016年2月22日(月)

初値形成における好材料/悪材料は?

想定価格は1,440円(売買単元100株)。吸収金額(想定価格ベース)はオーバーアロットメント含め約18.5億円で、東証二部への上場となります。初値形成における好材料/悪材料を整理すると下記のようになります。ちょっとマイナスが目立ちますね。

上場市場 マイナス(不人気の東証二部)
吸収金額(想定価格ベース) プラス(約18.5億円、小型)
業種 マイナス(IPOとしては地味な印象)
公開比率 マイナス(32.9%、高い)
売出比率 なし(50.9%、特に材料になる比率ではない)
ロックアップ プラス(VC不在、上位株主にロックアップ)
同日上場 プラス(同じ日に上場する銘柄なし)
前回IPOからの期間 なし(特に材料にならない)

2016年は年初から市況がかなり悪化しており、初値が高騰しづらい東証二部への上場ということで、初値で大きく稼げる可能性は低いと思います。むしろ公募割れのリスクも考えるべきかと。初値は公開価格の0.8~1.2倍未満と予想。私の抽選参加スタンスとしてはSBI証券のみ参加の予定です。

メモ抽選への参加スタンスはどう考えている?

抽選に当選し初値で売る場合、いわゆる公募割れ(初値が公開価格を下回ること)が発生しなければ、(手数料は考えないとして)損はしません。つまり公募割れするかしないかの見極めが最も大事。私は、公募割れしないと思った銘柄には積極的に参加しています。初値予想は、資金の都合で全ての抽選に参加出来ない場合に、優先順位をつけるために私は予想しています。

概要は以上ですが、以下で詳細をまとめていきたいと思います。

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日程・スケジュール

上場日 2016年3月3日(木)
仮条件決定日 2016年2月15日(月)
ブックビルディング期間 2016年2月16日(火)~2016年2月22日(月)
公開価格決定日 2016年2月23日(火)
申込期間 2016年2月24日(水)~2016年2月29日(月)

※証券会社によってはスケジュールが多少ずれる場合があります。ご注意を。

メモ抽選にはいつ参加できる?

各証券会社によっても違いますが、ざっくり前期型と後期型に分かれます。前期型はブックビルディング期間に抽選申込、公開価格決定日あたりで抽選というパターン。後期型はブックビルディング期間にブックビルディング、申込期間に抽選申込、申込期間終了後に抽選というパターンが多いです。

株式情報

売買単元/価格

売買単元 100株
想定価格 1,440円
仮条件 1,440円~1,470円
公開価格 1,470円

メモブックビルディングの価格はいくらで抽選対象になるの?

仮条件の上限の価格で参加すれば抽選対象になります。成行が指定できる場合は成行でも抽選対象になります。

なぜかというと、抽選対象となるには公開価格以上の希望価格を指定しなくてはならないので、確実に抽選対象となるには上限の価格を指定する必要があるためです。最近ではほとんどの場合、公開価格は仮条件の上限の価格になります。

株式数/時価総額

上場時発行済株数 3,918,560株
公募株数 550,000株
売出株数 570,800株
オーバーアロットメント株数 168,100株
その他株数(海外募集等) 0株
売出人 中本 髙志(352,100株)、河田 優子(67,300株)、松下 美樹(67,300株)、染谷 真沙美(67,300株)、向井 忠行(16,800株)
公開比率 32.9%
売出比率 50.9%
時価総額(想定価格ベース) 約56.4億円
時価総額(公開価格ベース) 約57.6億円

メモ公開比率・売出比率って何?

