IPO相場の傾向(2016年2月~4月)

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2016年のIPOも5月は恐らく上場なしということで、2016年2月~4月のIPO相場の傾向をおさらいしておきたいと思います。傾向としては、やはり公募割れ(初値が公開価格を下回ること)が多かったということが言えるかなと。

公募割れの要因として、下記2つの要因があるんじゃないかと推測しています。

  • 要因1:銘柄の選別が進んだ
  • 要因2:株価に関係なく初値で買いに来る資金の減少

以下、詳しく書いていきます。

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傾向:2016年2月~4月は公募割れの確率が高まった

2015年は年間12件の公募割れが発生しました。あわせて97件のIPOがありましたので、約12.37%程度の確率で公募割れしていた訳です。

一方、2016年2月~4月を見ていくと30件のIPOに対して、7件が公募割れ。約23.33%程度と2倍近くまで公募割れの確率が高まっています。

2016年に入り、年初から日経平均が大幅に下落。市況がかなり悪化したため、銘柄の選別が進み、株価に関係なく初値で買いに来る資金も減ったという流れかなと。要は、株価に関係なく初値で買いに来るような人が市況の悪化を受け退場する等して減り、情報を集めてから買う人の割合が増え、結果として銘柄の選別も進んだのではないかと。

要因1:銘柄の選別が進んだ

2016年2月~4月は銘柄の選別が進んだという印象でしたが、象徴的な出来事が以下の2つでした。

フィット(1436)とLITALICO(6187)の人気の差が激しすぎた

2016年初の公募割れとなったフィット(1436)

公募割れもあり得るという予想を立ててはいましたが、吸収金額(想定価格ベース)が約21.1億円程度と、そこまで大規模といえず、また、黒字でもあった東証マザーズ上場銘柄があっさり公募割れするとは、正直びっくりしました。

ちなみに、私が公募割れを予想していたのは「エナジー事業(ソーラー発電所の販売)の売上・利益比率が高いことから成長への期待感が感じにくい」という理由から。

参照「フィット」がIPO、初値予想は?
上位株主の構成は経営陣主体でロックアップもかかっており、大量の売りが供給される可能性は低そうですが、エナジー事業(ソーラー発電所の販売)の売上・利益比率が高いことから成長への期待感が感じにくいという理由で、今の悪い市況下では買い需要がそこまで集まらない事態も想定され、公募割れの可能性もあると思います。

対照的に、金曜に上場したフィット(1436)から土日を挟んで翌営業日となる月曜に上場したLITALICO(6187)は人気を集めました。初値が公開価格比約0.92倍だったフィット(1436)に比べ、LITALICO(6187)は約1.88倍まで初値が高騰。初値形成時に集まった資金(初値形成時の買い需要)はフィット(1436)の約6.6億円に対し、LITALICO(6187)が約22.2億円。

吸収金額(想定価格ベース)で比較してもフィット(1436)が約21.1億円で、LITALICO(6187)が約16.4億円と、そこまで大きく違いません。

2016年は銘柄の選別が進んでいる、という強い印象を受けた出来事の一つでした。

6社が同時上場した3月18日の明暗

6社が同時上場した3月18日は、人気の有無によって最も明暗を分けた日となりました。ヒロセ通商(7185)イワキ(6237)の初値は公開価格と同じか、わずかに上回り、かろうじて公募割れを回避。フェニックスバイオ(6190)アイドママーケティングコミュニケーション(9466)は資金が集まらず公募割れ。保育所という旬のテーマに恵まれたグローバルグループ(6189)、最も吸収金額(想定価格ベース)が少なく需給環境が良かったアグレ都市デザイン(3467)は大幅に初値が上昇。

吸収金額(想定価格ベース) 騰落率(初値/公開価格) 買い需要(初値形成時)
ヒロセ通商(7185) 約10.4億円 100% 約2.4億円
イワキ(6237) 約13.5億円 103% 約3.9億円
フェニックスバイオ(6190) 約11.3億円 98% 約2.9億円
アイドママーケティングコミュニケーション(9466) 約28.3億円 85% 約5.6億円
グローバルグループ(6189) 約45.6億円 160% 約40.4億円
アグレ都市デザイン(3467) 約4.6億円 203% 約8.8億円

この結果を受け、2016年は人気が極端に分かれるという印象を更に強く持ちました。

要因2:株価に関係なく初値で買いに来る資金の減少

これは単純に初値形成時の買い需要からの予想です。初値形成時の買い需要は、初値に出来高(初値時ティック)を掛けて計算しました。

初値は3倍以上に!はてなの新規上場で買いが殺到する理由という記事でも書きましたが、ここ数年の印象としては、株価に関係なく初値で買いに来る資金は5億円~10億円というものでした。

参照初値は3倍以上に!はてなの新規上場で買いが殺到する理由
東洋経済ONLINEのIPO記事で、ある市場関係者の話として「そのときの流動性にもよるが、株価に関係なく初値で買いに来る資金は、つねに5億~10億円程度存在する」という話が出てきます。ここ数年IPO投資を続けた私が受けた印象も同じようなもので、5億~10億円という規模感はしっくりきます。

で、2016年はどんなもんだろか、ブログも書くしちゃんと計測してみようと思って初値形成時の買い需要の記録を続けていたんですが、複数の会社が上場した日の銘柄を除いた場合、最も需要がなかったのが、中本パックス(7811)の約2.5億円でした。

下限は約2.5億円として、上限はここ数年の印象の2倍程度に準ずるとして約5億円程度ですかね。という訳で、株価に関係なく初値で買いに来る資金は、2016年2月~4月は約2.5億円~約5億円程度だと思います。

以上から、株価に関係なく初値で買いに来る資金は約2.5億円~約5億円程度と考えて、旬のテーマや吸収金額(想定価格ベース)が少ない銘柄を重視する、といった感じの方針で6月以降はいこうかなと。儲かるかな…。儲かると良いな。