「イワキポンプ」がIPO、初値予想は?

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「株式会社イワキ(6237)」の東証への新規上場が承認されました。予定される上場スケジュールから幹事団、最も気になる「初値予想」や新規公開株としての評価・価格、当選・上場結果まで一通りの情報を、この記事でまとめます。

まずは概要だけ、ざっくりまとめ。

2016年2月15日(月)、ヒロセ通商株式会社(7185)に続いて新規上場が発表されました。IPOが承認されたのは「株式会社イワキ(6237)」で、上場日は2016年3月18日(金)を予定しています。

新規上場(IPO)する銘柄、市場は?

銘柄名 株式会社イワキ
銘柄URL http://www.iwakipumps.jp/
銘柄コード 6237
上場市場 東証二部
業種 機械
事業内容 化学薬品等の薬液移送に使用されるケミカルポンプ及びポンプ専用コントローラ等の周辺機器の開発、製造、仕入及び販売(輸出入を含む)

幹事団や仮条件、BBの日程は?

幹事団や仮条件、ブックビルディングの日程は下記の通りです。

主幹事 大和証券
その他の引受証券会社 SMBC日興証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、いちよし証券、エース証券、丸三証券、SBI証券
委託幹事 カブドットコム証券、松井証券
仮条件決定日 2016年3月1日(火)
ブックビルディング期間 2016年3月3日(木)~2016年3月9日(水)

初値形成における好材料/悪材料は?

想定価格は2,000円(売買単元100株)。吸収金額(想定価格ベース)はオーバーアロットメント含め約13.5億円で、東証二部への上場となります。初値形成における好材料/悪材料を整理すると下記のようになります。ちょうどプラス・マイナス半々ですね。

上場市場 マイナス(不人気の東証二部)
吸収金額(想定価格ベース) プラス(約13.8億円、小型)
業種 マイナス(IPOとしては地味な印象)
公開比率 プラス(9.3%、低い)
売出比率 プラス(0%、売出なし)
ロックアップ プラス(VC不在、上位株主にロックアップ)
同日上場 マイナス(6社同日上場)
前回IPOからの期間 マイナス(毎日IPOのある週)

2016年は年初から市況がかなり悪化しており、最大の懸念点は6社同時上場による資金分散、また、初値が高騰しづらい東証二部への上場ということで、公開価格と初値のギャップで大きく稼げる可能性は低いと思います。むしろ公募割れのリスクも考えるべきかと。初値は公開価格の0.8倍~1.2倍未満と予想。私の抽選参加スタンスとしてはSBI証券のみ参加の予定です。好材料も多いので、6社同時上場でなければ公募割れの可能性も低かったと思うんですが、こればっかりは仕方ない。

メモ抽選への参加スタンスはどう考えている?

抽選に当選し初値で売る場合、いわゆる公募割れ(初値が公開価格を下回ること)が発生しなければ、(手数料は考えないとして)損はしません。つまり公募割れするかしないかの見極めが最も大事。私は、公募割れしないと思った銘柄には積極的に参加しています。初値予想は、資金の都合で全ての抽選に参加出来ない場合に、優先順位をつけるために私は予想しています。

概要は以上ですが、以下で詳細をまとめていきたいと思います。

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日程・スケジュール

上場日 2016年3月18日(金)
仮条件決定日 2016年3月1日(火)
ブックビルディング期間 2016年3月3日(木)~2016年3月9日(水)
公開価格決定日 2016年3月10日(木)
申込期間 2016年3月11日(金)~2016年3月16日(水)

※証券会社によってはスケジュールが多少ずれる場合があります。ご注意を。

メモ抽選にはいつ参加できる?

各証券会社によっても違いますが、ざっくり前期型と後期型に分かれます。前期型はブックビルディング期間に抽選申込、公開価格決定日あたりで抽選というパターン。後期型はブックビルディング期間にブックビルディング、申込期間に抽選申込、申込期間終了後に抽選というパターンが多いです。

株式情報

売買単元/価格

売買単元 100株
想定価格 1,970円
仮条件 1,900円~2,000円
公開価格 2,000円

メモブックビルディングの価格はいくらで抽選対象になるの?

仮条件の上限の価格で参加すれば抽選対象になります。成行が指定できる場合は成行でも抽選対象になります。

なぜかというと、抽選対象となるには公開価格以上の希望価格を指定しなくてはならないので、確実に抽選対象となるには上限の価格を指定する必要があるためです。最近ではほとんどの場合、公開価格は仮条件の上限の価格になります。

株式数/時価総額

上場時発行済株数 7,394,370株
公募株数 600,000株
売出株数 0株
オーバーアロットメント株数 90,000株
その他株数(海外募集等) 0株
売出人 なし
公開比率 9.3%
売出比率 0.0%
時価総額(想定価格ベース) 約145.6億円
時価総額(公開価格ベース) 約147.8億円

メモ公開比率・売出比率って何?

