「ベネフィットジャパン」がIPO、初値予想は?

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「株式会社ベネフィットジャパン(3934)」の東証マザーズへの新規上場が承認されました。予定される上場スケジュールから幹事団、最も気になる「初値予想」や新規公開株としての評価・価格、当選・上場結果まで一通りの情報を、この記事でまとめます。

まずは概要だけ、ざっくりまとめ。

2016年2月19日(金)、チエル株式会社(3933)に続いて新規上場が発表されました。IPOが承認されたのは「株式会社ベネフィットジャパン(3934)」で、上場日は2016年3月24日(木)を予定しています。

新規上場(IPO)する銘柄、市場は?

銘柄名 株式会社ベネフィットジャパン
銘柄URL http://www.benefitjapan.co.jp/
銘柄コード 3934
上場市場 東証マザーズ
業種 情報・通信業
事業内容 MVNO(仮想移動体通信事業者)、インターネットオプションサービスならびにコンテンツの提供

幹事団や仮条件、BBの日程は?

幹事団や仮条件、ブックビルディングの日程は下記の通りです。

主幹事 大和証券
その他の引受証券会社 SMBC日興証券、エイチ・エス証券、いちよし証券、SBI証券、マネックス証券
委託幹事
仮条件決定日 2016年3月4日(金)
ブックビルディング期間 2016年3月8日(火)~2016年3月14日(月)

初値形成における好材料/悪材料は?

想定価格は2,020円(売買単元100株)。吸収金額(想定価格ベース)はオーバーアロットメント含め約10.4億円で、東証マザーズへの上場となります。初値形成における好材料/悪材料を整理すると下記のようになります。プラス・マイナス比較すると、プラスの数が上回っています。

上場市場 プラス(人気の新興市場)
吸収金額(想定価格ベース) プラス(約10.4億円、やや小型)
業種 なし(特に材料にならない)
公開比率 なし(26.6%、普通)
売出比率 なし(44.4%、特に材料にならない)
ロックアップ プラス(VC不在、上位株主にロックアップ)
同日上場 マイナス(2社同日上場)
前回IPOからの期間 なし(特に材料にならない)

2016年は年初から市況がかなり悪化しており、競争が激化しているMVNO事業主体と先行きは難しい面もありそうですが、公募割れするような規模ではないと思います。初値は公開価格の1.2倍~1.5倍未満と予想。私の抽選参加スタンスとしては全力参加の予定です。

メモ抽選への参加スタンスはどう考えている?

抽選に当選し初値で売る場合、いわゆる公募割れ(初値が公開価格を下回ること)が発生しなければ、(手数料は考えないとして)損はしません。つまり公募割れするかしないかの見極めが最も大事。私は、公募割れしないと思った銘柄には積極的に参加しています。初値予想は、資金の都合で全ての抽選に参加出来ない場合に、優先順位をつけるために私は予想しています。

概要は以上ですが、以下で詳細をまとめていきたいと思います。

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日程・スケジュール

上場日 2016年3月24日(木)
仮条件決定日 2016年3月4日(金)
ブックビルディング期間 2016年3月8日(火)~2016年3月14日(月)
公開価格決定日 2016年3月15日(火)
申込期間 2016年3月16日(水)~2016年3月22日(火)

※証券会社によってはスケジュールが多少ずれる場合があります。ご注意を。

メモ抽選にはいつ参加できる?

各証券会社によっても違いますが、ざっくり前期型と後期型に分かれます。前期型はブックビルディング期間に抽選申込、公開価格決定日あたりで抽選というパターン。後期型はブックビルディング期間にブックビルディング、申込期間に抽選申込、申込期間終了後に抽選というパターンが多いです。

株式情報

売買単元/価格

売買単元 100株
想定価格 2,020円
仮条件 1,680円~1,980円
公開価格 1,980円

メモブックビルディングの価格はいくらで抽選対象になるの?

