「ジェイリース」がIPO、初値予想は?

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ジェイリース株式会社(7187)」の東証へのIPOが承認されました。予定される新規上場スケジュールから幹事団、最も気になる「初値予想」や新規公開株としての評価・価格、当選・上場結果まで一通りの情報を、この記事でまとめます。

まずはIPOの概要だけ、ざっくりまとめ。

新規上場(IPO)する銘柄、市場は?

2016年5月18日(水)、株式会社AWSホールディングス(7187)に続いて新規上場が発表されました。IPOが承認されたのは「ジェイリース株式会社(7187)」で、主幹事はみずほ証券上場日は2016年6月22日(水)を予定しています。

想定価格は3,100円(売買単元100株)。吸収金額(想定価格ベース)はオーバーアロットメント含め約10.1億円で、東証マザーズへの上場となります。

メモIPO投資ってどうやって始めるの?

IPO投資の始め方(IPO投資って何?~IPO投資の強み~IPO投資、二つのやり方~始めるのに最低限必要なもの)」という記事を書きました。ご参考にどうぞ。

銘柄名 ジェイリース株式会社
銘柄URL https://www.j-lease.jp/
銘柄コード 7187
上場市場 東証マザーズ
業種 その他金融業
事業内容 家賃債務保証事業

IPO幹事団や仮条件、BBの日程は?

IPO幹事団や仮条件、ブックビルディングの日程は下記の通りです。

主幹事 みずほ証券
その他の引受証券会社 野村証券、岩井コスモ証券、岡三証券、SBI証券、むさし証券、エイチ・エス証券
委託幹事 マネックス証券
仮条件決定日 2016年6月2日(木)
ブックビルディング期間 2016年6月6日(月)~2016年6月10日(金)

初値形成における好材料/悪材料は?

初値形成における好材料/悪材料を整理したものが下記。プラス・マイナスの数を比較するとプラスが上回ると思います。

上場市場 プラス(人気の新興市場)
吸収金額(想定価格ベース) プラス(約10.1億円、やや小型)
業種 なし(特に材料にならない)
公開比率 マイナス(32.7%、高い)
売出比率 なし(47.4%、特に材料にならない)
ロックアップ プラス(上位株主、VCにロックアップ)
同日上場 プラス(同じ日に上場する銘柄なし)
前回IPOからの期間 なし(特に材料にならない)

2016年は市況の悪化からIPOへの資金流入も減少しており、吸収金額(想定価格ベース)はそこそこ小さいですが、想定価格はちょっと高いんじゃないかと思いまして、市況の様子によっては最悪の場合、公募割れする可能性もあると思います。

まず、去年2015年で考えれば、東証マザーズで吸収金額(想定価格ベース)が約10.1億円という規模は、公募割れの可能性はかなり低かったと思います。ただ、2016年はIPOへ入ってくる資金が減少、吸収金額(想定価格ベース)が約10.0億円と同程度の規模で2016年3月に東証マザーズへ上場した株式会社ブラス(2424)の初値は公開価格比:約1.06倍と非常に軟調でした。

さらに、この想定価格はちょっと高いんじゃないかという気がしています。今期第3四半期の1株あたり利益102.90を単純に当てはめるとPERは30.1。通期では更に伸びてくる可能性もあるとは思いますし、実際に事業の特性上(2月から4月の間に転勤等に伴う転居が多い)、第4四半期の売上が大きくなる傾向という記載もあります。まぁこの辺は通期予想を見て改めて考えるとして、現状手持ちの情報では高い印象。

正直、今後の状況次第なところはありますね。通期予想が思ったより良かったり、仮条件が下がってきたり等があれば、また少し変わってくるんじゃないかなと思います。ただ、現状のままだと初値が高騰するイメージがあまりわきません。公開価格近辺の着地のような気が。

(2016/6/2 追記:1株あたり利益(予想)が220.68でPER(予想・想定価格ベース)も14.0まで下がってきました。同日上場なし、仮条件の上限も公開価格ということで、初値が公開価格を大きく下回る可能性は低くなってきたかなと思い直しましたので、手のひらくるりで全力参加に切り替えます。)

初値は公開価格の0.8倍~1.2倍未満と予想。私の抽選参加スタンスとしては全力参加の予定です。

メモ抽選への参加スタンスはどう考えている?

