「アカツキ」がIPO、初値予想は?

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「株式会社アカツキ(3932)」の東証マザーズへの新規上場が承認されました。予定される上場スケジュールから幹事団、最も気になる「初値予想」や新規公開株としての評価・価格、当選・上場結果まで一通りの情報を、この記事でまとめます。

まずは概要だけ、ざっくりまとめ。

2016年2月12日(金)、昭栄薬品株式会社(3537)に続いて新規上場が発表されました。IPOが承認されたのは「株式会社アカツキ(3932)」で、上場日は2016年3月17日(木)を予定しています。

新規上場(IPO)する銘柄、市場は?

銘柄名 株式会社アカツキ
銘柄URL http://aktsk.jp/
銘柄コード 3932
上場市場 東証マザーズ
業種 情報・通信業
事業内容 スマートフォン向けソーシャルゲームの企画・開発・運営

幹事団や仮条件、BBの日程は?

幹事団や仮条件、ブックビルディングの日程は下記の通りです。

主幹事 野村証券
その他の引受証券会社 大和証券、みずほ証券、いちよし証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、SMBC日興証券、岩井コスモ証券、SBI証券、マネックス証券
委託幹事
仮条件決定日 2016年2月26日(金)
ブックビルディング期間 2016年3月1日(火)~2016年3月7日(月)

初値形成における好材料/悪材料は?

想定価格は1,930円(売買単元100株)。吸収金額(想定価格ベース)はオーバーアロットメント含め約73.2億円で、東証マザーズへの上場となります。初値形成における好材料/悪材料を整理すると下記のようになります。プラスも多いですが、吸収金額が超巨大なので、ここで全て帳消しな感があります。

上場市場 プラス(人気の新興市場)
吸収金額(想定価格ベース) マイナス(約73.2億円、超大型)
業種 プラス(人気のネット系)
公開比率 なし(28.2%、普通)
売出比率 なし(33.3%、特に材料にならない)
ロックアップ なし(VCにロックアップ無しも継続所有等の確約)
同日上場 プラス(同じ日に上場する銘柄なし)
前回IPOからの期間 マイナス(毎日IPOのある週)

2016年は年初から市況がかなり悪化しており、この規模だと吸収が難しくなってきているんじゃないでしょうか。同じスマートフォン向けソーシャルゲームの会社としては、株式会社Aiming(3911)が2015年3月25日(水)に上場しており、この際は初値が公開価格の1.12倍の上昇(規模は約57.9億円)となりましたが、まだ市況が良い状況でした。2015年8月以降、市況の悪化に伴いAimingの株も売られ、2015年2月12日(金)には公開価格(920円)の半分以下となる412円まで値下がりしており、「ドラゴンボールZ ドッカンバトル」のヒットは大きな好材料とはいえ、初値で大きく稼げる可能性は低いと思います。むしろ公募割れのリスクも考えるべきかと。初値は公開価格の0.8倍~1.2倍未満と予想。私の抽選参加スタンスとしてはSBI証券のみ参加の予定です。

メモ抽選への参加スタンスはどう考えている?

抽選に当選し初値で売る場合、いわゆる公募割れ(初値が公開価格を下回ること)が発生しなければ、(手数料は考えないとして)損はしません。つまり公募割れするかしないかの見極めが最も大事。私は、公募割れしないと思った銘柄には積極的に参加しています。初値予想は、資金の都合で全ての抽選に参加出来ない場合に、優先順位をつけるために私は予想しています。

概要は以上ですが、以下で詳細をまとめていきたいと思います。

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日程・スケジュール

上場日 2016年3月17日(木)
仮条件決定日 2016年2月26日(金)
ブックビルディング期間 2016年3月1日(火)~2016年3月7日(月)
公開価格決定日 2016年3月8日(火)
申込期間 2016年3月9日(水)~2016年3月14日(月)

※証券会社によってはスケジュールが多少ずれる場合があります。ご注意を。

メモ抽選にはいつ参加できる?