公開比率とは、公募・売出株数が上場時発行済株数に占める割合です。要はIPOで今まで非公開だった株がどれ位の割合で公開されたか、ということ。初値を決める最大の要因は需給。公開の割合が低い方が供給が抑えられ希少性が高いということを意味しますので、公開比率は低い方が好感される傾向にあります。

売出比率とは、売出株数が公募・売出株数に占める割合です。IPO以降の新しい株主は基本的にその銘柄の将来性に期待して株を買う訳なので、上場のタイミングで大量の株を売り出すのは、将来性を疑われる行為。売出人がその銘柄に将来性を感じているなら保有し続けた方が得なはずですからね。という訳で売出比率は低い方が好感される傾向にあります。

株式指標

1株あたり利益(前期) 151.60
1株あたり利益(予想) 225.69
PER(予想・想定価格ベース) 8.7
PER(予想・公開価格ベース) 8.9
1株あたり純資産(前期) 2,109.99
PBR(前期・想定価格ベース) 0.9
PBR(前期・公開価格ベース) 0.9
1株あたり配当(予想) 78.8
配当利回り(予想・想定価格ベース) 4.00%
配当利回り(予想・公開価格ベース) 3.94%

企業情報

事業内容/詳細

ケミカルポンプ(化学薬品等の薬液移送に使用される)をはじめ、流体制御機器の開発・製造・仕入・輸出入含む販売、そして製品の修理やアフターサービスを行う事業を展開。ケミカルポンプってどんなものなんだろうということで有価証券届出書を見てみると、例えば、電子基板や液晶パネルの製造プロセスにおいて薬品処理工程があり、そこで使用されるポンプを製造しているということだそうです。

参照有価証券届出書(新規公開時)|株式会社イワキ|EDINET

当社グループは、当社(株式会社イワキ)、子会社4社及び関連会社14社で構成され、化学薬品等の薬液移送に使用されるケミカルポンプ及びポンプ専用コントローラ等の周辺機器の開発、製造、仕入及び販売(輸出入を含む)を主な事業として営んでおり、また、それに附帯する製品の修理及びアフターサービス並びに設置工事を行っております。

なお、当社グループはケミカルポンプ事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。

ケミカルポンプは、半導体や液晶をはじめ、化学、電子部品、水処理、食品、製紙、医療及び、太陽電池、燃料電池、二次電池等の新エネルギー分野を含む幅広い産業分野で、高純度の薬液の移送等、多岐の用途に亘って使用されております。

ポンプといえば、2015年の大ヒットドラマ「下町ロケット」で心臓の新型人工弁「ガウディ」の開発に挑む話が出てきたのですが、その撮影に、株式会社イワキ(6237)の心機能シミュレータ「ラボハートNCVC」が使われたとのことで、ポンプの技術もなかなか面白いものですね。補助人工心臓ポンプ・ステント・人工弁などの性能評価、耐久テストのために使う機械だそうです。

その他の詳細は下記の通り。

代表者の役職氏名 代表取締役社長 藤中 茂
本店所在地 東京都千代田区神田須田町二丁目6番6号
設立年月日 1956年4月10日
監査法人 有限責任 あずさ監査法人
従業員数 730人(平均臨時雇用者数88人)
平均年齢 41.0歳
平均勤続年数 17.6年
平均年間給与 643.7万円

業績

売上・利益はともに横ばい、やや上昇傾向で、手堅い印象。

四季報が予想する業績予想の記事はこちら

幹事団/証券会社への割り当て数

引受株式数はそれぞれ下記のように各証券会社へ割り当てられました。

引受株式数 割り当て割合
大和證券(主幹事) 528,000株 88.00%
SMBC日興証券 30,000株 5.00%
三菱UFJモルガン・スタンレー証券 18,000株 3.00%
いちよし証券 6,000株 1.00%
エース証券 6,000株 1.00%
丸三証券 6,000株 1.00%
SBI証券 6,000株 1.00%

上記引受株式数のうち、2,000株を上限として委託に回るとのこと。私の知る限りでは、委託幹事はカブドットコム証券、松井証券です。

ロックアップ/上位株主TOP10

既存株主にはロックアップ(1.5倍あり)が軒並みかかっており、非ロックアップ株数は概算でわずか83,193株(上場時発行済株数の1.13%)。その他45名でくくられている部分のロックアップ株数がわからなかったのですが、43名はロックアップかかっているので均等に割りました。公募・売出・OA等が上場時発行済株数に占める割合である公開比率が9.3%なので、89.54%くらいがロックアップでカバーされてる感じだと思います。

以上、総合的に考えて、初値形成時の既存株主からの売りは、1.5倍になるまでは、気にする必要はないと思います。

所有株式数 所有割合 ロックアップ
イワキ産業株式会社 1,052,250株 15.49% 90日or1.5倍
株式会社藤中ホールディングス 900,000株 13.25% 90日or1.5倍
藤中 義昭 593,120株 8.73% 90日or1.5倍
藤中 茂 432,210株 6.36% 90日or1.5倍
藤中 留美 431,300株 6.35% 90日or1.5倍
イワキ従業員持株会 411,880株 6.06% 90日or1.5倍
上條 照彦 400,000株 5.89% 90日or1.5倍
山田 茂宏 138,600株 2.04% 90日or1.5倍
石山 積 132,940株 1.96% 90日or1.5倍
藤中 秀子 132,530株 1.95% 90日or1.5倍

メモロックアップとは?

