「フィット」がIPO、初値予想は?

スポンサーリンク

「株式会社フィット(1436)」の東証マザーズへの新規上場が承認されました。予定される上場スケジュールから幹事団、最も気になる「初値予想」や新規公開株としての評価・価格、当選・上場結果まで一通りの情報を、この記事でまとめます。

まずは概要だけ、ざっくりまとめ。

2016年2月5日(金)、株式会社ブラス(2424)に続いて新規上場が発表されました。IPOが承認されたのは「株式会社フィット(1436)」で上場日は2016年3月11日(金)を予定しています。

新規上場(IPO)する銘柄、市場は?

銘柄名 株式会社フィット
銘柄URL http://www.fit-group.jp/
銘柄コード 1436
上場市場 東証マザーズ
業種 建設業
事業内容 規格住宅や規格戸建賃貸住宅の販売及び太陽光発電施設の販売

幹事団や仮条件、BBの日程は?

幹事団や仮条件、ブックビルディングの日程は下記の通りです。

主幹事 SBI証券
その他の引受証券会社 SMBC日興証券、みずほ証券、SMBCフレンド証券、極東証券、東洋証券、日本アジア証券、水戸証券
委託幹事
仮条件決定日 2016年2月22日(月)
ブックビルディング期間 2016年2月24日(水)~2016年3月1日(火)

初値形成における好材料/悪材料は?

想定価格は1,810円(売買単元100株)。吸収金額(想定価格ベース)はオーバーアロットメント含め約21.1億円で、東証マザーズへの上場となります。初値形成における好材料/悪材料を整理すると下記のようになります。プラスも多いですが、マイナス材料の内容が気になります。

上場市場 プラス(人気の新興市場)
吸収金額(想定価格ベース) マイナス(約21.1億円、中型)
業種 マイナス(太陽光発電施設の販売がネガティブな印象)
公開比率 なし(27.4%、普通)
売出比率 プラス(0%、売出なし)
ロックアップ プラス(VC不在、上位株主にロックアップ)
同日上場 プラス(同じ日に上場する銘柄なし)
前回IPOからの期間 なし(特に材料にならない)

上位株主の構成は経営陣主体でロックアップもかかっており、大量の売りが供給される可能性は低そうですが、エナジー事業(ソーラー発電所の販売)の売上・利益比率が高いことから成長への期待感が感じにくいという理由で、今の悪い市況下では買い需要がそこまで集まらない事態も想定され、公募割れの可能性もあると思います。初値は公開価格の0.8~1.2倍未満と予想。私の抽選参加スタンスとしてはSBI証券のみ参加の予定です。

メモ抽選への参加スタンスはどう考えている?

抽選に当選し初値で売る場合、いわゆる公募割れ(初値が公開価格を下回ること)が発生しなければ、(手数料は考えないとして)損はしません。つまり公募割れするかしないかの見極めが最も大事。私は、公募割れしないと思った銘柄には積極的に参加しています。初値予想は、資金の都合で全ての抽選に参加出来ない場合に、優先順位をつけるために私は予想しています。

概要は以上ですが、以下で詳細をまとめていきたいと思います。

スポンサーリンク

日程・スケジュール

上場日 2016年3月11日(金)
仮条件決定日 2016年2月22日(月)
ブックビルディング期間 2016年2月24日(水)~2016年3月1日(火)
公開価格決定日 2016年3月2日(水)
申込期間 2016年3月4日(金)~2016年3月9日(水)

※証券会社によってはスケジュールが多少ずれる場合があります。ご注意を。

メモ抽選にはいつ参加できる?

各証券会社によっても違いますが、ざっくり前期型と後期型に分かれます。前期型はブックビルディング期間に抽選申込、公開価格決定日あたりで抽選というパターン。後期型はブックビルディング期間にブックビルディング、申込期間に抽選申込、申込期間終了後に抽選というパターンが多いです。

株式情報

売買単元/価格

売買単元 100株
想定価格 1,810円
仮条件 1,750円~1,890円
公開価格 1,890円

メモブックビルディングの価格はいくらで抽選対象になるの?