公開比率とは、公募・売出株数が上場時発行済株数に占める割合です。要はIPOで今まで非公開だった株がどれ位の割合で公開されたか、ということ。初値を決める最大の要因は需給。公開の割合が低い方が供給が抑えられ希少性が高いということを意味しますので、公開比率は低い方が好感される傾向にあります。

売出比率とは、売出株数が公募・売出株数に占める割合です。IPO以降の新しい株主は基本的にその銘柄の将来性に期待して株を買う訳なので、上場のタイミングで大量の株を売り出すのは、将来性を疑われる行為。売出人がその銘柄に将来性を感じているなら保有し続けた方が得なはずですからね。という訳で売出比率は低い方が好感される傾向にあります。

株式指標

1株あたり利益(前期) 188.36
1株あたり利益(予想) 204.40
PER(予想・想定価格ベース) 7.0
PER(予想・公開価格ベース) 7.2
1株あたり純資産(前期) 2,769.76
PBR(前期・想定価格ベース) 0.5
PBR(前期・公開価格ベース) 0.5
1株あたり配当(予想) 62.5
配当利回り(予想・想定価格ベース) 4.34%
配当利回り(予想・公開価格ベース) 4.25%

企業情報

事業内容/詳細

グラビア印刷・包装加工技術を主に手がけているそうです。ざっくり言うと主に製品等をパッケージする作業をやっている会社ということだと思います。セグメントは印刷関連事業のみの単一セグメント。

参照有価証券届出書(新規公開時)|中本パックス株式会社|EDINET

当社グループ(当社及び関係会社)は、当社、連結子会社11社(国内7社、海外4社)及び持分法適用関連会社1社により構成され、印刷加工(グラビア印刷)、ラミネート加工(ドライラミネート)、コーティング加工及び成型加工による製品の販売を主な事業としております。

その他の詳細は下記の通り。

代表者の役職氏名 代表取締役社長 中本 髙志
本店所在地 大阪府大阪市天王寺区空堀町2番8号
設立年月日 1988年12月21日
監査法人 新日本有限責任監査法人
従業員数 489人(平均臨時雇用者数34人)
平均年齢 39.4歳
平均勤続年数 11.7年
平均年間給与 462.0万円

業績

売上、経常利益ともに横ばいといった印象です。

四季報が予想する業績予想の記事はこちら

幹事団/証券会社への割り当て数

引受株式数はそれぞれ下記のように各証券会社へ割り当てられました。

引受株式数 割り当て割合
野村證券(主幹事) 410,000株 74.55%
みずほ証券 78,400株 14.25%
三菱UFJモルガン・スタンレー証券 22,400株 4.07%
SMBC日興証券 11,200株 2.04%
SBI証券 11,200株 2.04%
エース証券 5,600株 1.02%
岩井コスモ証券 5,600株 1.02%
髙木証券 5,600株 1.02%

上記引受株式数のうち、2,000株は委託に回るとのこと。私の知る限りでは、委託幹事はカブドットコム証券です。

ロックアップ/上位株主TOP10

既存株主にはロックアップ(90日or1.5倍と90日)がかかっていますが、ちょこちょこ抜けてまして、非ロックアップ株数は概算で887,804株(上場時発行済株数の22.66%)。公募・売出・OA等が上場時発行済株数に占める割合である公開比率が32.9%なので、44.45%くらいがロックアップでカバーされてる感じだと思います。

以上、総合的に考えて、初値形成時の既存株主からの売りは、一応頭に入れておいた方が良さそうです。なお、下記表の所有割合は有価証券届出書に記載されたもので、上場時発行済株数が分母ではありません。

所有株式数 所有割合 ロックアップ
中本髙志 645,234株 66.33% 90日間
中本パックス従業員持株会 325,962株 6.59%
株式会社中本 316,856株 5.98% 90日間
河田優子 306,820株 4.30% 90日間
松下美樹 294,220株 2.61% 90日間
染谷真沙美 293,960株 1.97% 90日間
道上啓子 63,386株 1.79% 90日間or1.5倍
桝谷公子 59,384株 1.41% 90日間or1.5倍
向井忠行 50,200株 1.30% 90日間
松田常義 43,620株 1.15%

メモロックアップとは?

