「ヒロセ通商」がIPO、初値予想は?

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ヒロセ通商株式会社(7185)」のJASDAQスタンダードへの新規上場が承認されました。予定される上場スケジュールから幹事団、最も気になる「初値予想」や新規公開株としての評価・価格、当選・上場結果まで一通りの情報を、この記事でまとめます。

まずは概要だけ、ざっくりまとめ。

2016年2月12日(金)、株式会社アカツキ(3932)に続いて新規上場が発表されました。IPOが承認されたのは「ヒロセ通商株式会社(7185)」で、上場日は2016年3月18日(金)を予定しています。

新規上場(IPO)する銘柄、市場は?

銘柄名 ヒロセ通商株式会社
銘柄URL http://hirose-fx.co.jp/
銘柄コード 7185
上場市場 JASDAQスタンダード
業種 証券、商品先物取引業
事業内容 外国為替証拠金取引事業

幹事団や仮条件、BBの日程は?

幹事団や仮条件、ブックビルディングの日程は下記の通りです。

主幹事 野村証券
その他の引受証券会社 SMBC日興証券、SMBCフレンド証券、岡三証券、みずほ証券、大和証券、SBI証券、岩井コスモ証券、エース証券、水戸証券
委託幹事
仮条件決定日 2016年3月1日(火)
ブックビルディング期間 2016年3月2日(水)~2016年3月8日(火)

初値形成における好材料/悪材料は?

想定価格は830円(売買単元100株)。吸収金額(想定価格ベース)はオーバーアロットメント含め約10.4億円で、JASDAQスタンダードへの上場となります。初値形成における好材料/悪材料を整理すると下記のようになります。プラスが多く、好材料が上回ると思います。

上場市場 プラス(人気の新興市場)
吸収金額(想定価格ベース) プラス(約10.4億円、やや小型)
業種 なし(特に材料にならない)
公開比率 なし(24.8%、普通)
売出比率 なし(48.2%、特に材料にならない)
ロックアップ プラス(上位株主、VCにロックアップ)
同日上場 マイナス(6社同日上場)
前回IPOからの期間 マイナス(毎日IPOのある週)

2016年は年初から市況がかなり悪化しており、最大の懸念点は6社同時上場による資金分散ですが、吸収金額で見ると下から2番目であり、公募割れするような規模ではないと思います。初値は公開価格の1.2倍~1.5倍未満と予想。私の抽選参加スタンスとしては全力参加の予定です。

メモ抽選への参加スタンスはどう考えている?

抽選に当選し初値で売る場合、いわゆる公募割れ(初値が公開価格を下回ること)が発生しなければ、(手数料は考えないとして)損はしません。つまり公募割れするかしないかの見極めが最も大事。私は、公募割れしないと思った銘柄には積極的に参加しています。初値予想は、資金の都合で全ての抽選に参加出来ない場合に、優先順位をつけるために私は予想しています。

概要は以上ですが、以下で詳細をまとめていきたいと思います。

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日程・スケジュール

上場日 2016年3月18日(金)
仮条件決定日 2016年3月1日(火)
ブックビルディング期間 2016年3月2日(水)~2016年3月8日(火)
公開価格決定日 2016年3月9日(水)
申込期間 2016年3月10日(木)~2016年3月15日(火)

※証券会社によってはスケジュールが多少ずれる場合があります。ご注意を。

メモ抽選にはいつ参加できる?

各証券会社によっても違いますが、ざっくり前期型と後期型に分かれます。前期型はブックビルディング期間に抽選申込、公開価格決定日あたりで抽選というパターン。後期型はブックビルディング期間にブックビルディング、申込期間に抽選申込、申込期間終了後に抽選というパターンが多いです。

株式情報

売買単元/価格

売買単元 100株
想定価格 830円
仮条件 800円~830円
公開価格 830円

メモブックビルディングの価格はいくらで抽選対象になるの?

仮条件の上限の価格で参加すれば抽選対象になります。成行が指定できる場合は成行でも抽選対象になります。

なぜかというと、抽選対象となるには公開価格以上の希望価格を指定しなくてはならないので、確実に抽選対象となるには上限の価格を指定する必要があるためです。最近ではほとんどの場合、公開価格は仮条件の上限の価格になります。

株式数/時価総額

上場時発行済株数 5,101,000株
公募株数 570,000株
売出株数 530,000株
オーバーアロットメント株数 165,000株
その他株数(海外募集等) 0株
売出人 大阪投資育成第5号投資事業有限責任組合(235,000株)、世良 道江(130,000株)、村井 隆生(100,000株)、大阪中小企業投資育成株式会社(65,000株)
公開比率 24.8%
売出比率 48.2%
時価総額(想定価格ベース) 約42.3億円
時価総額(公開価格ベース) 約42.3億円

メモ公開比率・売出比率って何?