仮条件の上限の価格で参加すれば抽選対象になります。成行が指定できる場合は成行でも抽選対象になります。

なぜかというと、抽選対象となるには公開価格以上の希望価格を指定しなくてはならないので、確実に抽選対象となるには上限の価格を指定する必要があるためです。最近ではほとんどの場合、公開価格は仮条件の上限の価格になります。

株式数/時価総額

上場時発行済株数 1,944,000株
公募株数 250,000株
売出株数 200,000株
オーバーアロットメント株数 67,500株
その他株数(海外募集等) 0株
売出人 佐久間 寛(170,000株)、有限会社サクマジャパン(30,000株)
公開比率 26.6%
売出比率 44.4%
時価総額(想定価格ベース) 約39.2億円
時価総額(公開価格ベース) 約38.4億円

メモ公開比率・売出比率って何?

公開比率とは、公募・売出株数が上場時発行済株数に占める割合です。要はIPOで今まで非公開だった株がどれ位の割合で公開されたか、ということ。初値を決める最大の要因は需給。公開の割合が低い方が供給が抑えられ希少性が高いということを意味しますので、公開比率は低い方が好感される傾向にあります。

売出比率とは、売出株数が公募・売出株数に占める割合です。IPO以降の新しい株主は基本的にその銘柄の将来性に期待して株を買う訳なので、上場のタイミングで大量の株を売り出すのは、将来性を疑われる行為。売出人がその銘柄に将来性を感じているなら保有し続けた方が得なはずですからね。という訳で売出比率は低い方が好感される傾向にあります。

株式指標

1株あたり利益(前期) 115.81
1株あたり利益(予想) 197.58
PER(予想・想定価格ベース) 10.2
PER(予想・公開価格ベース) 10.0
1株あたり純資産(前期) 687.76
PBR(前期・想定価格ベース) 2.9
PBR(前期・公開価格ベース) 2.9
1株あたり配当(予想) 0.0
配当利回り(予想・想定価格ベース) 0.00%
配当利回り(予想・公開価格ベース) 0.00%

企業情報

事業内容/詳細

情報・通信業で、MVNO(仮想移動体通信事業者)事業、契約加入取次事業、天然水宅配事業、その他(ハウスベンダー事業等)事業を展開。MVNO事業は、株式会社NTTドコモ及びソフトバンク株式会社(旧:ワイモバイル株式会社)の回線提供を受け、自社サービスとして「オンリーモバイル(Wifiルーターとタブレット端末もしくはノートパソコンとセット)」「オンリースマホ(格安SIM)」の名称でサービス提供を行っているとのこと。契約加入取次事業は、ソフトバンク株式会社を始めとした通信事業者の販売代理店として、モバイルデータ通信サービスの加入取次をしているそうです。天然水宅配事業は、OEM供給元の株式会社コスモライフから供給される3種類の天然水を自社ブランドとして宅配しているということのようです。

なお、契約加入取次事業では、連結子会社であるイープレイス株式会社は店舗形態による携帯電話の加入取次は採算が合わないと判断、全ての店舗を閉鎖したそうです。セグメントごとの売上から見ても、第19期(平成27年3月期)では2位の売上であったMVNO事業が、第20期第3四半期(平成28年3月期)では契約加入取次事業と入れ替わり1位(売上:46.15%、営業利益65.27%)になっているので、MVNO事業が契約加入取次事業に代わり事業の柱になったといえると思います。

参照有価証券届出書(新規公開時)|株式会社ベネフィットジャパン|EDINET

当社グループは、当社、子会社3社(うち1社は非連結)により構成されており、MVNO事業、契約加入取次事業、天然水宅配事業を主たる事業としております。

<MVNO事業>
当社は、株式会社NTTドコモ及びソフトバンク株式会社(旧:ワイモバイル株式会社)の回線の提供を受けて顧客に自社サービスとして「オンリーモバイル」及び「オンリースマホ」の名称でMVNOサービスを提供しております。