抽選に当選し初値で売る場合、いわゆる公募割れ(初値が公開価格を下回ること)が発生しなければ、(手数料は考えないとして)損はしません。つまり公募割れするかしないかの見極めが最も大事。私は、公募割れしないと思った銘柄には積極的に参加しています。初値予想は、資金の都合で全ての抽選に参加出来ない場合に、優先順位をつけるために私は予想しています。

IPOの概要は以上ですが、以下で詳細をまとめていきたいと思います。

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IPOの日程・スケジュール

上場日 2016年6月22日(水)
仮条件決定日 2016年6月2日(木)
ブックビルディング期間 2016年6月6日(月)~2016年6月10日(金)
公開価格決定日 2016年6月13日(月)
申込期間 2016年6月14日(火)~2016年6月17日(金)

※証券会社によってはスケジュールが多少ずれる場合があります。ご注意を。

メモ抽選にはいつ参加できる?

各証券会社によっても違いますが、ざっくり前期型と後期型に分かれます。前期型はブックビルディング期間に抽選申込、公開価格決定日あたりで抽選というパターン。後期型はブックビルディング期間にブックビルディング、申込期間に抽選申込、申込期間終了後に抽選というパターンが多いです。

株式情報

売買単元/価格

売買単元 100株
想定価格 3,100円
仮条件 3,000円~3,100円
公開価格 3,100円

メモブックビルディングの価格はいくらで抽選対象になるの?

仮条件の上限の価格で参加すれば抽選対象になります。成行が指定できる場合は成行でも抽選対象になります。

なぜかというと、抽選対象となるには公開価格以上の希望価格を指定しなくてはならないので、確実に抽選対象となるには上限の価格を指定する必要があるためです。最近ではほとんどの場合、公開価格は仮条件の上限の価格になります。

株式数/時価総額

上場時発行済株数 1,000,000株
公募株数 150,000株
売出株数 135,000株
オーバーアロットメント株数 42,000株
その他株数(海外募集等) 0株
売出人 中島 拓(118,000株)、中島 土(5,000株)、中島 木(5,000株)、中島 天(5,000株)、中島 成(2,000株)
公開比率 32.7%
売出比率 47.4%
時価総額(想定価格ベース) 約31.0億円
時価総額(公開価格ベース) 約31.0億円

メモ公開比率・売出比率って何?

公開比率とは、公募・売出株数が上場時発行済株数に占める割合です。要はIPOで今まで非公開だった株がどれ位の割合で公開されたか、ということ。初値を決める最大の要因は需給。公開の割合が低い方が供給が抑えられ希少性が高いということを意味しますので、公開比率は低い方が好感される傾向にあります。

売出比率とは、売出株数が公募・売出株数に占める割合です。IPO以降の新しい株主は基本的にその銘柄の将来性に期待して株を買う訳なので、上場のタイミングで大量の株を売り出すのは、将来性を疑われる行為。売出人がその銘柄に将来性を感じているなら保有し続けた方が得なはずですからね。という訳で売出比率は低い方が好感される傾向にあります。

株式指標

1株あたり利益(前期) 4.71
1株あたり利益(予想) 220.68
PER(予想・想定価格ベース) 14.0
PER(予想・公開価格ベース) 14.0
1株あたり純資産(前期) 213.55
PBR(前期・想定価格ベース) 14.5
PBR(前期・公開価格ベース) 14.5
1株あたり配当(予想) 0
配当利回り(予想・想定価格ベース) 0.00%
配当利回り(予想・公開価格ベース) 0.00%

企業情報

事業内容/詳細

家賃債務保証事業、不動産仲介事業事業を展開。セグメントはこの二つ。

家賃債務保証事業は、従来不動産賃貸借契約において行われてきた連帯保証人制度が近年機能しづらくなっているため、それを補完するものとして行っていると。対象物件は住居用、事業所用、その他(駐車場・レンタルボックス他)の3種類があるそうです。

不動産仲介事業は、外国籍の方をターゲットにした賃貸仲介業務や、不動産オーナーをターゲットにした賃貸管理業務、そして海外投資家をターゲットにした日本国内への不動産投資の仲介を行っているとのこと。

参照有価証券届出書(新規公開時)|ジェイリース株式会社|EDINET

当社グループは、当社及び連結子会社1社で構成されており、賃貸住宅等における家賃債務保証事業を中核とした不動産賃貸にかかわる各種支援サービス事業を行っております。

当社グループの事業にかかわる各社の位置付けは次のとおりであります。なお、事業内容とセグメントの区分は同一であります。

(1) 家賃債務保証事業
家賃債務保証事業は、不動産賃貸借契約において活用されてきた連帯保証人制度による信用補完が少子化、高齢化、晩婚化の進行といった社会環境の変化に伴い機能や効果が低下してきたことから、それを補うものとして、賃借人からの保証委託に基づく保証契約によって信用補完を提供しております。賃借人に対しては契約締結時の信用補完及び契約期間中における家賃債務保証(家賃の代位弁済)による信用維持、不動産オーナーまたは不動産事業者に対しては、入居審査における与信機能の強化と賃料収入の安定化を提供しております。

