「富士ソフトサービスビューロ」がIPO、初値予想は?

スポンサーリンク

富士ソフトサービスビューロ株式会社(6188)」のJASDAQスタンダードへの新規上場が承認されました。予定される上場スケジュールから幹事団、最も気になる「初値予想」や新規公開株としての評価・価格、当選・上場結果まで一通りの情報を、この記事でまとめます。

まずは概要だけ、ざっくりまとめ。

2016年2月9日(火)、ユー・エム・シー・エレクトロニクス株式会社(6615)に続いて新規上場が発表されました。IPOが承認されたのは「富士ソフトサービスビューロ株式会社(6188)」で、上場日は2016年3月15日(火)を予定しています。

新規上場(IPO)する銘柄、市場は?

銘柄名 富士ソフトサービスビューロ株式会社
銘柄URL http://www.fsisb.co.jp/
銘柄コード 6188
上場市場 JASDAQスタンダード
業種 サービス業
事業内容 コールセンター及び事務センター等のBPO事業

幹事団や仮条件、BBの日程は?

幹事団や仮条件、ブックビルディングの日程は下記の通りです。

主幹事 野村証券
その他の引受証券会社 みずほ証券、SMBC日興証券、大和証券、SBI証券
委託幹事
仮条件決定日 2016年2月24日(水)
ブックビルディング期間 2016年2月26日(金)~2016年3月3日(木)

初値形成における好材料/悪材料は?

想定価格は890円(売買単元100株)。吸収金額(想定価格ベース)はオーバーアロットメント含め約7.2億円で、JASDAQスタンダードへの上場となります。初値形成における好材料/悪材料を整理すると下記のようになります。プラス・マイナス同じ数ですが、小型でロックアップがかかっているということで、なんとか内容でプラスが上回ると思います。

上場市場 プラス(人気の新興市場)
吸収金額(想定価格ベース) プラス(約7.2億円、小型)
業種 なし(特に材料にならない)
公開比率 マイナス(36.0%、高い)
売出比率 なし(50.0%、特に材料にならない)
ロックアップ プラス(VC不在、上位株主にロックアップ)
同日上場 マイナス(3社同日上場)
前回IPOからの期間 マイナス(毎日IPOのある週)

2016年は年初から市況がかなり悪化していますが、公募割れするような規模ではないと思います。ただ、3社同日上場という悪条件がかなり足をひっぱることは想定され、思ったより初値が上がらない事態もあり得る。初値は公開価格の1.2倍~1.5倍未満と予想。私の抽選参加スタンスとしては全力参加の予定です。

メモ抽選への参加スタンスはどう考えている?

抽選に当選し初値で売る場合、いわゆる公募割れ(初値が公開価格を下回ること)が発生しなければ、(手数料は考えないとして)損はしません。つまり公募割れするかしないかの見極めが最も大事。私は、公募割れしないと思った銘柄には積極的に参加しています。初値予想は、資金の都合で全ての抽選に参加出来ない場合に、優先順位をつけるために私は予想しています。

概要は以上ですが、以下で詳細をまとめていきたいと思います。

スポンサーリンク

日程・スケジュール

上場日 2016年3月15日(火)
仮条件決定日 2016年2月24日(水)
ブックビルディング期間 2016年2月26日(金)~2016年3月3日(木)
公開価格決定日 2016年3月4日(金)
申込期間 2016年3月7日(月)~2016年3月10日(木)

※証券会社によってはスケジュールが多少ずれる場合があります。ご注意を。

メモ抽選にはいつ参加できる?

各証券会社によっても違いますが、ざっくり前期型と後期型に分かれます。前期型はブックビルディング期間に抽選申込、公開価格決定日あたりで抽選というパターン。後期型はブックビルディング期間にブックビルディング、申込期間に抽選申込、申込期間終了後に抽選というパターンが多いです。

株式情報

売買単元/価格

売買単元 100株
想定価格 890円
仮条件 800円~890円
公開価格 890円

メモブックビルディングの価格はいくらで抽選対象になるの?

仮条件の上限の価格で参加すれば抽選対象になります。成行が指定できる場合は成行でも抽選対象になります。

なぜかというと、抽選対象となるには公開価格以上の希望価格を指定しなくてはならないので、確実に抽選対象となるには上限の価格を指定する必要があるためです。最近ではほとんどの場合、公開価格は仮条件の上限の価格になります。

株式数/時価総額

上場時発行済株数 2,250,000株
公募株数 352,000株
売出株数 352,000株
オーバーアロットメント株数 105,600株
その他株数(海外募集等) 0株
売出人 富士ソフト株式会社(352,000株)
公開比率 36.0%
売出比率 50.0%
時価総額(想定価格ベース) 約20.0億円
時価総額(公開価格ベース) 約20.0億円

メモ公開比率・売出比率って何?