<契約加入取次事業>
当社は、ソフトバンク株式会社を始めとした通信事業者の代わりに販売代理店として、「コミュニケーションセールス」によるモバイルデータ通信サービスの加入取次を行っております。連結子会社であるイープレイス株式会社は店舗形態による携帯電話の加入取次を行っておりましたが、採算が合わないと判断し、全ての店舗を閉鎖致しました。現在は新規契約活動を行っておらず、通信事業者より支払われる継続手数料で収益を得ております。

<天然水宅配事業>
連結子会社である株式会社ライフスタイルウォーターの天然水宅配サービスは、OEM(注3)供給元である株式会社コスモライフから3種類の天然水(注4)の供給を受け、自社ブランドとして採水地から直接ご自宅へ配送する「ワンウェイ方式」を採用しております。「ワンウェイ方式」とは、使い終わった容器の回収を必要としないリサイクル資源ゴミとして処分できる容器を使用し配送を行うことであります。

<その他事業>
当社は、その他にハウスベンダー事業として、キッチンやトイレ等の住宅設備機器や資材、建材等を各種メーカーから調達し、多様化する顧客のニーズに合った商品やサービスを提供しております。

その他の詳細は下記の通り。

代表者の役職氏名 代表取締役社長 佐久間 寛
本店所在地 大阪市中央区道修町一丁目5番18号
設立年月日 1996年6月6日
監査法人 太陽有限責任監査法人
従業員数 82人(平均臨時雇用者数10人)
平均年齢 29.6歳
平均勤続年数 4.6年
平均年間給与 383.7万円

業績

売上・経常利益ともに横ばいに近いイメージ。前期と前々期の減収や減益は契約加入取次事業からMVNO事業に主力が移っている過程のためのように見えます。

四季報が予想する業績予想の記事はこちら

幹事団/証券会社への割り当て数

引受株式数はそれぞれ下記のように各証券会社へ割り当てられました。

引受株式数 割り当て割合
大和証券(主幹事) 418,500株 93.00%
SMBC日興証券 13,500株 3.00%
エイチ・エス証券 4,500株 1.00%
いちよし証券 4,500株 1.00%
SBI証券 4,500株 1.00%
マネックス証券 4,500株 1.00%

上記引受株式数のうち、2,000株を上限として委託に回るとのこと。

ロックアップ/上位株主TOP10

既存株主にはロックアップ(ほとんど90日or1.5倍)が軒並みかかっており、非ロックアップ株数は概算でわずか51,500株(上場時発行済株数の2.65%)。公募・売出・OA等が上場時発行済株数に占める割合である公開比率が26.6%なので、70.73%くらいがロックアップでカバーされてる感じだと思います。

以上、総合的に考えて、初値形成時の既存株主からの売りは、1.5倍になるまでは、気にする必要はないと思います。なお、下記表の所有割合は有価証券届出書に記載されたもので、上場時発行済株数が分母ではありません。

所有株式数 所有割合 ロックアップ
佐久間 寛 875,000株 50.33% 90日or1.5倍
有限会社サクマジャパン 437,000株 25.14% 90日or1.5倍
株式会社アイ・イーグループ 292,000株 16.80% 90日or1.5倍
吉本 正人 29,500株 1.70% 90日or1.5倍
佐久間 範子 15,000株 0.86% 90日or1.5倍
森山 喜粒 14,000株 0.81%
奥 博 9,000株 0.52% 90日or1.5倍
株式会社九地良 7,000株 0.40%
木村 泰 6,000株 0.35% 90日or1.5倍
亀井 利一 5,000株 0.29% 90日or1.5倍

メモロックアップとは?