仮条件の上限の価格で参加すれば抽選対象になります。成行が指定できる場合は成行でも抽選対象になります。

なぜかというと、抽選対象となるには公開価格以上の希望価格を指定しなくてはならないので、確実に抽選対象となるには上限の価格を指定する必要があるためです。最近ではほとんどの場合、公開価格は仮条件の上限の価格になります。

株式数/時価総額

上場時発行済株数 4,270,000株
公募株数 1,070,000株
売出株数 0株
オーバーアロットメント株数 100,000株
その他株数(海外募集等) 0株
売出人 なし
公開比率 27.4%
売出比率 0.0%
時価総額(想定価格ベース) 約77.2億円
時価総額(公開価格ベース) 約80.7億円

メモ公開比率・売出比率って何?

公開比率とは、公募・売出株数が上場時発行済株数に占める割合です。要はIPOで今まで非公開だった株がどれ位の割合で公開されたか、ということ。初値を決める最大の要因は需給。公開の割合が低い方が供給が抑えられ希少性が高いということを意味しますので、公開比率は低い方が好感される傾向にあります。

売出比率とは、売出株数が公募・売出株数に占める割合です。IPO以降の新しい株主は基本的にその銘柄の将来性に期待して株を買う訳なので、上場のタイミングで大量の株を売り出すのは、将来性を疑われる行為。売出人がその銘柄に将来性を感じているなら保有し続けた方が得なはずですからね。という訳で売出比率は低い方が好感される傾向にあります。

株式指標

1株あたり利益(前期) 223.16
1株あたり利益(予想) 239.23
PER(予想・想定価格ベース) 7.6
PER(予想・公開価格ベース) 7.9
1株あたり純資産(前期) 372.79
PBR(前期・想定価格ベース) 4.9
PBR(前期・公開価格ベース) 5.1
1株あたり配当(予想) 0.0
配当利回り(予想・想定価格ベース) 0.00%
配当利回り(予想・公開価格ベース) 0.00%

企業情報

事業内容/詳細

事業内容は、規格住宅の販売、及び規格戸建賃貸住宅・太陽光発電施設といった投資物件の販売。住宅購入者をターゲットとした「いえとち本舗」、不動産投資家をターゲットとした「投資の窓口」の二つのフランチャイズブランドを主軸とした事業を展開しているそうです。セグメントは、住宅事業、エナジー事業(ソーラー発電所の販売)、その他(不動産賃貸管理、サブリース等)の3つ。セグメント別に売上(第7期・平成27年3月決算)を見ていくと、住宅事業が約37%、エナジー事業が61%、その他が2%。同じ第7期のセグメント利益は、住宅事業が約29%、エナジー事業が71%、その他が1%以下となっていまして、ソーラー発電所の販売が売上・利益ともに要といえそうです。

参照有価証券届出書(新規公開時)|株式会社フィット|EDINET

当社は、徳島県など四国を中心に規格住宅や規格戸建賃貸住宅の建築請負(住宅事業)、太陽光発電施設の販売(エナジー事業)、その他不動産に関連する事業(その他の事業)を行っております。

(1)住宅事業
当社の住宅事業は、徳島県など四国エリアを中心に、規格住宅や規格戸建賃貸住宅の建築請負(土地及び建物のセット販売)を行っております。また、「いえとち本舗フランチャイズ本部」として加盟店に対して、建築資材の共同購買システムを提供しているほか、当社が事業展開をしていく中で得られた経験をもとに土地・建物のセット販売の独自の事業ノウハウの提供を行っております。

当社は、コンパクトな規格住宅「IETERRACE(イエテラス)」、規格戸建賃貸住宅「FIT CELL(フィットセル)」、及び太陽光発電設備を搭載した規格住宅「Solar Rich House(ソーラーリッチハウス)」、規格戸建賃貸住宅「FIT CELL Solarich(フィットセルソラリッチ)」を販売しております。