各証券会社によっても違いますが、ざっくり前期型と後期型に分かれます。前期型はブックビルディング期間に抽選申込、公開価格決定日あたりで抽選というパターン。後期型はブックビルディング期間にブックビルディング、申込期間に抽選申込、申込期間終了後に抽選というパターンが多いです。

株式情報

売買単元/価格

売買単元 100株
想定価格 1,930円
仮条件 1,800円~1,930円
公開価格 1,930円

メモブックビルディングの価格はいくらで抽選対象になるの?

仮条件の上限の価格で参加すれば抽選対象になります。成行が指定できる場合は成行でも抽選対象になります。

なぜかというと、抽選対象となるには公開価格以上の希望価格を指定しなくてはならないので、確実に抽選対象となるには上限の価格を指定する必要があるためです。最近ではほとんどの場合、公開価格は仮条件の上限の価格になります。

株式数/時価総額

上場時発行済株数 13,472,600株
公募株数 2,200,000株
売出株数 1,100,000株
オーバーアロットメント株数 495,000株
その他株数(海外募集等) 0株
売出人 塩田 元規(550,000株)、香田 哲朗(550,000株)
公開比率 28.2%
売出比率 33.3%
時価総額(想定価格ベース) 約260.0億円
時価総額(公開価格ベース) 約260.0億円

メモ公開比率・売出比率って何?

公開比率とは、公募・売出株数が上場時発行済株数に占める割合です。要はIPOで今まで非公開だった株がどれ位の割合で公開されたか、ということ。初値を決める最大の要因は需給。公開の割合が低い方が供給が抑えられ希少性が高いということを意味しますので、公開比率は低い方が好感される傾向にあります。

売出比率とは、売出株数が公募・売出株数に占める割合です。IPO以降の新しい株主は基本的にその銘柄の将来性に期待して株を買う訳なので、上場のタイミングで大量の株を売り出すのは、将来性を疑われる行為。売出人がその銘柄に将来性を感じているなら保有し続けた方が得なはずですからね。という訳で売出比率は低い方が好感される傾向にあります。

株式指標

1株あたり利益(前期) 33.05
1株あたり利益(予想) 75.77
PER(予想・想定価格ベース) 25.5
PER(予想・公開価格ベース) 25.5
1株あたり純資産(前期) 122.85
PBR(前期・想定価格ベース) 15.7
PBR(前期・公開価格ベース) 15.7
1株あたり配当(予想) 0
配当利回り(予想・想定価格ベース) 0.00%
配当利回り(予想・公開価格ベース) 0.00%

企業情報

事業内容/詳細

国内SNS運営事業者やApple、およびGoogleなどの各プラットフォームにおいて、ソーシャルゲームを提供する事業を展開。月額基本料無料、一部アイテム課金制という仕組みで主な利益を出しています。

参照有価証券届出書(新規公開時)|株式会社アカツキ|EDINET

当社グループは、国内SNS運営事業者が提供するプラットフォーム(注1)やApple Inc.及びGoogle Inc.などのプラットフォーム運営事業者が運営する各アプリマーケットにおいて、ソーシャルゲームを提供するソーシャルゲーム事業を行っております。

ソーシャルゲームは、これまでの家庭用ゲーム専用機のタイトルとは異なり、ユーザーが気軽に楽しめるゲームであり、月額基本料無料、一部アイテム課金制(注2)を採用するタイトルが主流となっており、当社グループが提供しているソーシャルゲームにつきましても同様の仕組みでサービスを提供しております。また、ソーシャルゲームの開発においては、「オリジナルタイトル」の制作だけではなく、アニメや漫画等の、ユーザー認知度の高いキャラクター等のIP(注3)を有する他社(IP使用会社)との協業により、IPを利用したソーシャルゲーム(以下、「他社IP利用タイトル」という。)の制作を行っております。

