「マーキュリアインベストメント」がIPO、初値予想など情報まとめ

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「株式会社マーキュリアインベストメント(7190)」の東証へのIPOが承認されました。予定される新規上場スケジュールから幹事団、最も気になる「初値予想」や新規公開株としての評価・価格、当選・上場結果まで一通りの情報を、この記事でまとめます。

まずはIPOの概要だけ、ざっくりまとめ。

新規上場(IPO)する銘柄、市場は?

2016年9月9日(金)、KHネオケム株式会社(4189)に続いて新規上場が発表されました。IPOが承認されたのは「株式会社マーキュリアインベストメント(7190)」で、主幹事はSMBC日興証券上場日は2016年10月17日(月)を予定しています。

想定価格は1,640円(売買単元100株)。吸収金額(想定価格ベース)はオーバーアロットメント含め約17.1億円で、東証二部への上場となります。

メモIPO投資ってどうやって始めるの?

IPO投資の始め方(IPO投資って何?~IPO投資の強み~IPO投資、二つのやり方~始めるのに最低限必要なもの)」という記事を書きました。ご参考にどうぞ。

銘柄名 株式会社マーキュリアインベストメント
銘柄URL http://www.mercuria.jp/
銘柄コード 7190
上場市場 東証二部
業種 証券、商品先物取引業
事業内容 ファンド運用事業、自己投資事業

IPO幹事団や仮条件、BBの日程は?

IPO幹事団や仮条件、ブックビルディングの日程は下記の通りです。

主幹事 SMBC日興証券
その他の引受証券会社 SBI証券、マネックス証券、岡三証券、SMBCフレンド証券、エース証券、丸三証券、岩井コスモ証券
委託幹事 松井証券
仮条件決定日 2016年9月28日(水)
ブックビルディング期間 2016年9月29日(木)~2016年10月5日(水)

初値形成における好材料/悪材料は?

初値形成における好材料/悪材料を整理したものが下記。プラス・マイナスの数を比較するとプラス・マイナス半々だと思います。

上場市場 マイナス(不人気の東証二部)
吸収金額(想定価格ベース) マイナス(約17.1億円、中型)
業種 なし(特に材料にならない)
公開比率 なし(23.6%、普通)
売出比率 なし(41.8%、普通)
ロックアップ プラス(上位株主、VCにロックアップ)
同日上場 プラス(同じ日に上場する銘柄なし)
前回IPOからの期間 なし(特に材料にならない)

2016年は市況の悪化からIPOへの資金流入も減少しており、総合的に見て公募割れする可能性があると思います。

吸収金額(想定価格ベース)はマイナス要素にしましたが、そこまで大きくなく、ロックアップも1.5倍の解除条件なしでしっかりかかっていますし、需給の条件としてはそこまで悪くないんですが、不人気の東証二部への上場というのが残念。

東証二部への上場は初値が高騰しにくく、公開価格近辺への着地が多い傾向にありまして、積極的に抽選で狙いに行く意味は少ないと個人的には思ってます。これで値がさであればIPO投資的には当選を狙う価値も出てくるところですが、それも特にないので…。

初値は公開価格の0.8倍~1.2倍未満と予想。私の抽選参加スタンスとしてはSBI証券のみ参加の予定です。

メモ抽選への参加スタンスはどう考えている?

抽選に当選し初値で売る場合、いわゆる公募割れ(初値が公開価格を下回ること)が発生しなければ、(手数料は考えないとして)損はしません。つまり公募割れするかしないかの見極めが最も大事。私は、公募割れしないと思った銘柄には積極的に参加しています。初値予想は、資金の都合で全ての抽選に参加出来ない場合に、優先順位をつけるために私は予想しています。

IPOの概要は以上ですが、以下で詳細をまとめていきたいと思います。

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IPOの日程・スケジュール

上場日 2016年10月17日(月)
仮条件決定日 2016年9月28日(水)
ブックビルディング期間 2016年9月29日(木)~2016年10月5日(水)
公開価格決定日 2016年10月6日(木)
申込期間 2016年10月7日(金)~2016年10月13日(木)

※証券会社によってはスケジュールが多少ずれる場合があります。ご注意を。

メモ抽選にはいつ参加できる?

各証券会社によっても違いますが、ざっくり前期型と後期型に分かれます。前期型はブックビルディング期間に抽選申込、公開価格決定日あたりで抽選というパターン。後期型はブックビルディング期間にブックビルディング、申込期間に抽選申込、申込期間終了後に抽選というパターンが多いです。

株式情報

売買単元/価格

売買単元 100株
想定価格 1,640円
仮条件 1,400円~1,450円
公開価格 1,450円

メモブックビルディングの価格はいくらで抽選対象になるの?