(2)エナジー事業
当社のエナジー事業においては、平成24年10月より、主に個人向け(投資家や会社員等)の投資商品として「コンパクトソーラー発電所(小型太陽光発電施設)」の販売を行っております。また、自社においてもメガソーラー(大型太陽光発電施設)やコンパクトソーラー発電所を保有しております。

(3)その他の事業
当社はその他の事業として不動産賃貸管理業務やサブリース業務を行っております。賃貸住宅経営は、手間がかかり専門知識も必要になります。そのため不動産賃貸管理業務として、戸建賃貸物件等の所有者(不動産オーナー)から賃貸管理を受託しております。また、サブリース業務は、不動産オーナーから不動産物件を借り上げ、当社が貸主となって入居者に対し賃貸を行っております。

その他の詳細は下記の通り。

代表者の役職氏名 代表取締役社長 鈴江 崇文
本店所在地 徳島県徳島市川内町加賀須野1069番地23
設立年月日 2009年4月1日
監査法人 有限責任監査法人トーマツ
従業員数 63人(平均臨時雇用者数33人)
平均年齢 36.9歳
平均勤続年数 2.3年
平均年間給与 438.7万円

業績

売上、経常利益は、ともに右肩上がりですね。今期も順調そうです。私が懸念するのは、この伸びがエナジー事業(ソーラー発電所の販売)に由来するものという点。今後はどうなんでしょうね?

四季報が予想する業績予想の記事はこちら

幹事団/証券会社への割り当て数

引受株式数はそれぞれ下記のように各証券会社へ割り当てられました。

引受株式数 割り当て割合
SBI証券(主幹事) 909,500株 85.00%
SMBC日興証券 53,500株 5.00%
みずほ証券株式会社 53,500株 5.00%
SMBCフレンド証券 10,700株 1.00%
極東証券 10,700株 1.00%
東洋証券 10,700株 1.00%
日本アジア証券 10,700株 1.00%
水戸証券 10,700株 1.00%

上記引受株式数のうち、2,000株は委託に回るとのこと。

ロックアップ/上位株主TOP10

上位株主にはロックアップ(180日)が軒並みかかっており、非ロックアップ株数は概算でわずか25,800株(上場時発行済株数の0.60%)。公募・売出・OA等が上場時発行済株数に占める割合である公開比率が27.4%なので、72.00%くらいがロックアップでカバーされてる感じだと思います。

なお、大株主上位10名で名前があがっているのは3名のみでした。その3名以下は最大でも6,000株(0.19%)の保有。

以上、総合的に考えて、初値形成時の既存株主からの売りは、気にする必要はないと思います。なお、下記表の所有割合は有価証券届出書に記載されたもので、上場時発行済株数が分母ではありません。

所有株式数 所有割合 ロックアップ
(株)エフピーライフ 2,400,000株 74.31% 180日
鈴江 崇文 371,000株 19.82% 180日
尾﨑 昌宏 80,500株 5.02% 180日

メモロックアップとは?

IPO承認以前からの株主だからといって、上場後に自由に株を売ることが出来るとは限りません。上場後、既存株主がバカスカ売ったら供給過剰で爆下げなんてこともあり得ます。購入検討者からすると、これは怖い事態。

そんな不安を和らげるためにあるのがロックアップという措置。一定の条件(期間や価格の上昇等)を満たさない限り売りませんよ、という契約を既存株主と交わすことをロックアップと呼びます。で、ロックアップがかかっている株数が多ければ多いほど、供給が抑えられ株価の上昇が期待できる訳です。逆に、ロックアップの条件を満たしたら大量の売りが出てくる可能性もあるということ。