ソーシャルゲーム事業者にとっては、どんなゲームタイトルを持っているかが売上の肝ですが、株式会社バンダイナムコエンターテインメントと協業した「ドラゴンボールZ ドッカンバトル」は、最近iPhone App Storeトップセールスランキング1位を獲得。勢いに乗るタイトルを持っています。相手先別の販売実績から見ても、直近の第6期第3四半期(平成28年3月期)では株式会社バンダイナムコエンターテインメントの割合が51.2%を占めており、バンナムとの協業タイトルである「ドラゴンボールZ ドッカンバトル」の売れ行きが今期、来期の出来を決めるといった状況かと。

「ドラゴンボールZ ドッカンバトル」以外のユーザー認知度の高いキャラクター等の他社IP(Intellectual Property:著作権等の知的財産権)だと、他は「テイルズ オブ リンク」があります。オリジナルの主要タイトルはサウザンドメモリーズ。

その他の詳細は下記の通り。

代表者の役職氏名 代表取締役社長 塩田 元規
本店所在地 東京都目黒区上目黒一丁目1番5号第二育良ビル4階
設立年月日 2010年6月14日
監査法人 有限責任 あずさ監査法人
従業員数 59人(平均臨時雇用者数52人)
平均年齢 29.7歳
平均勤続年数 1.8年
平均年間給与 606.7万円

業績

売上の急激な右肩上がりに対して、前々期から前期の経常利益の伸びが鈍い気がしますが、何なんでしょうね。ただ、今期は利益もぐいーんと上がってます。

四季報が予想する業績予想の記事はこちら

幹事団/証券会社への割り当て数

引受株式数はそれぞれ下記のように各証券会社へ割り当てられました。

引受株式数 割り当て割合
野村證券(主幹事) 2,970,000株 90.00%
大和証券 99,000株 3.00%
みずほ証券 66,000株 2.00%
いちよし証券 66,000株 2.00%
三菱UFJモルガン・スタンレー証券 33,000株 1.00%
SMBC日興証券 16,500株 0.50%
岩井コスモ証券 16,500株 0.50%
SBI証券 16,500株 0.50%
マネックス証券 16,500株 0.50%

上記引受株式数のうち、2,000株を上限として委託に回るとのこと。

ロックアップ/上位株主TOP10

主要な株主にはロックアップが軒並みかかっており、非ロックアップ株数は概算で1,371,300株(上場時発行済株数の10.18%)。公募・売出・OA等が上場時発行済株数に占める割合である公開比率が28.2%なので、61.62%くらいがロックアップでカバーされてる感じだと思います。

ロックアップがかかっていない株主には、グロービス4号ファンド投資事業有限責任組合(511,500株)、株式会社リンクアンドモチベーション(454,500株)、Globis Fund IV,L.P.(306,600株)がいて、ベンチャーキャピタルが含まれます。この3つで非ロックアップの約92.8%を占めますので、この辺の動向が気になる訳ですが、継続所有等の確約を行っているとのこと。となると、初値形成時の既存株主の売りは、基本的にはあまりないはずです。

所有株式数 所有割合 ロックアップ
塩田 元規 252,735株 39.19% 90日
香田 哲朗 170,395株 19.17% 90日
株式会社サンクピア 122,500株 17.83% 90日
株式会社Owl Age 37,205株 8.92% 90日
グロービス4号ファンド投資事業有限責任組合 35,025株 4.15%
株式会社リンクアンドモチベーション 32,060株 3.68%
Globis Fund IV,L.P. 30,000株 2.49%

メモロックアップとは?

IPO承認以前からの株主だからといって、上場後に自由に株を売ることが出来るとは限りません。上場後、既存株主がバカスカ売ったら供給過剰で爆下げなんてこともあり得ます。購入検討者からすると、これは怖い事態。

そんな不安を和らげるためにあるのがロックアップという措置。一定の条件(期間や価格の上昇等)を満たさない限り売りませんよ、という契約を既存株主と交わすことをロックアップと呼びます。で、ロックアップがかかっている株数が多ければ多いほど、供給が抑えられ株価の上昇が期待できる訳です。逆に、ロックアップの条件を満たしたら大量の売りが出てくる可能性もあるということ。