当社の家賃債務保証事業は、まず、不動産事業者と業務協定を締結し、当該不動産事業者を通じて入居希望者から家賃債務保証の申し込みを受け、入居希望者の属性情報及び入居希望物件の情報などを基に保証受託の審査判断を行います。次に賃借人との間で保証委託契約を、不動産オーナーまたは不動産事業者との間で保証契約を締結し、賃借人から保証料を受領します。保証が開始された後、賃借人に賃料債務の不履行が生じたときは、業務協定を締結した不動産事業者を通じて代位弁済の請求を受け、不動産オーナーまたは不動産事業者に対して代位弁済を行います。代位弁済後は、賃借人に対して代位弁済の求償を行います。

当社が提供する家賃債務保証については、対象物件を住居用、事業所用、その他(駐車場・レンタルボックス他)の3種類とし、それぞれについてさらに保証料の支払方法を一括支払型、毎年支払型、毎月支払型の3種類とすることで、賃借人の多様なニーズに対応しております。また、不動産事業者の資金管理や賃料回収における利便性向上のため賃料の収納代行立替サービスの提供を行っております。

(2) 不動産仲介事業
あすみらい株式会社(連結子会社)において、不動産仲介事業を行っております。主として日本国内で住居を探す外国籍の方々に対する賃貸仲介業務ならびに不動産オーナーからの賃貸管理を受託する賃貸管理業務を行っており、海外投資家による日本国内への不動産投資の仲介も行っております。

その他の詳細は下記の通り。

代表者の役職氏名 代表取締役社長 中島 拓
本店所在地 大分県大分市都町一丁目3番19号 大分中央ビル7階
設立年月日 2004年2月27日
監査法人 新日本有限責任監査法人
従業員数 289人(平均臨時雇用者数35人)
平均年齢 35.8歳
平均勤続年数 3.0年
平均年間給与 409.6万円

業績

売上は上昇傾向。経常利益はデコボコですね。

四季報が予想する業績予想の記事は、こちらから見ることが出来ます。

IPO幹事団/証券会社への割り当て数

引受株式数はそれぞれ下記のように各証券会社へ割り当てられました。

引受株式数 割り当て割合
みずほ証券(主幹事) 254,000株 89.12%
野村証券 8,500株 2.98%
岩井コスモ証券 5,700株 2.00%
岡三証券 4,200株 1.47%
SBI証券 4,200株 1.47%
むさし証券 4,200株 1.47%
エイチ・エス証券 4,200株 1.47%

上記引受株式数のうち、2,000株を委託に回すとのこと。委託幹事は私の知っている範囲ではマネックス証券です。

ロックアップ/上位株主TOP10

既存株主にはロックアップ(90日or1.5倍)がかかっており、また、継続所有等の確約をとっているものもありますので、非ロックアップ株数は概算で184,100株(上場時発行済株数の18.41%)。

以上、総合的に考えて、初値形成時の既存株主からの売りは、少し意識しておいた方が良いと思います。なお、下記表の所有割合は有価証券届出書に記載されたもので、上場時発行済株数が分母ではありません。

所有株式数 所有割合 ロックアップ
NHホールディングス 株式会社 320,000株 34.11% 継続所有等の確約
中島 拓 217,500株 23.19% 90日or1.5倍
株式会社 豊和銀行 40,000株 4.26% 継続所有等の確約
大分ブイシーサクセスファンド四号投資事業有限責任組合 40,000株 4.26% 継続所有等の確約
ジェイリース従業員持株会 25,000株 2.67% 継続所有等の確約
林 昌也 20,000株 2.13% 90日or1.5倍
阿部 兼三 15,100株 1.61%
株式会社 コスギ不動産 10,000株 1.07%
株式会社 坂元 10,000株 1.07%
株式会社 ホンダカーズ大分中央 10,000株 1.07%
大塚 玄二郎 10,000株 1.07%

メモロックアップとは?

IPO承認以前からの株主だからといって、上場後に自由に株を売ることが出来るとは限りません。上場後、既存株主がバカスカ売ったら供給過剰で爆下げなんてこともあり得ます。購入検討者からすると、これは怖い事態。

そんな不安を和らげるためにあるのがロックアップという措置。一定の条件(期間や価格の上昇等)を満たさない限り売りませんよ、という契約を既存株主と交わすことをロックアップと呼びます。で、ロックアップがかかっている株数が多ければ多いほど、供給が抑えられ株価の上昇が期待できる訳です。逆に、ロックアップの条件を満たしたら大量の売りが出てくる可能性もあるということ。

初値予想

公募割れの可能性

公募割れの可能性はあると思います。

IPO相場の傾向(2016年2月~4月)という記事で書きましたが、株価に関係なく初値で買いに来る資金は、約2.5億円~約5億円程度と推測しています。まぁ下限の約2.5億円で考えておいた方が良さそう。