初値予想

公募割れの可能性

公募割れの可能性もあると思います。上場寸前の気配で推定初売最大金額(公開価格ベース)の25%程度、約5.67億円を超える買いが入ってくるようなら、公開価格を超えるんじゃないかと予想していますが、そこまで集まるか?というと不安が残ります。

吸収金額(想定価格ベース) 約21.1億円
吸収金額(公開価格ベース) 約22.1億円
推定初売最大金額(想定価格ベース)*1 約21.6億円
推定初売最大金額(公開価格ベース)*2 約22.6億円
非ロックアップ比率(概算)*3 0.60%

*1 公募・売出・OA・その他株数計+非ロックアップ株数を想定価格で掛け算
*2 公募・売出・OA・その他株数計+非ロックアップ株数を公開価格で掛け算
*3 売出人の株数は非ロックアップの場合、売出数を引き算

メモ吸収金額・推定初売最大金額って?

吸収金額とは、公募や売出などで新規公開される株数を想定価格や公開価格で掛け算したもので、新規上場の規模をつかむための数字です。IPO投資において、私はこの数字を重要視しています。なぜなら初値を決める最大の要因は需給。供給(売り)の規模を示すこの数字はとても重要と考えるからです。ま、新規公開される株が全て売られる訳ではないですけどね。それでも規模感をつかむには適していると思いますよ。

推定初売最大金額は、非ロックアップの株数から既存株主から出そうな最大の売り金額を推定、吸収金額に足したものです。他ではあまり見ない数字だと思いますが、これも供給の規模感をつかむために計算しています。

初値予想/私の抽選参加スタンス

初値は公開価格の0.8~1.2倍未満と予想。私の抽選参加スタンスとしてはSBI証券のみ参加の予定です。

初値予想(承認時) 0.8~1.2倍未満
初値予想(仮条件決定時) 0.8~1.2倍未満
抽選参加スタンス(承認時) SBI証券のみ参加
抽選参加スタンス(仮条件決定時) SBI証券のみ参加

抽選結果

全滅でした。

上場結果

2016年3月11日(金)、上場の日を迎えました。

初日の状況は、前場が開く直前、8:59の買い気配は1,505円(324,800株の気配)くらい。公開価格が1,890円ですので、約0.80倍。20%オフという地獄…。金額にすると約4.8億円の買い需要。2016年初の公募割れがほぼ確定となりました。

前場が開くと9時ちょい過ぎに見たところでは1,890円に396,400株の売り気配で特売。規模は約7.4億円。初日の下限1,418円まではいかないでしょうが、どの辺まで下げるか。

そして、9:12に初値がつきます。初値は1,741円。公開価格比で約0.92倍。残念ながら2016年初の公募割れとなってしまいました。でも思ったより下がらなかったかな。初値形成時の出来高は379,900株で、約6.6億円の買い需要が発生。

この辺の数字は、同じく今週上場したブラス(2424)と同じような感じで、ブラスでは初売比率が35.96%で約6.8億円の初値買い。公募割れでもう少し冷え込むでしょうが、この水準くらいの買いが一つの目途なんですかね。

初値がついた後の値動きはというと、はじめは9:21に最高値(1,772円)をつける局面もありましたが、すぐに下降。徐々に値を下げ、後半の14:34には最安値(1,501円)をつけました。終値は少しだけ上げて1,510円。

初値がらみの数字を整理すると下記の通りです。

初値 1,741円(公開価格比:約0.92倍)
終値(初値の当日) 1,510円
高値(初値の当日) 1,772円
安値(初値の当日) 1,501円
出来高(初値時ティック) 379,900株
出来高(初値の当日) 2,009,800株
初売比率(公募・売出ベース)*4 32.47%
初売比率(公募・売出+非ロックアップベース)*5 31.77%
買い需要(初値形成時) 約6.6億円
売買代金(初値の当日) 約34.0億円

*4 初値時ティックを公募・売出・OA・その他株数計で割り算
*5 初値時ティックを公募・売出・OA・その他株数計+非ロックアップ株数で割り算