公開比率とは、公募・売出株数が上場時発行済株数に占める割合です。要はIPOで今まで非公開だった株がどれ位の割合で公開されたか、ということ。初値を決める最大の要因は需給。公開の割合が低い方が供給が抑えられ希少性が高いということを意味しますので、公開比率は低い方が好感される傾向にあります。

売出比率とは、売出株数が公募・売出株数に占める割合です。IPO以降の新しい株主は基本的にその銘柄の将来性に期待して株を買う訳なので、上場のタイミングで大量の株を売り出すのは、将来性を疑われる行為。売出人がその銘柄に将来性を感じているなら保有し続けた方が得なはずですからね。という訳で売出比率は低い方が好感される傾向にあります。

株式指標

1株あたり利益(前期) 49.5
1株あたり利益(予想) 62.2
PER(予想・想定価格ベース) 14.3
PER(予想・公開価格ベース) 14.3
1株あたり純資産(前期) 626.25
PBR(前期・想定価格ベース) 1.4
PBR(前期・公開価格ベース) 1.4
1株あたり配当(予想) 20.0
配当利回り(予想・想定価格ベース) 2.25%
配当利回り(予想・公開価格ベース) 2.25%

企業情報

事業内容/詳細

コールセンターの構築・運営、BPO(Business Process Service)事業、その他ウェブコンテンツ・システム開発等の事業を展開。BPO事業では、事務代行や文書電子化、原本保管やデータエントリー処理などの業務を自社センターで行うとのこと。また、クライアント企業への人材派遣もやっているようで。事務やサポート業務などをアウトソーシングで全般的に請け負うということだと思います。富士ソフト株式会社(9749)を中心とする富士ソフトグループの一社で、売出人が富士ソフト、また、株式の90.04%を富士ソフトが持っていますね。

参照有価証券届出書(新規公開時)|富士ソフトサービスビューロ株式会社|EDINET

当社は、民間企業や官公庁に対して、運用業務や業務処理の受託などを行うBPO事業を営む単一セグメントの会社であり、サービスを次の3つに区分しております。

(1)コールセンターサービス
・コールセンターの構築・運営
年金相談窓口、ITヘルプデスク(テクニカルサポート)、受注センター、緊急対応コールセンター、その他各種ご案内業務等

(2)BPOサービス
・BPOサービス
事務代行(業務受付、書類開封、入力、整理等の事務処理)、文書電子化(スキャニング)、原本保管業務、データエントリー処理業務、その他各種業務等

・オフィス・サポートサービス
顧客事務センター内での事務業務受託、人材派遣、チーム派遣、人材紹介、紹介予定派遣

(3)その他サービス
・ウェブコンテンツ/システム・サポートサービス
Webサイト構築サービス、運用保守サービス、システム開発サービス

コールセンター・BPO事業というと株式会社ベルシステム24ホールディングス(6183)を連想します。ベルシステム24は2015年11月20日(金)に東証一部に再上場しましたが、規模が約642.9億円と大きいこともあり、公募割れ(0.95倍)しました。

コールセンターだと同じく2015年上場のクラウド型コールセンターの株式会社コラボス(3908)もありますね。コラボスは2015年3月17日(火)に東証マザーズに約6.8億円の規模で上場、2.38倍の初値をつけました。クラウドというキーワードが初値には良かったのだと思いますが、本記事を書いている2016年2月9日(火)の終値は公開価格3,620円を割り込む3,345円…。セカンダリ以降は本当に難しいですね。規模的には富士ソフトサービスビューロ株式会社(6188)はコラボスに近いですが、どうなるか。

その他の詳細は下記の通り。

代表者の役職氏名 代表取締役社長 貝塚 隆
本店所在地 東京都墨田区江東橋二丁目19番7号
設立年月日 1984年10月1日
監査法人 太陽有限責任監査法人
従業員数 426人(平均臨時雇用者数1,975人)
平均年齢 41.6歳
平均勤続年数 6.3年
平均年間給与 402.0万円

業績

売上はなだらかに上昇傾向で、経常利益は3期前をピークに減益傾向です。手堅い印象で、急成長しそうな感じはあまりありません。

四季報が予想する業績予想の記事はこちら

幹事団/証券会社への割り当て数

引受株式数はそれぞれ下記のように各証券会社へ割り当てられました。

引受株式数 割り当て割合
野村證券(主幹事) 492,800株 70.00%
みずほ証券 70,400株 10.00%
SMBC日興証券 70,400株 10.00%
大和証券 35,200株 5.00%
SBI証券 35,200株 5.00%

上記引受株式数のうち、2,000株を上限として委託に回るとのこと。

ロックアップ/上位株主TOP10

上位株主にはロックアップ(90日)が軒並みかかっており、非ロックアップ株数は概算でわずか39,000株(上場時発行済株数の1.73%)。公募・売出・OA等が上場時発行済株数に占める割合である公開比率が36.0%なので、62.28%くらいがロックアップでカバーされてる感じだと思います。

以上、総合的に考えて、初値形成時の既存株主からの売りは、あまり意識しなくて良さそうです。なお、下記表の所有割合は有価証券届出書に記載されたもので、上場時発行済株数が分母ではありません。

所有株式数 所有割合 ロックアップ
富士ソフト株式会社 645,234株 66.33% 90日
貝塚 隆 325,962株 6.59% 90日
富士ソフトサービスビューロ従業員持株会 316,856株 5.98%
株式会社日本ビジネスソフト 306,820株 4.30% 90日
佐藤 諭 294,220株 2.61% 90日
渡辺 健司 293,960株 1.97% 90日
黒滝 司 63,386株 1.79% 90日
小木曽 雅浩 59,384株 1.41% 90日
宮田 康夫 50,200株 1.30% 90日
寺田 伸二 43,620株 1.15%

メモロックアップとは?