仮条件の上限の価格で参加すれば抽選対象になります。成行が指定できる場合は成行でも抽選対象になります。

なぜかというと、抽選対象となるには公開価格以上の希望価格を指定しなくてはならないので、確実に抽選対象となるには上限の価格を指定する必要があるためです。最近ではほとんどの場合、公開価格は仮条件の上限の価格になります。

株式数/時価総額

上場時発行済株数 4,437,000株
公募株数 531,000株
売出株数 381,100株
オーバーアロットメント株数 135,100株
その他株数(海外募集等) 0株
売出人 谷家衛(370,000株)、許暁林(7,700株)、佐柄木伸匡(3,400株)
公開比率 23.6%
売出比率 41.8%
時価総額(想定価格ベース) 約72.7億円
時価総額(公開価格ベース) 約64.3億円

メモ公開比率・売出比率って何?

公開比率とは、公募・売出株数が上場時発行済株数に占める割合です。要はIPOで今まで非公開だった株がどれ位の割合で公開されたか、ということ。初値を決める最大の要因は需給。公開の割合が低い方が供給が抑えられ希少性が高いということを意味しますので、公開比率は低い方が好感される傾向にあります。

売出比率とは、売出株数が公募・売出株数に占める割合です。IPO以降の新しい株主は基本的にその銘柄の将来性に期待して株を買う訳なので、上場のタイミングで大量の株を売り出すのは、将来性を疑われる行為。売出人がその銘柄に将来性を感じているなら保有し続けた方が得なはずですからね。という訳で売出比率は低い方が好感される傾向にあります。

株式指標

1株あたり利益(前期) 177.46
1株あたり利益(予想) 178.44
PER(予想・想定価格ベース) 9.2
PER(予想・公開価格ベース) 8.1
1株あたり純資産(前期) 826.05
PBR(前期・想定価格ベース) 2.0
PBR(前期・公開価格ベース) 1.8
1株あたり配当(予想) 45
配当利回り(予想・想定価格ベース) 2.74%
配当利回り(予想・公開価格ベース) 3.10%

企業情報

事業内容/詳細

国内外投資家の資金を投資事業組合等のファンドを通じて運用を行うファンド運用事業、自己資金の運用を行う自己投資事業を展開。セグメントは投資運用事業の単一セグメント。

参照有価証券届出書(新規公開時)|株式会社マーキュリアインベストメント|EDINET
当社グループは、国内外投資家の資金を投資事業組合等のファンドを通じて運用を行うファンド運用事業、自己資金の運用を行う自己投資事業を主たる業務としております。

当社グループの報告セグメントは投資運用事業の単一セグメントとなっておりますが、以下では投資運用事業を投資戦略ごとに分類して記載しております。

当社グループではクロスボーダー(国や地域を超えること、既存のビジネスの枠組みにとらわれずに挑戦すること)をコンセプトとした投資運用を行っており、投資対象の性質により事業投資と資産投資に大別されます。

① 成長投資戦略:[事業投資]
当社グループの成長投資戦略は、例えば伝統的な金融業と新たな技術の融合といった、既存のビジネスの枠組みにとらわれずに挑戦する事業への投資を行い、投資リターンをもたらしています。中でも主に次のような要素に着目しています。

・マクロ経済の成長に伴い需要の伸びが予想される新しいサービスの展開

・社会構造の変化に伴い変化が求められる既存産業における新たなビジネスモデル

・モノ造りに関する管理の技術やノウハウ等の日本の優れた特性を活かすことができる分野の海外市場への展開
 当社グループでは、このような観点で主要プレーヤーとなりうる企業に対し、中長期的な視野による投資を行い、一時的な状況の変化に左右されない資金面、事業面等の分野での継続的なサポートを提供します。

② バリュー投資戦略:[事業投資][資産投資]
バリュー投資とは理論的な価格より安く取引される事業・資産への投資です。金融法人、事業法人、個人といった様々な投資家の投資サイクル等の関係で、安定的な資産及び事業であっても理論的な価格よりも安い価格で取引されることがあります。当社グループは、グループ会社のネットワークや役職員のネットワークを活用することでそのような機会を見つけ、ローン債権(流動化された貸付金)や不動産などキャッシュ・フローを伴う投資資産を中心にバリュー投資を行っております。