公開比率とは、公募・売出株数が上場時発行済株数に占める割合です。要はIPOで今まで非公開だった株がどれ位の割合で公開されたか、ということ。初値を決める最大の要因は需給。公開の割合が低い方が供給が抑えられ希少性が高いということを意味しますので、公開比率は低い方が好感される傾向にあります。

売出比率とは、売出株数が公募・売出株数に占める割合です。IPO以降の新しい株主は基本的にその銘柄の将来性に期待して株を買う訳なので、上場のタイミングで大量の株を売り出すのは、将来性を疑われる行為。売出人がその銘柄に将来性を感じているなら保有し続けた方が得なはずですからね。という訳で売出比率は低い方が好感される傾向にあります。

株式指標

1株あたり利益(前期) 45.90
1株あたり利益(予想) 120.38
PER(予想・想定価格ベース) 6.9
PER(予想・公開価格ベース) 6.9
1株あたり純資産(前期) 668.73
PBR(前期・想定価格ベース) 1.2
PBR(前期・公開価格ベース) 1.2
1株あたり配当(予想) 12.0
配当利回り(予想・想定価格ベース) 1.45%
配当利回り(予想・公開価格ベース) 1.45%

企業情報

事業内容/詳細

外国為替証拠金取引事業、いわゆるFX(Foreign eXchange)事業を展開。大阪に本社があるのは、FX業界でも珍しい。

参照有価証券届出書(新規公開時)|ヒロセ通商株式会社|EDINET

当社グループは、当社及び連結子会社5社から構成されております。当社、JFX株式会社、HIROSE FINANCIAL UK LTD. 及びHirose Financial MY Limitedは、主として投資家向けにインターネットを通じて外国為替証拠金取引及びバイナリーオプション取引(*1)を提供する外国為替証拠金取引事業を行っており、HIROSE FINANCIAL LIMITEDは、当社グループ会社に対する取引システムの提供を行っております。また、当社では金融商品取引業者向けホワイトラベルサービス(*2)の提供、及び金融商品取引業者のカウンターパーティ(*3)としてカバー取引(*4)も行っております。

*1 バイナリーオプション取引
バイナリーオプション取引は、ある一定時刻の為替レートが予想レート(行使価格)より上昇するか下降するかを予想する商品であります。

*2 ホワイトラベルサービス
ASP(アプリケーション・サービス・プロバイダー)サービスやシステムを他社に提供することにより、提供先の独自ブランドとして、一般顧客(エンドユーザー)へのサービス提供を可能とするサービスパッケージをいいます。

*3 カウンターパーティ
デリバティブ取引や外国為替取引等の取引の相手方のことをいいます。

*4 カバー取引
顧客からの売買注文による為替変動リスクを回避するため同一の売買注文をカウンターパーティに発注することをいいます。

その他の詳細は下記の通り。

代表者の役職氏名 代表取締役社長 細合 俊一
本店所在地 大阪市西区新町一丁目3番19号 MGビルディング
設立年月日 2004年3月18日
監査法人 有限責任監査法人トーマツ
従業員数 61人(平均臨時雇用者数9人)
平均年齢 35.5歳
平均勤続年数 4.1年
平均年間給与 568.0万円

業績

業績は恐らく市況に左右されるんでしょうね。今期は良いみたいですが。

四季報が予想する業績予想の記事はこちら

幹事団/証券会社への割り当て数

引受株式数はそれぞれ下記のように各証券会社へ割り当てられました。

引受株式数 割り当て割合
野村證券(主幹事) 935,000株 85.00%
SMBC日興証券 22,000株 2.00%
SMBCフレンド証券 22,000株 2.00%
岡三証券 22,000株 2.00%
みずほ証券 22,000株 2.00%
大和証券 22,000株 2.00%
SBI証券 22,000株 1.00%
岩井コスモ証券 11,000株 1.00%
エース証券 11,000株 1.00%
水戸証券 11,000株 1.00%

上記引受株式数のうち、2,000株を上限として委託に回るとのこと。

ロックアップ/上位株主TOP10

主要な株主にはロックアップ(一部1.5倍もあり)が軒並みかかっており、非ロックアップ株数は概算で692,000株(上場時発行済株数の13.57%)。非ロックアップ株数からは全部売出に回している大阪投資育成第5号投資事業有限責任組合(235,000株)、世良 道江(130,000株)、大阪中小企業投資育成(株)(65,000株)は除外しました。で、公募・売出・OA等が上場時発行済株数に占める割合である公開比率が24.8%なので、61.63%くらいがロックアップでカバーされてる感じだと思います。

ロックアップがかかっていない株主では、MAICOS INTERNATIONAL COMPANY LIMITED(130,000株)、英 茂(40,000株)とは継続所有等の確約を行っているとのこと。その分若干売りは減るはずです。

以上、総合的に考えて、初値形成時の既存株主からの売りは、1.5倍になるまでは、それほど大きいものではないと思います。

所有株式数 所有割合 ロックアップ
細合 俊一 674,000株 12.23% 90日
友延 雅昭 517,000株 9.38% 90日
渋谷 誠一 430,000株 7.8% 90日or1.5倍
石原 愛 286,800株 5.2% 90日
松井 隆司 266,800株 4.84% 90日
野市 裕作 236,800株 4.3% 90日
大阪投資育成第5号投資事業有限責任組合 235,000株 4.26%
松田 弥 216,800株 3.93% 90日
村井 昌江 200,000株 3.63% 90日or1.5倍
安島 正治 200,000株 3.63% 90日or1.5倍
村井 隆生 160,000株 2.9% 90日or1.5倍

メモロックアップとは?