IPO承認以前からの株主だからといって、上場後に自由に株を売ることが出来るとは限りません。上場後、既存株主がバカスカ売ったら供給過剰で爆下げなんてこともあり得ます。購入検討者からすると、これは怖い事態。

そんな不安を和らげるためにあるのがロックアップという措置。一定の条件(期間や価格の上昇等)を満たさない限り売りませんよ、という契約を既存株主と交わすことをロックアップと呼びます。で、ロックアップがかかっている株数が多ければ多いほど、供給が抑えられ株価の上昇が期待できる訳です。逆に、ロックアップの条件を満たしたら大量の売りが出てくる可能性もあるということ。

初値予想

公募割れの可能性

公募割れの可能性もあると思います。市況が悪化した2016年最初の不人気な東証二部上場ということで、ちょっと様子見したい感じです。

吸収金額(想定価格ベース) 約18.5億円
吸収金額(公開価格ベース) 約18.9億円
推定初売最大金額(想定価格ベース)*1 約31.3億円
推定初売最大金額(公開価格ベース)*2 約31.9億円
非ロックアップ比率(概算)*3 22.66%

*1 公募・売出・OA・その他株数計+非ロックアップ株数を想定価格で掛け算
*2 公募・売出・OA・その他株数計+非ロックアップ株数を公開価格で掛け算
*3 売出人の株数は非ロックアップの場合、売出数を引き算

メモ吸収金額・推定初売最大金額って?

吸収金額とは、公募や売出などで新規公開される株数を想定価格や公開価格で掛け算したもので、新規上場の規模をつかむための数字です。IPO投資において、私はこの数字を重要視しています。なぜなら初値を決める最大の要因は需給。供給(売り)の規模を示すこの数字はとても重要と考えるからです。ま、新規公開される株が全て売られる訳ではないですけどね。それでも規模感をつかむには適していると思いますよ。

推定初売最大金額は、非ロックアップの株数から既存株主から出そうな最大の売り金額を推定、吸収金額に足したものです。他ではあまり見ない数字だと思いますが、これも供給の規模感をつかむために計算しています。

初値予想/私の抽選参加スタンス

初値は公開価格の0.8~1.2倍未満と予想。私の抽選参加スタンスとしてはSBI証券のみ参加の予定です。

初値予想(承認時) 0.8~1.2倍未満
初値予想(仮条件決定時) 0.8~1.2倍未満
抽選参加スタンス(承認時) SBI証券のみ参加
抽選参加スタンス(仮条件決定時) SBI証券のみ参加

抽選結果

全滅でした。

上場結果

2016年3月3日(木)、上場の日を迎えました。

初日の状況は、前場が開く直前、8:59の買い気配は1,478円(169,500株の気配)くらい。公開価格が1,470円ですので、約1.01倍。公募割れは何とか免れそう。

そして、市場が開いてすぐ、9:00に初値がつきました。初値は1,480円。公開価格比で約1.01倍。当選された方、ひやひやされたんじゃないでしょうか。初値形成時の出来高は171,100株で、約2.5億円の買い需要が発生。はてな(3930)の約18.0億円と比較すると、東証二部ということでやはり人気がないですね。

ただ、初値比率を比較した場合、はてな(3930)の58.96%に対して、こちらは7.38%でかなり売りが少なかった。長期保有される方が多いということなんでしょう。

初値後の値動きですが、9:02に最高値(1,501円)をつけた後は、徐々に下落。14:52には最安値(1,412円)をつけ、終値は少しだけ上げて1,425円でした。

初値がらみの数字を整理すると下記の通りです。

初値 1,480円(公開価格比:約1.01倍)
終値(初値の当日) 1,425円
高値(初値の当日) 1,501円
安値(初値の当日) 1,412円
出来高(初値時ティック) 171,100株
出来高(初値の当日) 974,800株
初売比率(公募・売出ベース)*4 13.27%
初売比率(公募・売出+非ロックアップベース)*5 7.86%
買い需要(初値形成時) 約2.5億円
売買代金(初値の当日) 約14.3億円

*4 初値時ティックを公募・売出・OA・その他株数計で割り算
*5 初値時ティックを公募・売出・OA・その他株数計+非ロックアップ株数で割り算