IPO承認以前からの株主だからといって、上場後に自由に株を売ることが出来るとは限りません。上場後、既存株主がバカスカ売ったら供給過剰で爆下げなんてこともあり得ます。購入検討者からすると、これは怖い事態。

そんな不安を和らげるためにあるのがロックアップという措置。一定の条件(期間や価格の上昇等)を満たさない限り売りませんよ、という契約を既存株主と交わすことをロックアップと呼びます。で、ロックアップがかかっている株数が多ければ多いほど、供給が抑えられ株価の上昇が期待できる訳です。逆に、ロックアップの条件を満たしたら大量の売りが出てくる可能性もあるということ。

初値予想

公募割れの可能性

公募割れの可能性は低いと思います。

吸収金額(想定価格ベース) 約7.2億円
吸収金額(公開価格ベース) 約7.2億円
推定初売最大金額(想定価格ベース)*1 約7.5億円
推定初売最大金額(公開価格ベース)*2 約7.5億円
非ロックアップ比率(概算)*3 1.73%

*1 公募・売出・OA・その他株数計+非ロックアップ株数を想定価格で掛け算
*2 公募・売出・OA・その他株数計+非ロックアップ株数を公開価格で掛け算
*3 売出人の株数は非ロックアップの場合、売出数を引き算

メモ吸収金額・推定初売最大金額って?

吸収金額とは、公募や売出などで新規公開される株数を想定価格や公開価格で掛け算したもので、新規上場の規模をつかむための数字です。IPO投資において、私はこの数字を重要視しています。なぜなら初値を決める最大の要因は需給。供給(売り)の規模を示すこの数字はとても重要と考えるからです。ま、新規公開される株が全て売られる訳ではないですけどね。それでも規模感をつかむには適していると思いますよ。

推定初売最大金額は、非ロックアップの株数から既存株主から出そうな最大の売り金額を推定、吸収金額に足したものです。他ではあまり見ない数字だと思いますが、これも供給の規模感をつかむために計算しています。

初値予想/私の抽選参加スタンス

初値は公開価格の1.2倍~1.5倍未満と予想。私の抽選参加スタンスとしては全力参加の予定です。

初値予想(承認時) 1.2倍~1.5倍未満
初値予想(仮条件決定時) 1.2倍~1.5倍未満
抽選参加スタンス(承認時) 全力参加
抽選参加スタンス(仮条件決定時) 全力参加

抽選結果

全滅でした。

上場結果

2016年3月15日(火)、上場の日を迎えました。

初日の状況は、前場が開く直前、8:59の買い気配は999円(273,400株の気配)くらい。公開価格が890円ですので、約1.12倍。金額にすると約2.7億円の買い需要。東証二部へ単独上場した中本パックス(7811)が同じタイミングで約2.5億円、東証マザーズへ単独上場のヨシムラフードHD(2884)が約1.95億円ですから、3社同日上場にしては、まぁ集まったほうとも言えます。

前場が開くと9時ちょい過ぎに見たところでは890円に448,100株の買い気配で、約3.9億円。徐々に買いが集まってきました。初日の上限2,047円はかなり遠いですが、公募割れは回避。

そして、市場が開いてすぐ、9:25に初値がつきます。初値は1,010円。公開価格比で約1.13倍。初値形成時の出来高は368,600株で、約3.7億円の買い需要が発生。1.2倍は超えてくると思っていましたが、さすがに3社同時上場は資金が分散しますね。

初値がついた後の値動きはというと、はじめは9:33に最高値(1,170円)をつける局面もありましたが、ほどなく下落。どんどん値を下げ、13:47には961円の最安値をつけます。結局、少しだけ上げた980円が終値となりました。

初値がらみの数字を整理すると下記の通りです。

初値 1,010円(公開価格比:約1.13倍)
終値(初値の当日) 980円
高値(初値の当日) 1,170円
安値(初値の当日) 961円
出来高(初値時ティック) 368,600株
出来高(初値の当日) 2,186,400株
初売比率(公募・売出ベース)*4 45.53%
初売比率(公募・売出+非ロックアップベース)*5 43.44%
買い需要(初値形成時) 約3.7億円
売買代金(初値の当日) 約22.8億円

*4 初値時ティックを公募・売出・OA・その他株数計で割り算
*5 初値時ティックを公募・売出・OA・その他株数計+非ロックアップ株数で割り算