IPO承認以前からの株主だからといって、上場後に自由に株を売ることが出来るとは限りません。上場後、既存株主がバカスカ売ったら供給過剰で爆下げなんてこともあり得ます。購入検討者からすると、これは怖い事態。

そんな不安を和らげるためにあるのがロックアップという措置。一定の条件(期間や価格の上昇等)を満たさない限り売りませんよ、という契約を既存株主と交わすことをロックアップと呼びます。で、ロックアップがかかっている株数が多ければ多いほど、供給が抑えられ株価の上昇が期待できる訳です。逆に、ロックアップの条件を満たしたら大量の売りが出てくる可能性もあるということ。

初値予想

公募割れの可能性

公募割れの可能性は低いと思います。

吸収金額(想定価格ベース) 約10.4億円
吸収金額(公開価格ベース) 約10.4億円
推定初売最大金額(想定価格ベース)*1 約16.2億円
推定初売最大金額(公開価格ベース)*2 約16.2億円
非ロックアップ比率(概算) 13.57%

*1 公募・売出・OA・その他株数計+非ロックアップ株数を想定価格で掛け算
*2 公募・売出・OA・その他株数計+非ロックアップ株数を公開価格で掛け算
*3 上場時発行済株数に占める非ロックアップ株数の割合

メモ吸収金額・推定初売最大金額って?

吸収金額とは、公募や売出などで新規公開される株数を想定価格や公開価格で掛け算したもので、新規上場の規模をつかむための数字です。IPO投資において、私はこの数字を重要視しています。なぜなら初値を決める最大の要因は需給。供給(売り)の規模を示すこの数字はとても重要と考えるからです。ま、新規公開される株が全て売られる訳ではないですけどね。それでも規模感をつかむには適していると思いますよ。

推定初売最大金額は、非ロックアップの株数から既存株主から出そうな最大の売り金額を推定、吸収金額に足したものです。他ではあまり見ない数字だと思いますが、これも供給の規模感をつかむために計算しています。

初値予想/私の抽選参加スタンス

初値は公開価格の1.2倍~1.5倍未満と予想。私の抽選参加スタンスとしては全力参加の予定です。

初値予想(承認時) 1.2倍~1.5倍未満
初値予想(仮条件決定時) 1.2倍~1.5倍未満
抽選参加スタンス(承認時) 全力参加
抽選参加スタンス(仮条件決定時) 全力参加

抽選結果

全滅でした。

上場結果

2016年3月18日(金)、上場の日を迎えました。

初日の状況は、前場が開く直前、8:59の買い気配は801円(264,200株の気配)くらい。公開価格が830円ですので、約0.96倍。金額にすると約2.1億円の買い需要。これは公募割れか?と思いましたが…。

市場が開いた直後、9:00に初値がつきます。初値はなんと830円でぎりぎり公募割れを回避。もちろん公開価格比で1.00倍。初値形成時の出来高は298,500株で、約2.4億円の買い需要が発生。さすが6社同日上場、予想もしていなかったことが次々と起きます。JASDAQスタンダード、吸収金額(想定価格ベース)約10.4億円の規模という条件で公募割れを危うく回避という事態が起こるんですね。びっくりしました。

初値がついた後の値動きはというと、序盤はやや高めに推移。10:40に最高値(979円)となりました。その後、雲行きが怪しくなり徐々に下落。後場が開いてすぐの12:36に最安値(821円)をつけると、結局、公開価格近辺をさまようことになり、845円が終値に。

初値がらみの数字を整理すると下記の通りです。

初値 830円(公開価格比:1.00倍)
終値(初値の当日) 845円
高値(初値の当日) 979円
安値(初値の当日) 821円
出来高(初値時ティック) 298,500株
出来高(初値の当日) 3,352,300株
初売比率(公募・売出ベース)*4 23.60%
初売比率(公募・売出+非ロックアップベース)*5 15.25%
買い需要(初値形成時) 約2.4億円
売買代金(初値の当日) 約29.7億円

*4 初値時ティックを公募・売出・OA・その他株数計で割り算
*5 初値時ティックを公募・売出・OA・その他株数計+非ロックアップ株数で割り算