IPO承認以前からの株主だからといって、上場後に自由に株を売ることが出来るとは限りません。上場後、既存株主がバカスカ売ったら供給過剰で爆下げなんてこともあり得ます。購入検討者からすると、これは怖い事態。

そんな不安を和らげるためにあるのがロックアップという措置。一定の条件(期間や価格の上昇等)を満たさない限り売りませんよ、という契約を既存株主と交わすことをロックアップと呼びます。で、ロックアップがかかっている株数が多ければ多いほど、供給が抑えられ株価の上昇が期待できる訳です。逆に、ロックアップの条件を満たしたら大量の売りが出てくる可能性もあるということ。

初値予想

公募割れの可能性

公募割れの可能性は低いと思います。

吸収金額(想定価格ベース) 約10.4億円
吸収金額(公開価格ベース) 約10.2億円
推定初売最大金額(想定価格ベース)*1 約11.4億円
推定初売最大金額(公開価格ベース)*2 約11.2億円
非ロックアップ比率(概算) 2.65%

*1 公募・売出・OA・その他株数計+非ロックアップ株数を想定価格で掛け算
*2 公募・売出・OA・その他株数計+非ロックアップ株数を公開価格で掛け算
*3 上場時発行済株数に占める非ロックアップ株数の割合

メモ吸収金額・推定初売最大金額って?

吸収金額とは、公募や売出などで新規公開される株数を想定価格や公開価格で掛け算したもので、新規上場の規模をつかむための数字です。IPO投資において、私はこの数字を重要視しています。なぜなら初値を決める最大の要因は需給。供給(売り)の規模を示すこの数字はとても重要と考えるからです。ま、新規公開される株が全て売られる訳ではないですけどね。それでも規模感をつかむには適していると思いますよ。

推定初売最大金額は、非ロックアップの株数から既存株主から出そうな最大の売り金額を推定、吸収金額に足したものです。他ではあまり見ない数字だと思いますが、これも供給の規模感をつかむために計算しています。

初値予想/私の抽選参加スタンス

初値は公開価格の1.2倍~1.5倍未満と予想。私の抽選参加スタンスとしては全力参加の予定です。

初値予想(承認時) 1.2倍~1.5倍未満
初値予想(仮条件決定時) 1.2倍~1.5倍未満
抽選参加スタンス(承認時) 全力参加
抽選参加スタンス(仮条件決定時) 全力参加

抽選結果

全滅でした。

上場結果

2016年3月24日(木)、上場の日を迎えました。

初日の状況は、前場が開く直前、8:59の買い気配は2,570円(189,400株の気配)くらい。公開価格が1,980円ですので、約1.29倍。金額にすると約4.8億円の買い需要。

前場が開くと9時ちょい過ぎに見たところでは1,980円に395,900株の買い気配で、約7.8億円。買いが集まってきました。初日の上限4,555円は無理としても、初値は高騰しそうです。

そして、市場が開いて、11:06に初値がつきます。初値は3,310円。公開価格比で約1.67倍。え?ってくらい上がりました。かたや同日上場のもう一方のウイルプラスホールディングス(3538)は公募割れ。なんとも対照的な結果に。最近の特徴の一つかもしれませんが、銘柄の選別が進んでいて、人気が偏る傾向を感じます。初値形成時の出来高は318,300株で、約10.5億円の買い需要が発生。

値がついた後の値動きはというと、はじめは値を上げ11:22に最高値(3,700円)をつけましたが、その後反転。徐々に値を下げ、終わり間際の14:54には最安値(2,725円)に。終値はやや上げ2,771円。

初値がらみの数字を整理すると下記の通りです。

初値 3,310円(公開価格比:約1.67倍)
終値(初値の当日) 2,771円
高値(初値の当日) 3,700円
安値(初値の当日) 2,725円
出来高(初値時ティック) 318,300株
出来高(初値の当日) 1,964,600株
初売比率(公募・売出ベース)*4 61.51%
初売比率(公募・売出+非ロックアップベース)*5 55.94%
買い需要(初値形成時) 約10.5億円
売買代金(初値の当日) 約64.4億円

*4 初値時ティックを公募・売出・OA・その他株数計で割り算
*5 初値時ティックを公募・売出・OA・その他株数計+非ロックアップ株数で割り算