初値予想

公募割れの可能性

公募割れの可能性もあると思います。吸収金額(想定価格ベース)が約73.2億円(オーバーアロットメント含む)と大きいことで、初値の高騰は期待できなそうです。

吸収金額(想定価格ベース) 約73.2億円
吸収金額(公開価格ベース) 約73.2億円
推定初売最大金額(想定価格ベース)*1 約99.7億円
推定初売最大金額(公開価格ベース)*2 約99.7億円
非ロックアップ比率(概算) 10.18%

*1 公募・売出・OA・その他株数計+非ロックアップ株数を想定価格で掛け算
*2 公募・売出・OA・その他株数計+非ロックアップ株数を公開価格で掛け算
*3 上場時発行済株数に占める非ロックアップ株数の割合

メモ吸収金額・推定初売最大金額って?

吸収金額とは、公募や売出などで新規公開される株数を想定価格や公開価格で掛け算したもので、新規上場の規模をつかむための数字です。IPO投資において、私はこの数字を重要視しています。なぜなら初値を決める最大の要因は需給。供給(売り)の規模を示すこの数字はとても重要と考えるからです。ま、新規公開される株が全て売られる訳ではないですけどね。それでも規模感をつかむには適していると思いますよ。

推定初売最大金額は、非ロックアップの株数から既存株主から出そうな最大の売り金額を推定、吸収金額に足したものです。他ではあまり見ない数字だと思いますが、これも供給の規模感をつかむために計算しています。

初値予想/私の抽選参加スタンス

初値は公開価格の0.8倍~1.2倍未満と予想。私の抽選参加スタンスとしてはSBI証券のみ参加の予定です。

初値予想(承認時) 0.8倍~1.2倍未満
初値予想(仮条件決定時) 0.8倍~1.2倍未満
抽選参加スタンス(承認時) SBI証券のみ参加
抽選参加スタンス(仮条件決定時) SBI証券のみ参加

抽選結果

全滅でした。

上場結果

2016年3月17日(木)、上場の日を迎えました。

初日の状況は、前場が開く直前、8:59の買い気配は1,775円(797,700株の気配)くらい。公開価格が1,930円ですので、約0.92倍。金額にすると約14.1億円の買い需要。とはいえ、主幹事野村証券の誠意と思われる買いもあり…。実際の需要はもっと低いはず。オーバーアロットメント495,000株全て1,775円で入れたとして約8.7億円の買い支え。となると実際の需要は約5.4億円程度でしょうか。

前場が開くと9時ちょい過ぎに見たところでは1,930円に618,400株の売り気配で、特売り。供給サイドの規模は約11.9億円。しかし、初日の下限1,448円は1,775円の誠意の壁でブロックされそうですが、これなかったら本当にやばそうでしたね。

そして、市場が開いてすぐ、9:12に初値がつきます。初値はやはり1,775円。公開価格比で約0.92倍。初値形成時の出来高は692,900株で、約12.2億円の買い需要が発生。約8.7億円の買い支えを引くと、実需要は約3.5億円程度ですかね。

初値がついた後の値動きはというと、はじめは9:12に最安値(1,761円)となりましたが、すぐに反転。9:30に最高値(1,935円)をつけました。しかし徐々に下落。結局、ずるずる下がり、1,802円が終値に。

初値がらみの数字を整理すると下記の通りです。

初値 1,775円(公開価格比:約0.92倍)
終値(初値の当日) 1,802円
高値(初値の当日) 1,935円
安値(初値の当日) 1,761円
出来高(初値時ティック) 692,900株
出来高(初値の当日) 3,493,200株
初売比率(公募・売出ベース)*4 18.26%
初売比率(公募・売出+非ロックアップベース)*5 13.41%
買い需要(初値形成時) 約12.2億円
売買代金(初値の当日) 約64.6億円

*4 初値時ティックを公募・売出・OA・その他株数計で割り算
*5 初値時ティックを公募・売出・OA・その他株数計+非ロックアップ株数で割り算