IPO承認以前からの株主だからといって、上場後に自由に株を売ることが出来るとは限りません。上場後、既存株主がバカスカ売ったら供給過剰で爆下げなんてこともあり得ます。購入検討者からすると、これは怖い事態。

そんな不安を和らげるためにあるのがロックアップという措置。一定の条件(期間や価格の上昇等)を満たさない限り売りませんよ、という契約を既存株主と交わすことをロックアップと呼びます。で、ロックアップがかかっている株数が多ければ多いほど、供給が抑えられ株価の上昇が期待できる訳です。逆に、ロックアップの条件を満たしたら大量の売りが出てくる可能性もあるということ。

初値予想

公募割れの可能性

公募割れの可能性もあると思います。上場市場が東証二部、吸収金額(想定価格ベース)が約13.5億円(オーバーアロットメント含む)ということで、初値の高騰は期待できなそうです。

吸収金額(想定価格ベース) 約13.5億円
吸収金額(公開価格ベース) 約13.8億円
推定初売最大金額(想定価格ベース)*1 約15.2億円
推定初売最大金額(公開価格ベース)*2 約15.4億円
非ロックアップ比率(概算) 1.13%

*1 公募・売出・OA・その他株数計+非ロックアップ株数を想定価格で掛け算
*2 公募・売出・OA・その他株数計+非ロックアップ株数を公開価格で掛け算
*3 上場時発行済株数に占める非ロックアップ株数の割合

メモ吸収金額・推定初売最大金額って?

吸収金額とは、公募や売出などで新規公開される株数を想定価格や公開価格で掛け算したもので、新規上場の規模をつかむための数字です。IPO投資において、私はこの数字を重要視しています。なぜなら初値を決める最大の要因は需給。供給(売り)の規模を示すこの数字はとても重要と考えるからです。ま、新規公開される株が全て売られる訳ではないですけどね。それでも規模感をつかむには適していると思いますよ。

推定初売最大金額は、非ロックアップの株数から既存株主から出そうな最大の売り金額を推定、吸収金額に足したものです。他ではあまり見ない数字だと思いますが、これも供給の規模感をつかむために計算しています。

初値予想/私の抽選参加スタンス

初値は公開価格の0.8倍~1.2倍未満と予想。私の抽選参加スタンスとしてはSBI証券のみ参加の予定です。

初値予想(承認時) 0.8倍~1.2倍未満
初値予想(仮条件決定時) 0.8倍~1.2倍未満
抽選参加スタンス(承認時) SBI証券のみ参加
抽選参加スタンス(仮条件決定時) SBI証券のみ参加

抽選結果

全滅でした。

上場結果

2016年3月18日(金)、上場の日を迎えました。

初日の状況は、前場が開く直前、8:59の買い気配は2,041円(180,400株の気配)くらい。公開価格が2,000円ですので、約1.02倍。金額にすると約3.6億円の買い需要。この悪条件下で公募割れは回避しそう。

市場が開いた直後、9:00に初値がつきます。初値は2,050円。公開価格比で約1.03倍。初値形成時の出来高は193,600株で、約3.9億円の買い需要が発生。本日上場の6社の中で最も地味だと私は思っていましたが、無事公募割れ回避に成功しました。

初値がついた後の値動きはというと、はじめは9:01に最高値(2,112円)となりましたが、すぐに反転。9:50に最安値(2,011円)をつけました。その後はじわじわ株価を上げ、2,084円が終値に。

初値がらみの数字を整理すると下記の通りです。

初値 2,050円(公開価格比:約1.03倍)
終値(初値の当日) 2,084円
高値(初値の当日) 2,112円
安値(初値の当日) 2,011円
出来高(初値時ティック) 193,600株
出来高(初値の当日) 591,400株
初売比率(公募・売出ベース)*4 28.06%
初売比率(公募・売出+非ロックアップベース)*5 25.04%
買い需要(初値形成時) 約3.9億円
売買代金(初値の当日) 約12.1億円

*4 初値時ティックを公募・売出・OA・その他株数計で割り算
*5 初値時ティックを公募・売出・OA・その他株数計+非ロックアップ株数で割り算