③ バイアウト投資戦略:[事業投資]
バイアウト投資とは、企業への株式投資を行うことにより、経営に参画し、事業の拡大や再編、構造改革などにより企業価値の向上を目指す投資です。経営を改善することで企業価値の向上の余地のある企業を友好的に買収することにより、投資先経営陣と共に経営改革の推進、投資先企業の成長および企業価値向上を目指します。特に当社グループでは、グループ会社のネットワークやリソースも活用した新たな成長シナリオを描くことで企業価値の向上を図ります。

④ 不動産投資戦略:[資産投資]
当社グループでは、地域毎に異なる経済発展レベルや経済環境に照らし合わせた不動産投資によりリスクに見合ったリターンが得られる不動産投資を目指しています。

経済が成長局面にあるアジア地域においては、中国国内の個人消費の拡大とともに北京の貸オフィスビルへの需要が拡大することを見越し、北京市の中心的なオフィス街にあるオフィスビル2棟にいち早く投資を行いました。当社グループでは、当社子会社であるSpring Asset Management Limitedにおいて、香港証券取引所へ上場しているリート(不動産投資信託)であるSpring REITの管理運営を行うなどの実績を上げています。

日本やその他の先進国においても、主にバリュー投資やキャッシュ・フロー投資戦略のアプローチも取り込んでおります。

⑤ キャッシュ・フロー投資戦略(CF投資戦略):[資産投資]
社会インフラ関連、賃貸不動産など、安定的なキャッシュ・フロー収入が期待できる資産に対するファンド投資を通じ、一定のキャッシュ・フローをもたらす金融商品として投資家へ提供しています。安定したリターンの確保には、資産の種類だけでなく、資産管理体制も重要なファクターであり、当社ではそれぞれの分野でグローバルなフランチャイズや実績を持つパートナーと組み、投資機会の発掘や運用管理を行っています。

キャッシュ・フロー投資戦略は、従前は不動産投資戦略と一体として取り組んで参りましたが、今後は国内外の投資家に対して安定運用機会を提供すべく、独立した戦略としてより強化していく分野となります。

その他の詳細は下記の通り。

代表者の役職氏名 代表取締役  豊島 俊弘
本店所在地 東京都千代田区内幸町一丁目3番3号内幸町ダイビル
設立年月日 2005年10月5日
監査法人 有限責任 あずさ監査法人
従業員数 25人(平均臨時雇用者数2人)
平均年齢 42.0歳
平均勤続年数 2.8年
平均年間給与 1023.2万円

業績

売上・経常利益など業績は以下の通り。

四季報が予想する業績予想の記事は、こちらから見ることが出来ます。

IPO幹事団/証券会社への割り当て数

引受株式数はそれぞれ下記のように各証券会社へ割り当てられました。

引受株式数 割り当て割合
SMBC日興証券(主幹事) 766,500株 84.04%
SBI証券 36,400株 3.99%
マネックス証券 36,400株 3.99%
岡三証券 27,300株 2.99%
SMBCフレンド証券 18,200株 2.00%
エース証券 9,100株 1.00%
丸三証券 9,100株 1.00%
岩井コスモ証券 9,100株 1.00%

上記引受株式数のうち、2,000株を委託幹事(上記以外の証券会社)に回すとのこと。

ロックアップ/上位株主TOP10

既存株主にはロックアップ(180日)がかかっており、非ロックアップ株数は概算で8,000株(上場時発行済株数の0.18%)。

非ロックアップ株数は、売出・新株予約権による潜在株式数は除外しました。1.5倍で解除条件なしは良いですね。

以上、総合的に考えて、既存株主からの初値形成時の売りは、気にする必要はないと思います。なお、下記表の所有割合は有価証券届出書に記載されたもので、上場時発行済株数が分母ではありません。

所有株式数 所有割合 ロックアップ
株式会社日本政策投資銀行 1,400,000株 32.51% 180日
伊藤忠商事株式会社 1,052,000株 24.43% 180日
あすかホールディングス株式会社 378,000株 8.78% 180日
谷家 衛 370,000株 8.59% 全株売出
豊島 俊弘 212,000株 4.92% 180日
三井住友信託銀行株式会社 194,000株 4.51% 継続所有等の確約
合同会社ユニオン・ベイ 132,000株 3.07% 180日
石野 英也 121,000株 2.81% 180日
許 暁林 67,000株 1.56% 180日
中井 竜馬 58,000株 1.35% 180日

メモロックアップとは?