冒頭で書いた通り、去年2015年であれば、公募割れの可能性は低かったと思いますが、想定価格が少し高い気がしまして、市況の状況いかんでは、最悪公募割れの可能性もあるのではと。

仮条件を見て考えが変わるかもしれませんが、今のところはあまり食指が動かないなという印象です。

(2016/6/2 追記:1株あたり利益(予想)が220.68でPER(予想・想定価格ベース)も14.0まで下がってきました。同日上場なし、仮条件の上限も公開価格ということで、初値が公開価格を大きく下回る可能性は低くなってきたかなと思い直しましたので、手のひらくるりで全力参加に切り替えます。)

吸収金額(想定価格ベース) 約10.1億円
吸収金額(公開価格ベース) 約10.1億円
推定初売最大金額(想定価格ベース)*1 約15.8億円
推定初売最大金額(公開価格ベース)*2 約15.8億円
非ロックアップ比率(概算)*3 18.41%

*1 公募・売出・OA・その他株数計+非ロックアップ株数を想定価格で掛け算
*2 公募・売出・OA・その他株数計+非ロックアップ株数を公開価格で掛け算
*3 売出人の株数は非ロックアップの場合、売出数を引き算

メモ吸収金額・推定初売最大金額って?

吸収金額とは、公募や売出などで新規公開される株数を想定価格や公開価格で掛け算したもので、新規上場の規模をつかむための数字です。IPO投資において、私はこの数字を重要視しています。なぜなら初値を決める最大の要因は需給。供給(売り)の規模を示すこの数字はとても重要と考えるからです。ま、新規公開される株が全て売られる訳ではないですけどね。それでも規模感をつかむには適していると思いますよ。

推定初売最大金額は、非ロックアップの株数から既存株主から出そうな最大の売り金額を推定、吸収金額に足したものです。他ではあまり見ない数字だと思いますが、これも供給の規模感をつかむために計算しています。

初値予想/私の抽選参加スタンス

初値は公開価格の0.8倍~1.2倍未満と予想。私の抽選参加スタンスとしては全力参加の予定です。

(2016/6/2 追記:1株あたり利益(予想)が220.68でPER(予想・想定価格ベース)も14.0まで下がってきました。同日上場なし、仮条件の上限も公開価格ということで、初値が公開価格を大きく下回る可能性は低くなってきたかなと思い直しましたので、手のひらくるりで全力参加に切り替えます。)

初値予想(承認時) 0.8倍~1.2倍未満
初値予想(仮条件決定時) 0.8倍~1.2倍未満
抽選参加スタンス(承認時) SBI証券のみ参加
抽選参加スタンス(仮条件決定時) 全力参加

抽選結果

全滅でした。

上場結果

2016年6月22日(水)、上場の日を迎えました。

初日の状況は、前場が開く直前、8:59の買い気配は4,000円(114,500株の気配)くらい。公開価格が3,100円ですので、約1.29倍。金額にすると約4.5億円の買い需要。初日の上限7,130円には届きませんが、公開価格はクリア。

前場が開くと9:00ちょい過ぎに見たところでは3,100円に88,700株の売り気配。公募割れ回避には約2.7億円が必要だったということになりますが、それは問題なし。

昨日上場2社の初日値つかずで結果3社同時上場となってしまった本日、ストライク(6196)AWSホールディングス(3937)、ジェイリース(7187)の3社のうち、一番割を食ったのはストライク(6196)という結果に。

そして、前場も中盤にさしかかる10:06に初値がつきます。初値は4,170円。公開価格比で約1.35倍。初値形成時の出来高は211,200株で、約8.8億円の買い需要が発生。

値がついた後の値動きはというと、序盤10:23に最高値(4,740円)をつけた後はずるずる値を下げます。終盤14:23にはストップ安となる最安値(3,470円)に。ストップ安はりつきか?と思われましたが、最後少し戻して3,500円が終値。

初値がらみの数字を整理すると下記の通りです。

初値 4,170円(公開価格比:約1.35倍)
終値(初値の当日) 3,500円
高値(初値の当日) 4,740円
安値(初値の当日) 3,470円
出来高(初値時ティック) 211,200株
出来高(初値の当日) 1,150,300株
初売比率(公募・売出ベース)*4 64.59%
初売比率(公募・売出+非ロックアップベース)*5 41.32%
買い需要(初値形成時) 約8.8億円
売買代金(初値の当日) 約46.7億円

*4 初値時ティックを公募・売出・OA・その他株数計で割り算
*5 初値時ティックを公募・売出・OA・その他株数計+非ロックアップ株数で割り算