IPO承認以前からの株主だからといって、上場後に自由に株を売ることが出来るとは限りません。上場後、既存株主がバカスカ売ったら供給過剰で爆下げなんてこともあり得ます。購入検討者からすると、これは怖い事態。

そんな不安を和らげるためにあるのがロックアップという措置。一定の条件(期間や価格の上昇等)を満たさない限り売りませんよ、という契約を既存株主と交わすことをロックアップと呼びます。で、ロックアップがかかっている株数が多ければ多いほど、供給が抑えられ株価の上昇が期待できる訳です。逆に、ロックアップの条件を満たしたら大量の売りが出てくる可能性もあるということ。

初値予想

公募割れの可能性

公募割れの可能性があると思います。

IPO相場の傾向(2016年2月~4月)という記事で書きましたが、株価に関係なく初値で買いに来る資金は、約2.5億円~約5億円程度と推測しています。

吸収金額(想定価格ベース)が約17.1億円で約25%が売りに回ったと仮定して約4.27億円。株価に関係なく初値で買いに来る資金の下限は超えますが範囲内とは言えます。ただ、東証二部上場はそんなに人気出ない傾向なんですよね…。公開価格近辺での着地と予想します。

吸収金額(想定価格ベース) 約17.1億円
吸収金額(公開価格ベース) 約15.1億円
推定初売最大金額(想定価格ベース)*1 約17.3億円
推定初売最大金額(公開価格ベース)*2 約15.3億円
非ロックアップ比率(概算)*3 0.18%

*1 公募・売出・OA・その他株数計+非ロックアップ株数を想定価格で掛け算
*2 公募・売出・OA・その他株数計+非ロックアップ株数を公開価格で掛け算
*3 売出人の株数は非ロックアップの場合、売出数を引き算

メモ吸収金額・推定初売最大金額って?

吸収金額とは、公募や売出などで新規公開される株数を想定価格や公開価格で掛け算したもので、新規上場の規模をつかむための数字です。IPO投資において、私はこの数字を重要視しています。なぜなら初値を決める最大の要因は需給。供給(売り)の規模を示すこの数字はとても重要と考えるからです。ま、新規公開される株が全て売られる訳ではないですけどね。それでも規模感をつかむには適していると思いますよ。

推定初売最大金額は、非ロックアップの株数から既存株主から出そうな最大の売り金額を推定、吸収金額に足したものです。他ではあまり見ない数字だと思いますが、これも供給の規模感をつかむために計算しています。

初値予想/私の抽選参加スタンス

初値は公開価格の0.8倍~1.2倍未満と予想。私の抽選参加スタンスとしてはSBI証券のみ参加の予定です。

初値予想(承認時) 0.8倍~1.2倍未満
初値予想(仮条件決定時) 0.8倍~1.2倍未満
抽選参加スタンス(承認時) SBI証券のみ参加
抽選参加スタンス(仮条件決定時) SBI証券のみ参加

抽選結果

全滅でした。

上場結果

2016年10月17日(月)、上場の日を迎えました。

初日の状況は、前場が開く直前、8:59の買い気配は1,350円(99,700株の気配)くらい。公開価格が1,450円ですので、約0.93倍。金額にすると約1.3億円の買い需要。初日の下限1,088円までは下がらなそうですが、公開価格は下回る形に。

前場が開くと9:00ちょい過ぎに見たところでは1,450円に107,000株の売り気配。公募割れ回避には約1.5億円が必要だったということになります。

そして、市場がはじまり9:09に初値がつきます。初値は1,390円。公開価格比で約0.96倍。初値形成時の出来高は119,700株で、約1.6億円の買い需要が発生。朝に気配よりかは上げてきました。

値がついた後の値動きは下記の通り。

初値がらみの数字を整理すると下記の通りです。

初値 1,390円(公開価格比:約0.96倍)
終値(初値の当日) 1,395円
高値(初値の当日) 1,539円
安値(初値の当日) 1,362円
出来高(初値時ティック) 119,700株
出来高(初値の当日) 763,100株
初売比率(公募・売出ベース)*4 11.43%
初売比率(公募・売出+非ロックアップベース)*5 11.34%
買い需要(初値形成時) 約1.6億円
売買代金(初値の当日) 約10.9億円

*4 初値時ティックを公募・売出・OA・その他株数計で割り算
*5 初値時ティックを公募・売出・OA・その他株数計+非ロックアップ株数で割り算